Q:ドロップ範囲周辺が急斜面で球が止まらないのでフェアウエイ側にニアレストポイントをとる 2015.12.16

距離を測る場合、直線距離か沿面距離か2015.09.24について質問しました。この質問に関し、再度質問いたします。斜面側のニアレストポイントを決める場合、人によっては、打てる場所を示して、ニアレストポイントといいます。しかし、ルール上は、ボールを置けば、・・・・・障害物を避けられる地点と定義されています。急斜面の場合、ボールを置いても静止せず、転がり落ちることになります。この場合、どこまで上に行っても、ボールを置けないことになります。従って、この場合は、斜面側でない、フェアウエー側がニアレストポイントになると思います。一般的に言えば、フェアウエー側と斜面側では、フェアウエー側がニアレストポイントになると思いますが、この考えでOKかどうか質問いたしますので、よろしくご回答の程、お願いいたします。

池見克二さん

回答
ご質問ありがとうございます!
ニアレストポイントとそこを基準としたドロップ範囲やその周辺が球が止まらないような急斜面であっても、だからといってそこを避けてニアレストポイントを決めて良いといった規則はありません。いくら斜面が急でもラフが長ければ止まる可能性もありますし、何よりもまずはやってみなければ分かりません。ドロップした球が突拍子もない跳ね方をしたり、地面に刺さるようにして止まる可能性もゼロではないからです。規則に従いドロップしたところ球が止まらず落下地点から2クラブレングス以上転がるなどして再ドロップ要件(規則20-2c)を満たす場所に止まった場合、再ドロップをして、また規則20-2cに該当する場所に止まったら、再ドロップした時に地面に最初に落ちた場所にプレースします。この時、プレースすらできないような斜面である場合もあり、ご質問ではそのような状況の場合のことを指しているかと思います。
プレースしようとしている球が止まらない場合は規則20-3dに従います。まず最初にプレースしようとしたが止まらなかった場合は再度その場所にプレースをしなければなりません。それでも球が止まらない場合は、ホールに近付かずに球が止まる場所(ハザード以外)でその場所(最初にプレースしようとした場所)に最も近い場所に球をプレースしなければなりません。ハザード内の球についてこの処置をする場合は同ハザード内でなければなりません。ここまでの手順を踏んで初めて、ご質問のケースのフェアウエイ側にプレースする可能性が出てくるわけです。斜面側がどこも球が止まらない状況であれば、最初にプレースしようとした斜面側の場所に最も近い場所が、障害物を挟んでフェアウエイ側になることもあり、その場合はフェアウエイ側のその場所にプレースしてプレーすることになります。急斜面で球が止まらないと間違えなく思える状況でも、これらの手順を省くことを認める規則や裁定例はありません。規則でドロップすることを求めている場合、その偶然性を求めており、先述したように何が起こるか分からない部分もありますので、とにかく実際にやって処置を進めていくことになります。

Mr.golfbaka