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プレーのペース

ゴルフはプレーのペースを守ることが非常に大切なスポーツです。いくつもの組が同じコースを回るわけですから、一組でも遅い組があると、以降の組は全て遅れることになってしまいます。例えば、一車線の高速道路に時速50kmで走る車がいて、後ろに何台も連なってしまっている状況をイメージすればどうでしょうか? 「約束の時間に間に合わない!」なんて時はたまったもんじゃないです。
2019年は規則が大幅に改正されましたが、その目的の一つに「プレーのペースの向上」があり、規則書の中でも、例えば「規則5.6b 速やかなプレーのペース」ではプレーの順番を変えてプレーすることや打てる状態になったら40秒以内にプレーすることを勧めています。また「規則6.4b(2)」では安全を確保できる方法で異なる順番でプレーすることを『レディーゴルフ』として推奨しています。
普段からプレーが遅れがちな方、初心者の方、これからコースデビューをする方は、下記項目をチェックして下さい。

まずは基本、走る! 最近のゴルフ場はカートが主流になってきていますが、カートに乗ると大抵の場合プレーが遅くなります。若い初心者の方なら、乗るのはせめてドライバーショットがナイスショットした場合くらいにしておくべきでしょう。あとは、前の組との間隔が離れているのなら、とにかく走る! 大事です。足腰の悪い方やご年配の方は他の方法で遅れにならないよう努めて下さい。
順番は気にしない 遅い組の動向をチェックすると、順番(ホールから遠い方が先に打つ)を気にしてプレーしているケースがかなり多いです。改正された規則の中でも触れているように、準備が出来た人からプレーするのが理想です。もちろん、前の組にぴったりくっついていてプレーに余裕がある場合は順番通りにプレーすべきですが、前と離れて遅れ気味の時に順番なんか気にしていてはいけません。
球に向かう時はクラブを持って 特にカートから離れた場所にある球に行く時は、ライが悪い可能性や残り距離がどのくらいあるかを考えてクラブを複数持っていきます。球を確認した後に戻ってきてクラブを持って行くなんてのは論外です。
他の人がプレーしている時に準備 自分の打つ順番になってから準備をするのではありません。他の人がプレーしている時に、次打で使うクラブ、目標取りなどの準備はすませます。グローブについても同様、自分の番が来る前に付けておきます。グリーンが終わって次ホールへ行く時、もしあなたがオナーならティーグラウンドに着いた瞬間にグローブは着け終わっており、あとはクラブを抜いてセットアップするだけです。
素振りは少なく 自分が打つ番になってからの素振りは出来れば1回、多くても2回くらいじゃないでしょうか。それ以上素振りをしたいのなら、朝の練習の時か、グリーンを待っている時とか、にするべきです。上級者ほど、素振りはルーティンの一つに過ぎず、さくっとプレーする方が多いと思われます。
予備ボールを持って これも基本中の基本です。カートから離れた場所からプレーした球がOBに行くことだってあります。気をつけたって行く時は行きます。人はミスをするものですから。こんな時、予備ボールを持っていなければ、カートまで取りに行かなければならなくなってしまいます。それはあまりにも無駄な時間と労力になるでしょう。
怪しい時は暫定球を 打った球がOBかもしれない方向に飛んで行ってしまったら・・・。プライベートゴルフで前進4打を使用していれば関係ないですが、そうでなければ暫定球を打っておくべきです。ちなみに2019年の規則改正の中で、OBや紛失となった時の処置で、球が紛失やOBに行った辺りからプレーするローカルルールが発表されています。文章だけだと説明が難しいのですが、簡単には、球がOBに行った場所、紛失した場所とホールから同距離のフェアウエイの端から2打罰でプレーできる、というものです。ただし、これはプライベートゴルフで適用するものであり、競技では使用すべきではない、としています。プライベートゴルフならこれもあり、ということですね。
ボール探しは時間内で 新品の球なのにOBの方に行ってしまって見つからない! 気持は分かりますが2019年からは3分でタイムリミットです。見つからなければ潔く諦めて次のプレーに進みましょう。そして許されているとは言っても3分間球探しをしている間に(場合によっては一人だけじゃない時もありますし)前の組と離れてしまう場合もあります。このような一時的な遅れは仕方ないとしても、その後の遅れを取り戻す努力が大事です。OB打ったあげく急いでプレーするとスコアにならない? そういうものですから仕方ないです。
カートは先へ先へ! セルフプレーでよく見かける光景です。カートがプレーしている人より後ろに置き去りになっていると、打った人はクラブしまって次のクラブを取りたいのにそれが出来ない、ってことになります。または、打ち終えた人が逆戻りしていくなんてこともあります。プレーヤーがカートに行き来する場合も、基本は斜め前に移動していけるように、常にカートは少し前に送っていくくらいがプレーのペースを維持する秘訣となります。グリーンをプレー中はカートを出来るだけ回しておくのも基本です。
ホール近くに止まったらお先 グリーン上でホールの近くに止まった時の「お先に!」プレーはどんどんやって頂いて良いと思います。競技で1打が大事な場面でも、大して切れないラインならお先して欲しいところです。かなり傾斜の強い切れるラインなら待つのも分かりますが、待つということはマークして球を拾い上げ、他のプレーヤーがプレーしてから、リプレースする、という手間がかかる行為だということを認識しておきましょう。
ビギナーはギブアップも どうしてもちゃんと当たらず、なかなか前に進むことができないビギナーがいる場合、パーの何倍かでギブアップにするといった方法を取ることも大事です。2019年の規則改正で新たに追加されたストロークプレーの形式に「最大スコア」というのがあり、内容はギブアップ制とほぼ同じで、決められた最大スコア(ダブルボギーとかパーの2倍とか)以上叩いた場合やホールアウトしなかった場合、そのホールのスコアは最大スコアになる、というものです。ホールアウトしなければ面白くない? それならホールアウトしても遅くならないように練習してから挑めば良いのです。
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