Q:取り除かれた旗竿を許可なく動かす 2017.02.23

プレーヤーAはミドルホールグリーン上でパーセービングパットを強打してしまい、ホールの4メートル程先にあった取り除かれた旗竿に当りそうになった。その付近に居たプレーヤーBは当たれば2打罰になると思い、善意、無断で旗竿を動かした。すると球は下り傾斜で加速してグリーンオーバーしてしまった。その後アプローチをトップしてOBとなり結果は9打となった。AはBが旗竿を動かさなければグリーン上で球は止まり2打罰でも7打か8打で上がれたのに余計なことをしてくれた。Bは1-2違反で2打罰だとAが主張した。Bは善意でしたことなので故意に大たたきをさせた訳でもなく、24-1で取り除かれた旗竿は取り除けるので罰はないと主張した。
A,Bどちらの主張が正しいでしょうか? 取り除かれた旗竿の扱いが難しいので分かりやすく教えてください。又10年程前までは取り除かれた旗竿は24-1の例外にはなく球が動いている間は動かししてはいけないことになっていたと思うのですがいかがでしょうか。

ゴルフチョフさん

回答
ご質問ありがとうございます!
まず、AさんとBさん、それぞれの主張についてはBさんの主張が正しいです。ご質問内容にあるように規則24-1で定められている通り、球の動きに影響を与えるかも知れない状況でもプレーヤーの携帯品や抜いて置いてある旗竿については動かすことができます。Aさんにとっては結果的にスコアが悪くなったのかもしれませんが、単純にAさん自身のミスが原因ということに過ぎません。もしAさんがアプローチが苦手で最初から『ミスしてOBとなる可能性が高い』ということが分かっていたのなら、1打罰を受け元の場所からパットし直す(規則27-1)という手もあったわけです。
旗竿の扱いは確かに複雑です。うまくまとめるのは難しいのですが以下のように2種類の状態で分けて考えることが大事かと思います。

状態1
【ホールに差してあり誰も付き添っていない状態】
他の動かせる障害物(バンカーレーキなど)同様、球が動いていてその球の動きに影響を与える可能性がある時は動かしてはならない(動かした場合は違反となり動かした人が規則1-2の違反で2打罰)
打った球が当たった場合もバンカーレーキなどと同じく罰無しだが、グリーン上からプレーした場合のみ別で2打罰を受ける(規則17-3c

状態2
【人が付き添っている状態・抜いて置いてある状態】
プレーヤーの携帯品同様、球の動きに影響を与える可能性がある状況でも動かすことができるが、球が当たった場合は2打罰(規則17-3a)。扱い方としてはプレーヤーの携帯品と同じだが、球が当たった場合の罰打は異なり、同伴競技者の携帯品は罰無し、プレーヤー自身の携帯品は1打罰

ちなみに、球が動いている時にその球の動きに影響を与える可能性のある状況で取り除かれた旗竿が動かしても良いことになったのは2008年の規則改正の時からで、それ以前は違反となっていたようです。

Mr.golfbaka