Q:第2の球をプレーすることを同伴競技者やマーカーに告げること 2014.05.31

いつも有難うございます。ストロークプレーの処置についてお尋ねします。
第2の球のガイドラインで裁定集3-3/0.5の(1)の後半部分と(4)の違いがよく分かりません。(1)では、競技者が規則3-3を援用する旨を前もって告げていなかったか採用したい球を前もって選んでいなかった場合で、初めの球が規則どおりにプレーされていたときはその球でのスコアが採用となるが、そうでなかったときは、第2の球が規則どおりにプレーされておれば、その球でのスコアが採用となる。とありますが、(4)では、初めの球をプレーした後で規則3-3を援用した場合は、初めの球に対してとられた処置が規則で許されていなくてもその球でのスコアを採用しなければならない。すなわち、規則3-3はこのような状況の下では適用とならない。となっています。前もって3-3の援用する旨と採用したい球を告げなかったケースと、オリジナルボールをプレーした後に3-3を援用すると言って第2の球をプレーすることの違いはどこにあるのでしょうか? 正しい手続きを踏まなくても結局、規則で許される球でのスコアが採用されるなら、敢えて採用したい球を告げる必要がないようにも思えます。
宜しくお願いいたします。

boncrajuさん

回答
いつもご質問ありがとうございます!
今回のご質問については私も規則を勉強し始めた頃に疑問に思ったことがある点です。文章的に解釈し辛い箇所です。まず(1)の後半部分についてですが、これは
プレーヤーが最初の球をプレーする前に第2の球でプレーすることにしたが、マーカーや同伴競技者に第2の球でプレーすること、またはどちらの球でのスコアを優先したいかを告げなかった場合
ということになります。そして、(4)については
最初の球をプレーし終わった後に第2の球をプレーすることにした
といった場合のことをさします。つまり、周囲から見ればどちらのケースも全く同じに見える可能性がありますが、重要なポイントはプレーヤーが最初の球をプレーする前に第2の球でプレーする意図を持っていたかどうか、ということになります。分かりやすい例を挙げてみます。
例えば、共用のキャディがいる競技で、キャディが近くに、同伴競技者は遠くに居る状況で、プレーヤーの球がカート道近くにあり、スタンスがカート道にかかったとします。プレーヤーは、ローカルルールで『カート道が障害となっている場合、救済を受けなければならない』と定められていたような気がしたので、そのままプレーして良いのか、それとも救済を受けなければならないのか、自分の球に対して取るべき処置がはっきりと分からずキャディに「とりあえず2つの球でプレーしていった方がいいな」と言い、元の球と救済を受けた第2の球でプレーしていったとします。この場合は明らかに(1)の後半部分が当てはまりますので、第2の球でプレーしたことは認められるが、自動的に元の球がスコア採用の上で優先されることになります。しかし優先順位が勝手に決められてはいるものの、元の球が規則に反していて第2の球が規則どおりにプレーされていれば第2の球でのスコアを採用することができるので、もしローカルルールで『カート道が障害となっている場合、救済を受けなければならない。違反は2打罰』と定められていた場合には第2の球でのスコアが採用されることになります。
また、同じようにローカルルールが定められていた場合で、プレーヤーがカート道にスタンスがかかったままプレーしたとします。その後に同伴競技者に「それは救済を受けることができるんだよ」と教えられ、プレーヤーが「では救済を受けた場合の球を第2の球としてプレーしておきます」と言ってカート道からの救済を受けた別の球を第2の球としてプレーしたとします。この場合は既に元の球をプレーした後ですので第2の球は認められず元の球でのスコアを採用しなければなりません。つまり、第2の球のつもりプレーした球でのスコアは関係なく、元の球でのスコアにローカルルールに違反した2打罰を加えなければならない、ということになります。ちなみに、この場合は第2の球でのプレーが認められていないことになりますが、第2の球のつもりでプレーした球については罰が課されないので誤球の罰はありません。

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