Q:カジュアルウォーターがあるパッティンググリーン上のプレーについて 2017.01.30

このたびはお世話になります。標記の件について、初歩的なことを含めて大変に恐縮しますが数点質問させて頂きます。
1、裁定25-1b/10.5の回答のなかで「プレーの線上」とは「パットの線上」でしょうか?
2、定義30「プレーの線」はパッティンググリーン上でも使うのでしょうか? この場合、グリーン上の「プレーの線」の「球にとらせたい方向」とは、「パットの線」とは異なり、大体において球からホールを結ぶ線となるでしょうか? 仮にこのように解した場合、傾斜のあるグリーンでは「プレーの線」と「パットの線」が異なり、プレーの線では水たまりがあるが、パットの線ではその水たまりを避けることもあり得ます。
3、グリーン上では、コースの保護という問題が生じますが、パター以外のクラブの使用はルール的に許されるでしょうか?
4、許されるなら、球とホールの間に水たまりがあるグリーン上で、規則25-1の救済を受けないで、パターの使用に代えてウエッジを使ったピッチショットは可能でしょうか? この場合。グリーンにターフが取れる場合がありますが、プレーヤーはこのことに対してどのように対応すべきでしょうか?

はやさん

回答
ご質問ありがとうございます!
まず、1と2の「プレーの線」と「パットの線」についてですが、「パットの線」は「プレーの線」に含まれると考えれば良いかと思います。プレーの線のなかでも、グリーン上からストロークするものについてはパットの線となる、といったところですので、裁定25-1b/10.5のようにパットの線のことをプレーの線と呼んでもおかしくはありません。多く見られる勘違いとしては「パットの線」=「パターでストロークした時の線」と捉えてしまうケースです。使用するクラブではなく、球がグリーン上にあるかどうか、ですので、例えばグリーン外からパターでプレーしようとした場合のプレーの線はパットの線と呼ぶことはできません。
球がグリーン上にあるかどうか、ということ以外はプレーの線もパットの線も基本的には同じものとして捉えて問題ありません。どちらも『ストロークした後その球にとらせたい方向(線)』のことを意味しているので、傾斜のあるグリーンで曲がるラインを想定している場合、パットの線(プレーの線)は曲がるラインであり、ホールと球とを結ぶ直線とは異なる場所になってきます(参考裁定16-1e/1)。
厳密には、プレーの線の場合”垂直に地面から上方に及ぶ”といった記述があるのに対し、パットの線にはそのような記述がないのでパットの線については上方には及ばないということになりますが、そこは気にする必要はないと思います。 ちなみに、定義「パットの線」では”16-1eの場合を除き若干な合理的な幅を持つ”といった内容もありますが、これは、合理的な幅を持たせてしまうとパットの線を踏んだり跨いだりしてストロークすることを禁止している規則16-1eに該当するケースが規則で取り締まりたい必要以上に発生してしまうことを避けるためかと思います。
3、4について。使用するクラブは常にプレーヤーの自由で、グリーン上でパター以外のクラブを使用することも可能です。ご質問にあるように、救済を受けずにウエッジなどで球を浮かせてプレーする方法も規則上は問題ありませんが、そこはゴルフというスポーツです。グリーンを傷つけないことを最優先に考えるべきでしょう。その上で絶対の自信があればやっても良いかもしれませんが、万が一でも傷つける可能性があるのなら、素直に救済を受けてプレーすべきかと思います。ローカルルールでグリーン上でのパター以外のクラブの使用を禁じているコースもありますが、正式な競技では採用されることはありません。でなければ、パターを壊してしまったり忘れてきてしまったプレーヤーは毎ホール罰を受けてしまうことになってしまいます。規則上問題ないと書きましたが、だからといってグリーン上でパター以外のクラブを使用し、グリーンを傷つけるプレーを何度もするプレーヤーがいた場合、委員会は規則33-7で競技失格を課しても妥当でしょう。

Mr.golfbaka