Q:池に入ったかも知れない場合の暫定球 2015.08.28

いつも参考にさせていただいております。
8月4日の【池に入ったかも知れない】の回答の中で池がありOBがあり、林などがある場合暫定球が打てる、とありますが、以前先輩競技者から、池に入った可能性もあるので暫定球は打てないとの教授がありました。それ以来池が絡む場合は暫定球を打たず確認してから、打ち直し、池処理をしましたが、暫定球は打てるとゆうことでいいのでしょうか?
よろしくお願いします

ゴルファーさん

回答
ご質問ありがとうございます!
池に入った可能性があっても暫定球をプレーすることはできます。ウオーターハザードに入った可能性のある場合の暫定球については、非常に紛らわしい点も多いのですが、重要なのは”ウオーターハザードの外で紛失した可能性があるかどうか”ということです。ウオーターハザードに入った可能性があったとしても、ウオーターハザードの外で見つからない可能性もある、という場合は暫定球をプレーすることができます。以下にいくつか、ティーショットが池の方向に飛んでいき、ウオーターハザードに入った可能性が考えられる場合の暫定球について例を挙げてみます。

例1.池の周りは短く芝が刈られていて、もし池の周辺に球が見つからなければ池に入ったことが間違いないと分かっている場合
→暫定球はプレーできない(暫定球を宣言しても暫定球にはならず、打ち直した球が3打目となる)

例2.池の周りは短く芝が刈られていて、もし池の周辺に球が見つからなければ池に入ったことが間違いないコース状態であったが、プレーヤーはそのようなことを知らず、池の外で紛失した可能性があると考えた場合
→暫定球をプレーできる

例3.池の近くにブッシュや林があるが、球筋などから察するに、もし球が見つからなかった場合、池に入ったことは間違いない場合
→暫定球はプレーできない

例4.池の近くにブッシュや林があり、恐らく池に入ったかもしれないが、池の外のブッシュや林の中にある可能性も考えられる場合
→暫定球をプレーできる

では、例2の場合で、暫定球をプレーしてから池の近くまで進んで行ったところ、池の周囲は芝が短く刈られていることに気付き、周囲に球が見当たらないことから池に入ったことが確実と分かった場合はどうなるでしょうか?
この場合、プレーヤーの球はウオーターハザードの中にあるので規則26-1に従って処置しなければならないわけですが、26-1のaの処置(元の場所からプレー)を選んだ場合、暫定球をその代わりとして使用することができるのか? という質問をよく頂きます。答えは「暫定球をウオーターハザードの処置の代用としてプレーすることはできない」です。規則27-2・暫定球の中にある『暫定球を放棄すべき場合』という項目は、このような場合に暫定球を放棄しなければならないことを明確に示しています。さもなければ、暫定球がスーパーショットしていた場合に、プレーヤーは最初の球の状況を確認した上で、そのスーパーショットを選択することができる、といったおかしな話になってしまうからです。
ゴルフ規則の中には、暫定球の他にも第2の球(規則3-3)のように2つの球をプレーしていく処置がありますが、このような場合に打ち終えた後にどちらか良い方を選択できる、といったことが起きないように規則が作られています。

Mr.golfbaka