Q:球を拾い上げたり置いたりする前後で球が動いた場合の処置 2015.12.30

グリーン上でボールマーカーした状態での風等の影響でボールが移動した場合の処理、マーカーしない前のボールの移動等又アドレススタンスした後のボールの移動、ソールした後でのボールの移動等、何かの影響でボールが動いた場合のルール教えてください。(規定が変わった?)

中西徹さん

回答
ご質問ありがとうございます!
マークして拾い上げた後にリプレースしたり、拾い上げようとしている球について、その球が動いた場合の罰打の有無を裁定する時、以下の2点が重要となります。
まず第一に
1.その球はインプレーか?
ということです。球がインプレーの状態とは、球を拾い上げる前はもちろんそうですし、拾い上げた球をリプレースやプレース、ドロップした時も即インプレーとなります。ボールマーカーの有無は関係ありません。また、誤った場所にリプレースなどをした場合もインプレーとなります(この場合、プレーする前であれば誤りを訂正できます)。リプレースやプレース、ドロップといった行動は球をインプレーにする意図を持ったうえでの行動ということになるので、それらの行動をしたら球は即インプレーになるのです。逆のことで例えば、マークして拾い上げた球をリプレースするつもりではなく、偶々マークの近くに置いてあった場合、その球はインプレーではないので、風で動こうと人が動かそうと関係ない、ということです。
次に球がインプレーの場合は
2.その球を動かした要因は何か(誰か)?
ということを考えます。2015年まではアドレス(ゴルフ規則でいうところの『アドレス』とはクラブを球の直前か直後に接地すること)した後は他に明らかな要因がある場合を除きプレーヤーが球の動いた原因とみなされていましたが、2016年からはアドレス後の区別なく、その球を動かした要因がプレーヤーにあるかどうか、ということを参照します。これを考慮する時の基準として裁定例では「プレーヤーが動かしたことの可能性の方がそうでない可能性より高い」と考えられる場合プレーヤーが原因とみなし、その逆の場合はプレーヤーが原因ではない、とみなす考え方を示しています。
以上のことより、ボールマーカーの有無、アドレス(ソール)したかどうか、等は関係なく、球を動かした原因がプレーヤーにあれば1打罰でリプレース、そうでなければ罰はなく球はあるがままの状態でプレーすることになります。2016年よりアドレスしたかどうかは関係なくなる、と書きましたが、アドレスしたことが原因で(例えばクラブで芝を押さえたために)球が動いた場合はプレーヤーに罰が課されることになります。

Mr.golfbaka