Ｑ＆Ａバンカー脱出をミスした後に足でならす

予選2日のアムンディエビアンCHのジェシカ・コルダ選手が18番バンカー脱出をミスし足でならし（怒って）たあと数ｍ前のボールのバンカーショットをしました。ネットで検索すると判定意見が一定せず、（手・クラブでならすとペナ、足ならＯＫなど）正しい判定が知りたいのでお願いします。足でならすのがＯＫなら行きつけのコースの背丈より深いバンカーでそのままで何回もミスショットを繰り返す小生は助かるのですが・・・。

ワクさん

ご質問ありがとうございます！
該当する可能性のある規則を見てみましょう。
まず、規則12.2b(1)では、砂のテストのために手やクラブなどで砂に触れること、また、練習スイング、アドレスする時、バックスイング時に触れること、を違反としています。そして12.2b(2)では（練習スイングも含め）スタンスをとるために足を砂に潜り込ませることや、コース保護のために砂を均すことなどを認めています。
ネットの判定意見はおそらくこの規則を見ての意見かと予想できます。
しかし、このようなケースでもっと重要なのは規則8.1と規則8.2です。規則8.1では「ストロークに影響を及ぼす状況」（ライ、スイング・スタンス区域、プレーの線）の改善について、規則8.2では、次に球がそこに行くかもしれない、と考えられる場所の状態を変えることについて定めています。規則12.2と併せるとかなり複雑な内容となってきますが、結論としては・・・
次のストロークに関するライやスタンス・スイング区域、プレーの線の改善があったのなら規則8.1の違反となりますが、おそらくそれは無かったでしょうから規則8.1の違反は無し。次に、その均した区域が以降のショットで行く可能性のある場所と考えての行動だったのなら規則8.2の違反になりますが、そうではなく単にコース保護のためだったのなら均すことは認められる、ということになります。世界のトッププロですから、おそらく次のプレーで球が行くような場所では無かったと考えられ、そうなるとコース保護で均しても問題なし、ということになります。砂の均し方については手を使うか足を使うかは関係ありません。砂のテストの意図を持って手やクラブやレーキで砂を均すと規則12.2の違反になる可能性はありますが、一度バンカーショットを終えているわけですから、仮に手やクラブやレーキで砂を均したとしても砂のテストの意図は無い、ということになるかと思います。
というわけで、ジェシカ・コルダ選手の件については罰なしでしたが、ワクさん行きつけのコースの深いバンカーの場合、ミスして球が行くような可能性のある場所については足であろうと均してはいけません。

2022.08.10回答　Mr.golfbaka