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Q&A「グリーン上で球を間違えてプレー」の続き

いつも参考にしています。2022年8月4日の質問と回答「グリーン上で球を間違えてプレー」について、確認と質問です。
御回答の要約は「プレーヤーA(以下A)はグリーン上でプレーヤーB(以下B)の球を間違えてマークし拾い上げ、気付かずにリプレースしてパットした時は、誤所から認められていないのに取り替えた球(Bの球)でプレーしたことで2罰打(重複の罰はない)で、そのまま間違えて取り替えた球(Bの球)でホールアウトする。(規則6.3b(3))」と回答されていました。この事は理解できたのですが、ちょっと気になったのが、AがパットしたBの球がショートしマーク、その時誤球に気が付き、Bは正しい所からのプレーの為、AからBの球を受取り、今打ったAのリプレース場所にボールマーク後、球を置き(球を置くのが先なのかどうか)パットしAよりカップより寄りにショートしたのでマークした。次に、Aは再びBからBの球を受取りパットしホールアウト、BはAより再度Bの球を受取りパットした。
A、B共何度も同じBの球をやり取りすることになると思います。Bの球の取り替えは、規則6.3b、14.2a例外に記載されている回収不能の他、誤球(元々の原因が誤球からですが誤所と捉えたら)でもなく取り替え理由に該当しないので、そうするしかないのか確認したいと思いました。
次に、誤所からのプレーの場合、重大な違反があるかないか判断が求められると思います。重大な違反があるかどうかを考慮する要素として、定義では距離と難易度などが記載されています。上記の例を、Aがグリーンに乗った所が下りの難しい所にあり、Aが誤所からパットしたBの所が登りの真っすぐなラインであった場合、下りのラインは難易度があり重大な違反に該当するケースに当たるのかどうか、通常、グリーン上は難易度を考慮する必要がないものなのでしょうか。
また、第二の球を選択した場合、それはAが次のホールのストロークをする前であれば、A自身もしくはB含む他の同伴者が、Aの間違いに気付いた直後でもワンパットで決めた後であっても、第二の球を選択することは可能(規則14.7Ab)だと解釈しています。その場合、第二の球としてプレーできる球は、規則14.7b(1)3つ目の黒点では「誤所からプレーした元の球と、規則に基づく正しい所からプレーした第二の球の両方でそのプレーを終えること」と記載されています。第二の球は誤所からプレーした元の球以外の球となり、上記例では、正しい所から第二の球でプレーできる球は、球の取り替え理由に該当しないので「Aの球以外は認められない」で良いのでしょうか。
ゴルフ好きの幸さん
ご質問ありがとうございます!
AとBの球がグリーン上で拾い上げられていて、Aが誤ってBの球をインプレーにしてしまった場合、お察しの通り、AもBもBの球でプレーしていくのが基本となりますので、もしこのような状況になったら、交互に打つのではなくどちらか一方がホールアウトしてからもう一方のプレーヤーがプレーする、という方法でも良いと思います。また、14.2a例外の回収不能の原因がプレーヤーの故意によるものではなく数秒以内に取り戻すことが出来ない場合の『数秒』は英語原文では『a few seconds』となっており、一般的な解釈では2~3秒程度かと思いますので、このケースでは球の取り替えが認められるべきかと思います。どちらかと言えば、AがBに球を返却し、Aが球を取り替える(元のAの球に戻す等)というのが自然かと思います。
重大な違反については、定義では考慮する要素として、
・そのストロークの難易度
・球からホールまでの距離
・プレーの線上にある邪魔な物の影響
・ストロークに影響を及ぼす状態
と挙げていますが、『これらを含む』としており、これらに留まらないことを意味しています。ですからグリーンの傾斜はもちろん、物理的には関係なくても視覚的に(精神的に)気になるような物でも考慮すべきです。様々なことを考慮した上で、誤所からプレーしたことが、プレーヤーが本来プレーすべき場所よりかなりの利益を得ていると裁定されたら重大な違反となりますが、この裁定は委員会が行います。というわけで、下りのライン=重大な違反になる、というわけではありませんが、考慮すべき要素とはなります。
次のホールのプレーに入る前に『誤所からのプレーの重大な違反』の可能性があることに気付いた場合、正しい場所から打ち直しておくわけですが、その時の球は「Aの球以外は認められない」なのか、ということですね。規則書内で、この状況で球を取り替えて良いという内容は見当たりませんが、解釈20.1c(3)/3では、あるがままプレーする方に別の球を使用することを認めています。誤所からのプレーの違反の規則(14.7)と、処置について疑問がある場合の2つの球の規則(20.1)は異なる規則ですが、この解釈から察すると、元の球でなくてもそれに対する罰はなしとするのが妥当かと思います。
2022.11.15回答 Mr.golfbaka
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