Q:ニヤレストポイントに正球をプレース 2016.11.27
カート道路から救済を受けるためにスタンスを取り、クラブでニヤレストポイントを決め、その位置に一旦正球をプレースした。その球からホールに近づかず1クラブレングス以内の地点にその球を拾い上げてドロップしてプレーした。普通ならばティー等の小物でニヤレストポイントにマークするところ正球を使ったとも取れるし、間違った方法(プレース)で救済を受けた後、正しい方法(ドロップ)でやり直しとも解釈できる状況だった。この場合、ペナルティーは課せられるでしょうか?
回答
ご質問ありがとうございます!
ご質問にある通り『ニヤレストポイントということで球を置き、その後に球を拾い上げて1クラブレングス内にドロップした』という可能性が考えられますが、そういうことであれば問題ありません。ニヤレストポイントとは、”そこに球を置いたとすれば障害がなくなる場所”ですので、球を置いて確認しても良いかと思います。また、間違った方法(ドロップではなくプレース)で球をインプレーにした場合、その球はインプレーとなりますが、プレーする前であれば誤りを訂正するために球を拾い上げることが認められています(規則20-6)。このような場合、その後に正しく処置してプレーすれば罰はありません。
この”規則20-6”は、意外と知られていない規則ですが、正しく理解しておくと、誤った処置をしたことに気付いた後にどうすれば良いかの判断が楽になります。いくつか例を挙げてみます。
例1・プレーヤーがニヤレストポイントから1クラブレングス以上離れた場所(誤所)にドロップした
→プレーする前に誤りに気付いた
規則20-6を適用して誤りを訂正することができる(誤りを訂正すれば罰無し)
→プレーした後に誤りに気付いた
誤りを訂正することはできない(プレーした球で続けなければいけない)
※誤りを訂正できないのに誤りを訂正するつもりでプレーし直した場合は罰を受けることになる
例2・球を正しくドロップし、地面に落ちた箇所から2クラブレングス以内の正しい範囲に止まったところ、同伴競技者が「ドロップ範囲から飛び出たから再ドロップだ」といった誤った指摘をする
→再ドロップせずにそのままプレーした→罰無し
→誤った指摘を受け球を拾い上げて再ドロップした
正しくインプレーになっている球を拾い上げたことにより規則18-2の1打罰を受けてリプレースしなければならないところ、リプレースしなかったので規則18の違反により2打罰を受ける
といったように、規則20-6は誤った場所にドロップやプレースしたり、誤って球を取り替えられた場合に、その球をプレーする前であれば誤りを訂正できることを定めた規則です。プレーした後は適用できませんし、また正しくインプレーとなっている球についても適用できません。