Q:池に入ったと思い池の処置で別の球をプレーした後に最初の球が見つかったのでプレー 2016.03.22

先日参加した競技会でのことです。私の後ろの組が左サイドがすっと池で若干左ドックのミドルホールをプレーしているのを、前が詰まっていたので見ていました。池越えのショートカットを狙ったのか、200yほど先でわずかに超えず、池に入ったと思ったらしく、ティーグランドから前に出た、池を横切った点からの処置をして打っていました。少し目を離していたら、池に入ったと思われる地点からショットをして、先に池の処置をして打った球を拾っていました。これはルールを知らないと思い、声をかけ、ティーグランドから打ち直すように教えました。この場合、ティーショットが池と思い込んで池の処置をして打った。次に、最初の球がセーフでそれを打った。そこで、ルールを教えてもらいティーグランドから打ち直した。処置はそれで正しいと思うんですが、ティーグランドからの打ち直しは何打目になるのでしょうか。
よろしくお願いします。

ayapapaさん

回答
ご質問ありがとうございます!
「少し目を離したすきに池に入ったと思われる地点から打った球」が最初の球だったとして考えてみます。
最初の球がウオーターハザードに入ったと思ってプレーしたようですが、池に入っていなくてもウオーターハザード区域内に止まっていれば正しい処置で(ウオーターハザードの救済の1打罰を受けて)3打目をプレーしたことになります。また、プレーヤーから最初の球が池に入ったことが見えていなかったとしても、様々な状況から「ウオーターハザードに入ったことは間違いない」と考えられる状況であったのなら、処置は正しいことになります。まずは、このように処置が正しかった場合のことを考えると、ティーグランドから前に出た池を横切った点からプレーした別の球が3打目でインプレーとなり、以降最初の球がどこで見つかろうとプレーすることはできません。ですので、プレーヤーは最初の球をプレーしたことにより誤球のプレー(2打罰)をしたことになります。また、プレーヤーはインプレーの球を拾い上げてしまったので規則18-2により1打罰を受けてリプレースしなければならなかったところ、ティーグラウンドからプレーしたことにより誤所からのプレーの2打罰を受けることになります。この誤所からのプレーは規則18-2に違反したことによるものですので、この2打罰を受ける場合、最初の1打罰は追加されません(規則18の違反の罰で定めている)。従って、この場合はティーグラウンドから打ち直した球は8打目となります。誤所からのプレーの違反が重大とみなされれば正しい場所(3打目が止まっていたところ)から8打目でプレーし直さなければなりません。
次に「ウオーターハザードに入ったことは間違いない」とは考えられない状況でプレーヤーがティーグランドから前に出た池を横切った点から別の球をプレーしていた場合ですが、この場合、規則26-1・ウオーターハザードの救済を受けることはできない状況で別の球をプレーしています。また、最初の球が見つかっていない状況で別の球をプレーしているので適用すべき規則は規則27-1となります。規則27-1はOBや紛失球などに適用される規則で、1打罰で元の場所からプレーすることを求めていますので、プレーヤーはティーグラウンドからプレーしなければならない、ということになります。それをティーグラウンドより前に出た場所からプレーしたので規則27-1に違反したことによる誤所からのプレーということになり、計3打罰になります(つまりプレーが5打目)。この場合も誤所からのプレーの違反が重大であったかどうかで、その後の処置は変わってきます。違反が重大とみなされればプレーヤーは5打目をティーグラウンドからプレーしなければならないのですが、重大ではない場合はその球でプレーを続けなければなりません。違反が重大であったのならティーグラウンドから打ち直したのは正しいことになりますが、最初の球をプレーした誤球の罰は免れませんのでティーグラウンドからのプレーが7打目となります。違反が重大ではなかった場合、5打目で止まった球を拾い上げ、誤球(最初の球)をプレーし、リプレースせずにティーグラウンドからプレーしたことになるので、本来次が6打目であるところ、誤球の2打罰+インプレーの球を動かしてリプレースしなかったことによる2打罰で10打目ということになります。

もし「ティーグラウンドより前に出た池を横切った地点からプレーした球」をあるがままでプレーすべきところ(規則13-1)、「少し目を離したすきに池に入ったと思われる地点」から別の球をプレーしていた場合は、プレーヤーは球を取り替えたことと誤所からのプレーにより2打罰をうけることにり、違反が重大でなければそのまま、違反が重大であれば正しい場所からプレーし直さなければならない、ということになります。

パターンが枝分かれしてしまうので規則的には複雑になってしまいましたが、重要なポイントとしては、ウオーターハザードに入っていることが分かっている、あるいは間違いないといえない状況ではウオーターハザードの救済を受けることはできない、という点と、プレーヤーがウオーターハザードの処置をした場合、その球は即インプレーとなり(ローカルルールで別途定めていない限り)暫定球にはならない、ということです。そのあたりが実際のところどうであったかがはっきり分かれば正しい裁定ができるかと思います。

Mr.golfbaka