Q:勘違いによりインプレーの球を拾い上げてしまった後にアンプレヤブルの処置をとることにして罰を回避できるか? 2016.09.06

裁定集18-2/3ではアウトオブバウンズの境界杭がスイングの妨げになったところ、プレーヤーはその杭を障害物と勘違いして球を拾い上げ、規則24-2bに規定する方法でその球をドロップした場合、規則18-2に基づく1打の罰を受け、次のストロークを行う前にその球はリプレースされなければならないし、リプレースを怠ると、ストロークプレーでは計2打の罰と書いてあります。しかし、もしプレーヤーが規定24-2bの処置をすると宣言しなかった場合(マーカーまたは同伴競技者に宣言する必要はないはず)、結果的にアンプヤアブルの規定28c(こちらも宣言しなくていいはず)の処置のドロップ地点以内に入っているため、ドロップ地点からプレーしても1打罰でいいのではないでしょうか。また、処置および救済を受ける場合、間違った宣言をした上で、違う処置をした場合の罰の有無も教えて下さい。

junkieさん

回答
ご質問ありがとうございます!
動かせない障害物からの救済やアンプレヤブルの処置など、プレーヤーが何らかの処置をとろうとした場合に、勘違いや無知により、その処置を誤ることがあります。ご質問内容の場合もそうですし、他にも例えば、ウオーターハザード内の球についてアンプレヤブルの処置をとろうとして処置した場合などです(ウオーターハザード内ではアンプレヤブルの処置をとることができない)。このような時は『適用できる規則は何か』ということを考えます。ご質問の場合、OB杭は動かせない障害物ではないので、OB杭から救済を受けるつもりで球を拾い上げてしまうと、認められない状況でインプレーの球を拾い上げたことにより1打罰を受けリプレースしなければなりません。これは、プレーヤーが動かせない障害物からの救済のつもりで処置したとしても、OB杭は動かせない障害物ではないため規則24-2を適用することはできず、この時に適用できるのが規則18-2になる、ということです。
また、一旦インプレーの球を拾い上げてしまった後にアンプレヤブルの処置の可能性があるために球を拾い上げたことによる罰を回避できるかというと、そうはなりません。アンプレヤブルの処置をとる時はすぐ近くに球があれば球を拾い上げるのが普通ですが、その球の拾い上げはアンプレヤブルの処置をとると決めた後の行動です。つまり、認められていない状況で球を拾い上げた瞬間に規則18-2の罰が発生し、その後にアンプレヤブルの処置をとることにしたからと言って、規則18-2の罰を免れることはできない、ということです。もし、プレーヤーが(本当はそうではないのに)「最初からアンプレヤブルの処置をとるつもりだった」と言い張ればよいか? というと、そういうものでもありません。外見上は区別がつかないでしょうが、そこはゴルファーとしての品位が問われるのかもしれませんね。

Mr.golfbaka