Q:見えない場所で球同士が当たったかもしれない場合の処置 2016.02.29

スルーザグリーンで、自分の打った球が、同伴競技者の球に当たってから止まりました。この場合、自分の球は、止まった位置からそのままプレーするのだと思いますが、自分の球に当たって動かされた同伴競技者の球は、元の位置にリプレースすることになるのでしょうか?
もし、これがティショットで、お互いの球がティグラウンドから見えておらず、正確な元の位置がわからない場合、しかし、明らかに同伴競技者が打ち出した方向とは違う場所に止まっており、自分の打った球が当たった可能性が高い場合、そのままプレーしてしまうと、同伴競技者は、誤所からのプレーとなってしまうのでしょうか?

しゃちくんさん

回答
ご質問ありがとうございます!
まず、基本的な考えとして、同伴競技者の球はプレーヤーの球(同伴競技者にとっては局外者)によって動かされたわけですから、規則18-1に従い元の場所にリプレースしなければなりません。ここで、規則書をお持ちであれば規則18-1をご覧いただきたいのですが、その中の『注』で、規則18-1を適用する場合、局外者が球を動かしたことが分かっているかほぼ確実でなければならないことを示しています。ご質問のケースでは球が動かされたのを確認したわけではないので、同伴競技者の球がプレーヤーの球によって動かされたのかどうかを様々な状況をもとに考察する必要が出てくるわけです。同伴競技者の打った球筋はもちろん、落ちた場所付近の傾斜具合、風、その他、考えられる様々な状況を考慮した上で、どう考えてもプレーヤーの球が動かしたことは間違いない、という状況であれば規則18-1を適用することになります。しかし、「キック次第では球のあった方向に自然に行った可能性も考えられる」といったように少しでもそれ以外の可能性が考えられる状況であれば『分かっているかほぼ確実』とは言えないため規則18-1は適用できず、同伴競技者はあるがままでプレーしなければなりません。
規則18-1を適用できるかどうかは、その時の状況次第で変わりますので、ご質問のケースがはたしてどちらなのかは何とも言えませんが、一般的な見解として、ティーショットの落ちどころが200Y前後くらいの場合、200Y先で見えていない状況について「分かっているかほぼ確実」とするのは少々難しいと思います。ご質問内容にもあるように「自分の打った球が当たった可能性が高い場合」とありますが、それだけでは規則18-1を適用することはできない、ということです。前の組のプレーヤーが、球がぶつかるのを見ていたりすれば間違いない、となるのですが。
このような状況でもし規則18-1を適用することになった場合、球をリプレースする正確な場所が分からないので、規則20-3cに従い、リプレースではなく球のあったと思われる場所を推測してドロップしなければなりません(グリーン上ならプレース)。

Mr.golfbaka