Q:『共用のカートに打球があたった場合』の裁定 2016.03.26

JGA規則裁定集19/1にありますように、共用カートの場合 a.「カートを動かしているプレーヤーの携帯品とみなされる」ということになっていると思います。また、b.「それ以外の場合、球が関連しているプレーヤーの携帯品とみなす」とあると思います。つまりAさんが運転していれば、Bさんの球が共用カートにあたっても無打罰あるがままで次のショットで良いと思いますが、「カートを動かしている」の定義がどこまでなのかが分かりません。
@Aさんが運転台に座ってハンドルを握っているがカートは止まったままである場合。
AAさんが運転していたが、停止させて既にハンドルすら握っていないで、ただ座っている場合。
BAさんが運転していたが、停止させて既にカートを下りているが、カートに触れている場合。
CAさんが運転していたが、停止させて既にカートから離れているが、同乗していたCさんがまだ乗っている場合。
DAさんが運転していたが、停止させて既にカートから離れており、誰もカートにいない状態の場合。
@かAあたりから場合bとなるのだと思いますが、その他を含めて教えてください。また、最近は リモコンカートも多いので、リモコン操作で動いている場合には リモコン操作者が「カートを動かしているプレーヤー」になるのだと思いますが、停止操作をしたり、停止位置で自動停止した場合にはどのように扱われるのでしょうか? さらに、リモコン操作ではなく、リモコンをもたない人がクラブを取ってカートのスタートボタンを押して動かす場合もありますが、この場合には動いている最中はスタートボタンを押した人が「カートを動かしているプレーヤー」になるのでしょうか? さらに、JGA規則裁定集19/1には『したがって、例えば1人対1人のシングル・マッチで、・・・・またはそのストロークを取り消して再プレーすることができる(規則19-3)。 』とありますがこれはあくまでマッチプレーの場合であり、ストロークプレーの場合には、無駄罰であるがままのプレーとなるで良いのですよね?

好也厭離さん

回答
ご質問ありがとうございます!
共用のカートを動かしている人については、場合によっては判断が難しいものです。基本は、カートが動いているか動いていないか、を判別し、動いていたのなら誰によって動かされていたのか、を判断することになります。従って、@〜Dのいずれもカートは動いていないので、Bさんの球が当たったら規則19-2により1打罰でそのままプレーとなるのが基本です。しかし、A〜Dについては、カートは動いてはいないものの、Bさんの知らないところでAさんが動かし別の場所に止めていたのなら、Aさんの携帯品とみなすべき場合があってもいいのではないかと思います。例えば、Bさんが斜面を下った場所からプレーしに行っている時にAさんが勝手にカートを動かし、それによりBさんの球が当たったのなら、たとえカートが止まっていてもそれはAさんの携帯品とみなすべきかと思います。また同じような場合でも、Aさんが斜面を下ったBさんに対し、予めカートを前に進めておくことを言及していた場合は、カートが止まっていればAさんの携帯品とはならず、Bさんの球が当たったならBさんは罰が課されるべきものと思います。
状況は若干違いますが裁定例19-2/6の考え方を参考にしています。
リモコン式カートの場合は、おっしゃる通り、動いている最中はリモコン操作で動かしている人、あるいはスタートボタンを押した人の携帯品と考えるのが基本です。また、自動であろうとリモコン操作であろうと停止中は皆の携帯品と考えるのが基本です。『基本』としたのは、カートを動かすのは人の行動によるものであり、カートが動いていた時に誰が動かしていたかを考える必要がある場合、明確に線引きすることが難しい場合もあると思うからです。そのような場合はその時の状況などで判断する性質のものだと思います。
裁定集19/1のマッチプレーの件についてはおっしゃる通り、ストロークプレーでは罰無しであるがまま、となります。ストロークプレーでは同伴競技者の携帯品は局外者なのでそれに球が当たった場合は規則19-1規則19-4は19-1と同じ)を適用、マッチプレーでは相手の携帯品は局外者ではなく、それに球が当たった場合は規則19-3を適用します。

Mr.golfbaka