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規則16

16.1は異常なコース状態からの救済を扱っています。異常なコース状態とは、動物の穴、修理地、動かせない障害物、一時的な水、のことです。球がペナルティーエリア以外のコース上にあり、これらの状態が、球のライ、スイング区域、スタンス区域について物理的な障害となっている場合は救済の対象となります。また、球がグリーン上にある場合のみ、プレーの線上に障害がある場合も救済の対象となります。

【基本的な救済の受け方】

・ニアレストポイントを決める

・救済エリアが決まる=ニアレストポイントから1クラブレングス以内でホールに近づかない同じコースエリア、かつ障害がかからない場所

・救済エリア内にドロップ


一見すると手順は簡単ですが、まずニアレストポイント(規則書で正確には”完全な救済のニヤレストポイント”)ですが、その障害がなかったらプレーするであろう番手や方向、打ち方を考慮した上で、その障害が”球のライ、スイング・スタンス区域”の全てにおいてなくなり、ホールに近づかず、元のエリアと同じエリアで、元の球の位置に最も近い場所となります。そして、そこから1クラブレングスでホールに近づかず、かつ障害がない同じエリアが、ドロップ可能な救済エリアとなります。球がグリーン上にある場合は次の特別な点があります。
・障害についてプレーの線上も考慮する
・エリアはグリーンだけでなくジェネラルエリアも考慮する
・ドロップではなくプレースする

異常なコース状態の中で球が見つからない場合、例えば修理地の中に球が入ったことは確実だが見つからない、という場合、最後にその修理地の境界を横切った場所を推定し、そこに球があるものとして、上記の手順を踏んで救済を受けることができます。
バンカー内で異常なコース状態により障害が生じた場合、罰無しでそのバンカー内で救済を受けるか、1罰打でホールと球を結んだバンカーの後方延長線上に救済を受けることもできます。これはプレーヤーの選択ですので、バンカーが苦手なプレーヤーにとっては、アンプレヤブルの2罰打の処置と同じ処置が1罰打でとれるので「ラッキー」ということになります。後方延長線上の救済を受ける際は、その後方延長線上に球をドロップし、球が落ちた場所から1クラブレングスの範囲に球が止まれば救済が完了となります。

【後方延長線上の救済】

・後方延長線上に球をドロップする

・球が落ちた場所から1クラブレングスの円形が救済エリアとなり、その中に球が止まれば処置は完了
※ただし「元の球の場所」や「ペナルティエリアで最後に縁を横切った場所」といった後方線を決めるための箇所より近づく場所は救済エリア外となる。



16.2は危険な状態から救済を受けることについて定めています。考え方としては、「危険な状態がある」≒「障害が生じている」と捉えれば良く、救済の方法は異常なコース状態の場合と同じですが、何が「危険な状態」なのかは把握しておかなければいけません。規則書では例として、毒蛇、刺すハチ、ワニ、ヒアリ、熊、が挙げられています。大怪我や生死にかかわりかねない危険な生き物ということですね。これに対し、植物は対象とはなりません。無理矢理スタンスを取れば血だらけになりそうな鋭いトゲを持ったサボテン、かぶれて病院行き必至の漆があっても、それは危険な状態ではないよ、ということです。これらの場合はアンプレヤブルの処置を取って下さい。危険な状態が、ペナルティエリア内にある球に対して発生している場合、その同じペナルティエリア内で罰無しの救済を受けることができます。もちろん、1罰打で通常のペナルティエリアの救済を受けることも可能です。


16.3は地面にくい込んだ球の救済について定めています。

【地面にくい込んだ球の救済】

・基点=球のあった箇所のすぐ後ろ

・救済エリア=そこから1クラブレングスでホールに近づかない範囲のジェネラルエリア


救済エリアが球のあった箇所のすぐ後ろから1クラブレングスの範囲内ということで、球のあった箇所(ピッチマークが出来ている場所)は救済エリア外となります。従って、グリーン周りで転がすアプローチをするような場合を除き、ドロップする前にそのピッチマークを直すこともできる、ということになります。球のすぐ後ろの箇所がジェネラルエリアでない場合、ホールに近づかない最も近くのジェネラルエリアの箇所が救済を受ける際の基点となります。

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