Q:人に球が当たりそうな時:その人の行動パターンによってどのように裁定が変わるか 2016.11.27

裁定集17-1/1のような近くでは無いグリーン上に立っていた同伴競技者にパッティングした球が当たってしまった。同伴競技者は局外者であり19-1b「リプレースして再プレー」なのだと思います。
@同伴競技者が球が近づいてくるのに気が付かず、動かなかった場合:誰にも罰なく「リプレースして再プレー」と思います。
A同伴競技者は球が近づいてくるのに気が付いていたが、当たるのを承知で動かなかった場合?
B同伴競技者は球が近づいてくるのに気が付いていて、よけようと動いたが、逆にその行為によって球が当たった;見方によっては蹴ってしまった?
C同伴競技者は球が近づいてくるのに気が付いていてよけて、球は何にも当たらなかった?
これらの場合、「規則1-2 球の動きに影響を及ぼす、あるいは物理的条件を変える」に関してどのように考えればいいのでしょうか? 裁定集も読んだのですが分かりませんでした。A〜Cは明らかに「(i)インプレーの球の動きに影響を及ぼす意図を持って」いたと言えると思います。さらに、Aは動かないという行動をしたと言えなくもないと思います。Bは不可抗力とはいえ球をけってしまった行為をしている。Cも@に対して考えれば球の動きに影響する動きですし、気が付かず動かなかった場合の「リプレースして再プレー」に比べれば明らかに結果が変わります。ただし、他の人が打った球が当たりそうなとき逃げただけですからこれで1-2の罰を受けるのもおかしいと思います。「同伴競技者の打った球が当たりそうなとき逃げる」という行為が「(i)インプレーの球の動きに影響を及ぼす意図を持った行動」には当たらないということはどの規則または裁定集からそういえるのでしょうか? 総合的に解説いただければ幸いです。

好也厭離さん

回答
ご質問ありがとうございます!
規則を勉強されているからこその、かなりマニアックなご質問かと思います。確かに印象として、また言葉的にも、球が当たりそうな時に避ける行為は”球の動きに影響を及ぼすかもしれない行為”と言えます。しかし、そもそもゴルフは人をめがけてプレーするものではないので、プレーヤーが打った球が自分の方に飛んだり転がったりしてきた時に自分に当たらないように避けるのは”球の動きに影響を及ぼさないために避ける”ということが言えるかと思います。好也厭離さんがご質問の中で『〜これで1-2の罰を受けるのもおかしい』と思った通り、球の動きに影響を及ぼさないために避けているのですから罰にはならないわけです。特に規則書や裁定集で『球が当たりそうな時に避ける行為』は規則1-2に該当しない、といった内容のものは見た記憶がありませんが、該当しないのは間違いありません。そうなると@〜Cはそれほど難しくないかと思いますが以下のようになるかと思います。

@ご質問内にある通り、グリーン上から打った球が生きている局外者に当たったので罰無しで再プレーです。グリーン外からプレーしたのであれば罰無しであるがままでプレーします。
Aのケースが規則1-2に該当してきます。当たるのを承知で避けていないので、実際には何も動いていなくても、球の動きに影響を及ぼす意図を持って行動することに相当します。これは裁定集17-3/2が参考になります。
Bは球を動かすことを意図せず、偶然動かしてしまったので規則19-1が該当します。@同様、グリーン上からプレーしていたなら罰無しで再プレーです。
Cは同伴競技者が避けたおかげで何も起きなかった、ということになります。

Mr.golfbaka