Q:脱出困難な崖に打った場合に球を確認しないでアンプレヤブルを宣言できるか 2015.10.17

いつも楽しく拝読し、勉強させていただいております。
難関ミドルホールのティーショットを右に打ち込むと崖があります。この崖はOBではなく、落とすと2打、3打でも脱出できないこともよくあります(メンバー周知のこと)。ティーショットを右に打ち込んだ際、崖で紛失する可能性があるので暫定球を打った際の質問をお願いします。
1.本球を見つけても脱出できないリスクがあるので、探さないで暫定球をプレーする事はルール上問題ないのか?
2.同伴競技者が親切で本球を見つけた場合、暫定球をプレーした場合誤球になるのか?
3.同伴者に『探さないでくれ』と頼む事が出来るのか?
また、ティーショットを崖に打った際、本球を諦め球の状況を確認に行かないでティーグランドでアンプレアブルを宣言出来るのか? 暫定球を放棄しなければいけない場合など、状況により理解しにくい事が多く質問よろしくお願いします。

朝ポンチさん

回答
ご質問ありがとうございます!
アンプレヤブルの処置(規則28)は
a.規則27-1に基づいて最後にプレーした場所からプレー
b.旗竿と球を結んだ線で球の後方延長線上にドロップ
c.ホールに近付かない球から2クラブレングスの範囲内にドロップ
の3種類があり、bとcの選択肢は球の位置を基点とするため必ず球を確認している必要があるのですが、aについては規則27-1・ストロークと距離に基づく処置であるため球の確認を必要とせず、プレーヤーはいつでも任意にその処置をとることができます。例えば、ご質問のケースのようにティーショットを崖方向に打ち込んだ場合、そこがOBでもなく、また球を紛失する可能性もなかったとしても、脱出が困難だからという理由で球を探しに行かずに1打罰でティーショットを打ち直すことができます。この場合、打ち直した球が3打目として即インプレーになるので、その後に最初の球が見つかってもプレーすることはできません。崖方向に行ったと思っていた球が木に当たってフェアウエーの良いライに戻っていたとしてもその球はもはやプレーすることはできない、ということです。
もし、崖方向に打った最初の球が紛失している可能性があれば、ティーグラウンドから暫定球をプレーすることも可能で、ご質問のケースではそのようにしたとのことですが、この場合、前に進んで最初の球が見つかる前に『最初の球があると思われる場所よりホールに近い場所で暫定球をプレー』すれば暫定球がインプレーとなりますが、その前に最初の球を捜索時間の5分間以内に見つけた場合は最初の球をプレーしなければなりません。

分かりづらい回答になってしまいましたが、ご質問内容の回答としては以下のようになります。
1.本球を探さないで暫定球をプレーすることは何ら問題ありません。本球があると思われる場所よりホールに近い場所で暫定球をプレーすればその瞬間に暫定球がインプレーとなり本球は紛失球となります。
2.同伴競技者が本球を見つけた場合、プレーヤーは暫定球を放棄し本球でプレーしなければなりません。その後に暫定球をプレーしたら誤球となります。本球があると思われる場所よりホールに近い場所で暫定球をプレーし、暫定球がインプレーとなった後であれば同伴競技者が見つけてくれた本球はプレー不可能なので回収して問題ありません。
3.同伴競技者に探さないように頼むことは何ら問題ありません。ただ、同伴競技者はそれに従う必要もないので、プレーヤーの依頼を無視して探しても特に罰などはありません。

Mr.golfbaka