Q:球にクラブが当たりライが変えられた 2015.03.05

(「球にクラブが当たったが動かなかった」に関して)

今回の件では、プレーヤーに故意はないことははっきりしています。ためしにグリーン上で何度もパターをボールの上に落してみましたが、ボールは必ず左右どちらかに動きました。ただ、万分の一の確率でボールの真上に落ちた場合だけ、ボールがその場に止まるということは起こり得るだろうと思いました。ただ、垂直方向に力が加われば、物理的に考えてもボールは沈んだであろうことは予測できます。ただ、芝の復元力で元に戻ることも考え併せた時に果たしてどのような裁定が合理的であろうかと悩んだ次第です。
今回はマッチプレーの試合でしたので、このホールはペナが付いても付かなくても、その人の負けのホールでしたから、大きな問題にはなりませんでしたが、私の裁定は1ペナでした。ただ、この場合ボールが下に動いたことを問題にしているので、その場合どのように元の位置に戻すか、新たな疑問が湧きました。ラフで沈んでしまったボールも元に戻さないといけないと思いますが、止まった時のようにうまくラフに浮かない場合、どのようにすれば良いのでしょうか?

ロイさん

回答
ご質問ありがとうございます!
球が移動せず、また地面が凹むこともなかったとあれば、その球は動いていないということになりますが、地面が凹んで球が沈んだのであれば、その球は『動いた』とみなされることになります(1打罰)。球が動くことについては上下の動きも対象になるからです。
プレースやリプレースすべき場所のライが変えられた場合、規則20-3bに従って”元の場所から1クラブレングス以内で初めのライに似ている場所で最も元の場所に近い場所にプレース”することになります。ただ、グリーン上ではいつでもボールマークを直すことが認められているので、ご質問のケースの凹みがボールマークとして扱われるのであれば()、直して元の場所にリプレースすれば問題ないかと思います。ラフで沈んだ球についても同様で、元の場所のライが変えられていた場合は1クラブレングス以内で初めのライに似ている場所で最も元の場所に近い場所にプレースします。この時、その場所が元の場所になることもありますが、それはそれで認められます。
参考裁定例・18-2a/21.320-3d/3

ボールマークについて
規則16-1cでは、グリーン上のボールマークはいつでも直すことができることを定めていますが、このボールマークとは球の衝撃による損傷のことであり、プレーされて飛んできた球による損傷のことを意味しています。そうなると、ご質問のケースの凹みがボールマークとして認められない可能性も充分考えられます。

Mr.golfbaka