Q:右打ちで救済を受けた後、新たに左打ちで救済を受けることになるため、手順を省くことは可能か? 2014.04.23

Q:救済を受けるとOB区域にスタンスがかかる 2014.04.09に類する追加質問です。
OB区域にスタンスが掛かっても関係なく二アレスを決めるとの回答でしたが、先日とある競技会で、カート道にくっついて左側に人工溝がありその中にボールが止まりました(フェアウェイ左サイドでの出来事です)。救済を受けようと測定したところ、右打ちプレーヤーだとカート道左側がニヤレスになりました。ところが、OB杭と溝(カート道)の間には凸状の畝があり、二アレスを決めると凸の斜面となりました。実際にそこにドロップしても止まることもなく、2回のドロップのあと斜面に無理やりプレースしましたが、とても右打ちで打てる状況ではありません(OB区域にイノシシ避けの金網がありスタンスは取れてもスイングは不可能。畝の上にスタンスを取っても、とても打てる状況ではない)。この場合、左打ちでとりあえず脱出しようとする→今度はカート道がスタンスに掛かる→再度、左打ち前提でカート道からの救済を受け、カート道右側にニヤレスを決めドロップ(左打ちだとカート道左にはニヤレスがOB区域になるため)→右でも打てる状況になったので、右打ちで打ちグリーン近くへ
手順的には間違ってなかったでしょうか? この場合「右打ち前提でカート道左側にニヤレスを決めてドロップ」の手順を省いて、いきなり左打ち前提でカート道右側にニヤレスを取るのは可能だったのでしょうか? また、たとえOB杭と障害物の間が数センチの幅でも、ニヤレスポイントがある場合はそこを(とりあえず)採用しないとダメなのでしょうか?

たまさん

回答
ご質問ありがとうございます!
結論から申し上げますと、ご質問のケースは手順的に正しく処置されています。左打ちになることを前提に右打ちでの救済を省くことはできません。
まず、最初に右打ちでニアレストポイントを決めたことについてですが、人工溝の中に止まった球に対して、もしその位置で人工溝がなかったら右打ちでプレー出来る位置に球があるのなら右打ちで救済を受けるのが原則です。もし人工溝の左側のライが極端に悪く(例えば崖など)、その球の位置で人工溝がないとしても左打ちでプレーすることが合理的な場合は、最初から左打ち前提でニアレストポイントを決めることができますが、そうでなければ右打ちで決めるべきなのです。そして右打ちでニアレストポイントを決めて処置した後、救済を受けた後の球の位置から右打ちでプレーすることが困難なために左打ちでプレーしようとした時に再度障害がかかることになったわけですが、この場合、新たに動かせない障害物による障害が生じたことになるため、新たに救済を受けることができることになります。同じ障害物だとしても救済は別の物として扱われます。そのため、それら別々の救済を一まとめにして受けることはできない、といった考え方になります。
また「たとえOB杭と障害物の間が数センチの幅でも、ニヤレスポイントがある場合はそこを(とりあえず)採用しないとダメなのでしょうか?」については、お察しの通り、たとえ幅が狭くてもそこをニアレストポイントとして救済を受けなければならない、ということになります。動かせない障害物や異常なグラウンド状態からの救済では、ニアレストポイントから1クラブレングスでホールに近付かない場所がドロップ範囲となりますが、ハザードやOBの場所など、地形によってはドロップ範囲が凄く狭くなることもあり得ることです。

Mr.golfbaka