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ゴルフルールQ&A(〜2012年)

Q:左で打ったり右で打ったりする2012.12.30

 私の友達に器用な奴がいまして、ホールごとあるいはショットのたびごとに左で打ったり、右で打ったりするというのです。いけないとは思うのですが確たる根拠がないものですから説明に困っています。ご指導お願いします。

つぎちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 右打ちであろうと左打ちであろうと、クラブヘッドで正しく球を打っていれば基本的には問題ありません。『正しく』とは、押し出したり掻き寄せたりするようなことをせず、球との接触が瞬間的であるようにクラブヘッドで球を打つ打ち方のことを言います。必ずしもフェース面で打たなければいけないわけではないので、右利き用のクラブでクラブヘッドの背面側で左打ちをしても問題ありません。また、右打ち用と左打ち用のクラブをバッグに入れておくことも自由で、合計で14本以内に収まっていれば問題ありません。
 ただし、動かせない障害物からの救済(規則24-2)や異常なグラウンド状態からの救済(規則25-1)を受ける時に、右打ちなら障害とならないが左打ちなら障害となる、といった場合に、プレーヤーが救済を受けようとして左打ちにすることを選ぶと、それが合理的であるかどうか、という問題が生じてきます。例えば、残り距離を打つために丁度良いクラブが左利き用のクラブしかないというのなら左打ちをするのが合理的と言えます。しかし、残り距離などを考慮するとそのプレーヤーは右打ちをしていたであろう状況で単に救済を受けるためだけに左打ちをする、ということは認められません。このような状況で球を拾い上げると規則18-2の違反で1打罰でリプレース(リプレースしなければ2打罰)となります。

Mr.golfbaka

Q:OBは2打罰の方が分かりやすい?2012.12.23

 なぜOBは1打罰なのでしょうか? 最初から2打罰にしたほうが紛らわしくないような気がします。なぜ1打罰でストロークの1打をたして2打にする必要があるのかがわかりません。上記内容から察しますと、1打罰のOBのプレーがあるから1打罰のルールを作ってあるような気がします。もし、そうだとしたら1打罰のOBのプレーとはどんな時のプレーなのでしょうか?

つぎちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 おっしゃる通りOBは実質的には2打罰のような感覚です。ただ、2打罰とするとなると「ストロークを取り消す」または「ストロークをカウントしない」ということになります。ゴルフでは球を打つ意志を持ってクラブを振ると『ストローク』とみなされ1打足されるのが原則です。
 ストロークが取り消される、またはカウントされないのは…
@パッティンググリーン上でストロークした後に動いている局外者によって球が方向を変えられたり止められた場合(無罰。規則19-1b
Aホールの1打目をティーグラウンド区域外からプレーした場合(2打罰。規則11-4、11-5
くらいです。他にもマッチプレーであれば相手に当たった場合や異なる順番でプレーした時は罰無しでストロークを取り消して再プレーする場合もあります。@はプレーヤーの責任ではなくゲームをフェアに行うため、Aはホールのスタート時は正しいティーグラウンドの区域内からプレーして初めて球がインプレーになる、という意味でストロークが取り消されたりカウントされないことになっているものと思われます。それ以外でストロークを取り消すということは私的には少し違和感があります(それだけゴルフ規則は良く出来てるな〜と思っています)。
 仮に『球がOBとなった場合、そのストロークをカウントしないで2打罰で元の場所からプレーしなければならない』とします。この場合、球がプレーヤーのキャディや携帯品に当たってOBに行くと今のゴルフ規則とは罰打が変わってくることになります。ストロークをカウントしないのであればキャディや携帯品に当たったことも関係なくなるのでOBの2打罰のみとなりますが(ティーショットなら打ち直しが3打目)、今のゴルフ規則では「ストロークの1打」「キャディや携帯品に当たったことに対する1打」「OBによる1打」で計3打が足されます(ティーショットなら打ち直しが4打目)。
 というわけで、つぎちゃんさんのおっしゃりたい事も分かるのですが、私個人の感想としては現存のままで良いのではないかと思います。

Mr.golfbaka

Q:カート道からの救済で急な斜面にドロップ2012.12.22

 右打ちの私のティーショットの球が左側のカート道路上の左端側に止まりました。左側はOBゾーンではありませんがすぐに急な斜面です。ニヤレストポイントは明らかに左ですから左側の斜面にドロップ後にプレースして右打ちで前方に打ちましたが(スタンスがスイングに危険な状態のまま)カート道路上にスタンスして後方に打ってもよかったのでしょうか?
 また、カート道路上に止まった球のニヤレストポイント側が急斜面でスイングしたら危ないので、そのまま救済を受けないでカート道路(アスファルト)で打ってもいいのでしょうか?

公おじさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず最初に、救済を受ける際にカート道左の斜面が急だからという理由で後方に打つことを意図していればニアレストポイントが変わっていた可能性が考えられます。ニアレストポイントは『その障害がなかったら取っていたであろうプレーの線やスタンス』を考慮した上で決められるものであるからです。もし、公おじさんがカート道に止まっている球に対して、カート道の左側が急斜面だからという理由で後方に向かって打つことが合理的であれば、救済を受ける際に後方に向かって打つことを前提にニアレストポイントを決めることになります。つまりこの場合は後方に向かってプレーする際にカート道にスタンスがかからないような場所に救済を受けることになりますので、(元の球の場所によりますが)斜面側ではない方にニアレストポイントをとれる可能性も高くなります。
 次に、ご質問のケースではグリーン方向に向かってプレーしようとした際にカート道の左にニアレストポイントをとり救済を受けたということだと思いますが、救済を受けた結果、最初の予定通りグリーン方向に向かってプレーしようとした時に障害は避けられる場所に球があるので正しく救済を受けたことになります。正しく救済を受けた後でプレーの方向が変わることによってカート道にスタンスがかかった場合、新たに動かせない障害物からの障害が生じたことになり、そのままの状態(スタンスがカート道にかかる状態)でプレーしても良いですし、新たにカート道からの救済を受けることも可能です。
 カート道にある球を救済を受けずにそのまま打つことはローカルルールでカート道でのプレーを禁止していなければ何ら問題ありません。ゴルフ場によってはカート道でのプレーを禁止しているところも多いので、その辺は各ゴルフ場にてご確認ください。

Mr.golfbaka

Q:カート道を戻って来た球の救済2012.12.20

 カート道からの救済について。
 打ち上げのミドルホールで左側にカート道がありました。フックボールになり180ヤード地点でカート道に入り、運悪くそのまま50ヤードカート道をころげ落ちてきました。この場合カート道は人工物なので、カート道に入った地点までボールを戻すことが出来ると聞きましたが、正しいでしょうか? 又、50ヤード落ちてOB区域に入った場合の処置はどうしたら良いでしょうか?

Tonsanさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 カート道は人工物なので、そこに球が止まったりスイングやスタンス区域がかかる場合は規則24-2・動かせない障害物からの救済を受けることが出来ますが、ご質問のように動いている球がカート道によって影響を受けても救済の対象にはなりません。カート道によって球が影響を受けた結果が良かろうと悪かろうとプレーヤーはその結果を受け入れなければならない、ということです。50ヤード戻ろうと100ヤード戻ろうと、場合によっては打った場所よりホールから遠ざかってしまうほど逆戻りすることもあるかもしれませんが、球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。止まった球の場所がカート道の上、あるいはスイングやスタンス区域がカート道にかかるようであれば規則24-2の無罰での救済を受けることが出来ますが、50ヤードや100ヤードも戻るのではなく、止まった球の位置を基準にニアレストポイントを決めそこからホールに近付かない1クラブレングス以内にドロップします。
 球がOB区域に入った場合もやはりそのまま扱うことになりますので、OBとして1打罰で元の場所からプレー(規則27-1)しなければなりません。

Mr.golfbaka

Q:キャディがマークして球を拾い上げる2012.12.19

 プレイヤーのグリーン上のボールをキャディーがマークをしてくれるのはペナルティですか? ルールではプレイヤー又はパートナー及びプレイヤーが認めた人となっていますが?

シャレ神戸さん

回答追加
下記の回答には間違いがあることが分かりました。キャディは自動的にプレーヤーの認めた人にはならないため、キャディが球を拾い上げる際はプレーヤーの承認を得たうえでなければならず、勝手に拾い上げた場合は規則18-2aの違反となります。マークをするだけなら問題ありません。


回答
 ご質問ありがとうございます!
 キャディが規則違反をするとその罰はプレーヤーに課されるように、キャディの行動に関してはプレーヤーの意志に関係なく常にプレーヤーに責任があるものです。つまり、球の拾い上げに関して言えば規則で言うところの『プレーヤーが認めた人』に含まれるものと考えて良いことになります。プレーヤーが球の拾い上げに関して特に指示などしていない状況で勝手にキャディが球を拾い上げたとしても罰はありません。プロの試合のようにプレーヤー1人ずつにキャディがついている場合、同伴競技者のキャディは『プレーヤーが認めた人』にはもちろんなりませんので、そのキャディが勝手に球を拾い上げた場合は罰無し(マッチプレーは1打罰)で球をリプレースしなければなりません(規則18-4・同伴競技者やそのキャディが球を動かす)。プレーヤーが同伴競技者やそのキャディに球を拾い上げることを指示したり認めると、同伴競技者やそのキャディも『プレーヤーが認めた人』になり、球を拾い上げてもらうことが出来ます。この際、拾い上げる人が規則違反をしたらその罰はプレーヤーに課せられることになります。例えば、プレーヤーが同伴競技者に球の拾い上げを頼み、同伴競技者がマークをせずに球を拾い上げてしまうと、プレーヤーに1打罰が課せられることになります。
 球の拾い上げに関しては規則20-1で決められていて、グリーン上に限らず、他の規則に従って球を拾い上げる場合も含みます。障害物などからの救済を受ける場合や球の確認などでも『プレーヤーが認めた人』が拾い上げることが出来ます。
 拾い上げた球をリプレースする場合は『プレーヤーかパートナー、または球を拾い上げたり動かしたりした人』がしなければなりません。グリーン上でキャディが球を拾い上げた場合はキャディがリプレースしても問題ありませんが、プレーヤーが球を拾い上げてキャディがリプレースすると規則違反となり1打罰が課せられることになります(ただしプレー前に誤りを訂正すれば無罰)。
規則20-3・プレースとリプレース

Mr.golfbaka

Q:手を滑らして拾い上げた球を池に落とした2012.12.18

 浮島のパー3のホールでマークしてボールを拾い上げパターを脇に挟みボールを拭いていたが、つい手を滑らし球を落としてしまった。そのときパターのヘッドに球が当たり跳ねて池に入ってしまった。水深が深く球が拾えない場合には無罰で予備の球で続行出来るでしょうか?

ボギーちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ご質問のケースの場合、『無罰』と考えたくなる気持も分かりますが、他の球でプレーすると規則で認めていない『球の取り替え』(規則15-2・取り替えられた球)になり2打罰が課せられることになります。ウオーターハザードの救済(規則26-1)やアンプレヤブルの処置(規則28)ではいつでも、動かせない障害物(規則24-2)や異常なグラウンド状態(規則25-1)からの救済では最初の球がすぐに取り出せない時は球の取り替えが認められていますが、グリーン上で拾い上げた球(規則16-1b)は球の取り替えが認められていないのでご質問のケースでは罰が課せられることになるのです。
 拾い上げた球はインプレーの球ではないのでパターヘッドに当たったことは特に罰はありません。

Mr.golfbaka

Q:グリーンが空くのを待っている間に枯れ葉を打った2012.12.12

 スルーザグリーンで、前の組がパッティンググリーン上だったので、素振りのつもりで枯葉を打ってしまいました。パートナーから練習した行為とみなし、ペナルティと言われました。木の実や、松ぼっくりなど集めて打つとペナルティになると思いますが、枯葉でもペナルティになるのでしょうか? 練習の基準となるものがあれば教えてください。またペナルティになると何打の罰でしょうか?

つぎちゃんさん

回答訂正
下記の回答には間違いがあることが分かりました。練習ストロークとは『球』を打つことが前提となりますので枯れ葉や松ぼっくりなどを打つ行為は練習ストロークとはなりません。


回答
 ご質問ありがとうございます!
 1ホールのプレー中に練習ストロークを行うと規則7-2・ラウンド中の練習の違反により2打罰が課せられます。ここで問題となるのは、つぎちゃんの行った行為が『練習ストローク』であったかがどうか、ということです。『練習ストローク』とは、練習目的で球などを打つ意志を持って行われたストロークのことをさします。つぎちゃんさんが練習の目的で球の代わりに枯れ葉を意図的に打って練習したのであれば練習ストロークとみなされ2打罰が課されることになります。しかし、何かを打つつもりでなく素振りをする行為は『練習スイング』となり罰は課されません。つぎちゃんさんが練習スイング(素振り)のつもりでクラブを振っていたら偶々枯れ葉を打ってしまった、ということであれば罰はつかないことになります。
 他には、例えばコース内にあるロストボールやルースインペディメントを端に寄せるつもりでクラブで打った場合、練習目的ではないので練習ストロークとはならず罰はありません。見た目には全く同じ行動でもプレーヤーの目的や意志で結果が異なる可能性がある、ということです。しかし、周りからみて疑わしき場合はプレーヤーに不利に解釈されるのがゴルフ規則の基本的な考え方ですので、疑わしき行動はとらないよう注意することも大事です。

Mr.golfbaka

Q:ショートホールで後続組に打たせる行為2012.12.10

 競技会においてパー3のホールで自分達の競技者全員がグリーンに乗ったので、後続組にティーショットを打たせた場合、違反になりますか? 違反の場合の罰打等はどのようになりますか? なお、特にローカルルール等でも定めはなく、競技委員からのスタート前の説明もない場合。また、プレーのペースは前後の組を含め特に問題がない場合です。

エムエムさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ショートホールでその組の全員の球がグリーンに乗った後、後続組に打たせる行為はコンペなどでは良く見かけますが、実はグリーンに乗った競技者がプレーを中断することになり、ゴルフ規則では規則6-8・プレーの中断の違反によりその組の競技者全員競技失格となります。
 プレーは以下の場合を除き中断してはならず、違反は競技失格となっています。
・委員会より指示があった場合
・落雷の危険がある場合
・規則に関する裁定を委員会に求めている場合
・急病などのやむを得ない事情がある場合
 つまり、競技委員が認めた上であれば罰は課されません。
 ちなみに後続組のプレーヤーの打った球がグリーン上にあり、その球にグリーン上でストロークした球が当たると『グリーン上でストロークした球がインプレーの止まっている球に当たる』ことになり(規則19-5の違反)、当てたプレーヤーに2打罰が課されます。

Mr.golfbaka

Q:利き手のグローブ2012.12.9

 これから寒い季節になってきます。特に利き手はグローブをしないので冷たく荒れがちです。利き手にグローブをつけるのは罰則になると聞いたのですが、ベストアンサーよろしくお願い申し上げます。

ヨッシーさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グローブに関してはゴルフ規則14-3・人工の機器、異常な用具と用具の異常な使用の中で
『特殊な加工をしていない単純な手袋をはめること』
を認めています。グローブをはめる手が利き手だとか両手だとか、そういったことは特に規定されていないため、どちらの手にグローブをはめようと両手にはめようと規則違反とはなりません。
 これからの時期は確かに手のひび割れなどが気になりますね。ちなみに、ひび割れの部位やひび割れ防止として医療上の理由により気になる部分にテーピングを巻くことも規則で認めていますが、グリップ性能を高める目的や手首の動きを固定する目的などで必要以上に巻いたりすると規則14-3の違反(競技失格)となります。

Mr.golfbaka

Q:球が旗竿に当たりそうだったので慌てて抜いた2012.12.8

 グリーン上でロングパットを打った所、ボールが旗竿の刺さったカップに近づいたので同伴競技者が慌てて旗竿を抜こうとした所、旗竿と一緒にカップごと抜けてしまいました。この場合の処置を教えて下さい。

けんちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず、グリーン上でストロークした後に旗竿を抜く行為ですが、ストロークする前に旗竿に人が付き添っておらず同伴競技者がプレーヤーの許可なく旗竿を抜いた場合は『球の動きに影響を及ぼすかも知れない行動』となり、規則17-2・無断の付き添いの違反で旗竿を抜いた同伴競技者の方が2打罰を課せられることになります。グリーン上でストロークした球がホールに刺したままの旗竿に当たると2打罰となりますが、だからと言って付き添っていない旗竿をストロークした後に慌てて抜くと規則違反となるのです。この時、もし、プレーヤーが同伴競技者の方に慌てて旗を抜くことを依頼したのであればプレーヤーが規則17-1の違反で2打罰が課せられることになると考えられます。
 同伴競技者の方がプレーヤーの許可なしに旗竿を抜いた後、もしその旗竿に球が当たった場合は、プレーヤーは罰無しでそのストロークを取り消して球をリプレースしてプレーしなければなりません(グリーン外からプレーしていたのであればプレーヤーは罰無しで球はあるがままの状態でプレーします)。プレーヤーの依頼で同伴競技者が旗竿を抜いていて、それに球が当たった場合は先述した2打罰(旗を抜いたことによる規則17-1の違反の2打罰)で球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。
 旗竿と一緒に抜けたカップはゴルフ規則裁定集の中で『局外者』として扱っています。もし旗竿でなくカップに球が当たった場合は以下のようになるものと考えられます。
・同伴競技者が許可なく抜いた旗竿についたカップで、カップが動いていた場合
 →プレーヤーは罰無しで球をリプレースして再プレー
・同伴競技者が許可なく抜いた旗竿についたカップで、カップが止まっていた場合
 →プレーヤーは罰無しで球はあるがままの状態でプレー
・プレーヤーが依頼して抜いた旗竿についたカップで、カップが動いていた場合
 →プレーヤーは旗を抜いたことによる2打罰を受け、球をリプレースして再プレー
・プレーヤーが依頼して抜いた旗竿についたカップで、カップが止まっていた場合
 →プレーヤーは旗を抜いたことによる2打罰を受け、球はあるがままの状態でプレー
規則19-1b・グリーン上でストロークされて動いている球が動いている局外者により止められたり方向を変えられた場合参照)
 また、カップが抜けた後のホールに球が転がりこんだ場合は、そのままホールインとして扱われます。

Mr.golfbaka

Q:前進4打のホールで暫定球を打った場合2012.12.7

 ローカルルール優先のオープンコンペがありました。ある前進4打のホールで打った最初のボールが危ないので暫定球を打ってしまいました。結果は2発ともセーフでしたが、この時の処置はどうしたら良いのでしょうか?

はじめさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ご質問のケースでは結果的に最初の球がセーフだったので、特に罰などなく最初の球をプレーしていけば良いと思います。あとは前進4打の扱いがローカルルールでどのように規定されているかによって様々なケースが考えられますね。例えばよく見かけるのが「ティーショットがOBであった場合特設ティーから4打目としてプレーすることが出来る」と「ティーショットがOBであった場合特設ティーから4打目としてプレーしなければならない」といった違いです。「特設ティーから4打目としてプレー出来る」の場合、必ずしも特設ティーを使用しなくても良いのでご質問のケースでも問題ないということになりますが、「特設ティーから4打目としてプレーしなければならない」となっていたならご質問のケースの暫定球は誤所からプレーしたものとなってしまいます。つまり最初の球がOBであった場合、暫定球でのプレーに2打罰を付加しなければならない(あるいは誤所からのプレーの重大な違反とみなして2打罰で特設ティーからプレー)、といったことになってきてしまいます。また、この場合、そもそも暫定球を打つことが認められないと捉えると、前回ストロークした場所からプレーしたことにより規則27-1・ストロークと距離に基づく処置が優先されるため、1打罰で打ち直した球がインプレーになるとも捉えることが出来ます。
 このように、前進4打の適用はゴルフ規則の考え方と矛盾することもあるため、どこまで厳格に従うべきか、コンペなどではあらかじめ決めておいた方が良いのかもしれません。ただ、そもそも前進4打はゴルフ規則で認めていないルールであり、それを適用するということは、厳格にゴルフ規則に従うことよりもプレー進行に配慮することを最優先することが目的と捉えることが出来ますので、ある程度柔軟な考え方を持っても良いと思います。

Mr.golfbaka

Q:ティーグラウンドで打ち直しの球をティーから落とす2012.12.5

 ティーインググラウンドからティーショットを打ちセカンド地点に行ってみた所、打てそうにないのでアンプレアブルを宣言。元の位置から打ち直しを選択し、ティーインググラウンドに戻ってティーアップをしてワッグルをした際にクラブがボールに当たってティーから落ちてしまった場合、その後の処置はどのようにすればいいでしょうか?

けんちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 OBや紛失球での処置や、アンプレヤブルやウオーターハザードの処置などで前回プレーした箇所からプレーすることを選択した場合(規則20-5・前のストロークをした箇所から次のストロークをする場合)、そこがティーグラウンドならティーアップでき、ティーアップした球はストロークするまでインプレーの球とはなりません。ご質問のケースではインプレーではない球を動かしただけですの罰無しでティーアップし直すことが出来ます。
 前回プレーした場所がティーグラウンド以外で、規則20-5によって球をドロップしたりプレースした場合は、再ドロップの必要性がある所に球が転がっていったような場合を除き、ドロップやプレースした時点でインプレーとなるので、ワッグルなどで球を動かしてしまうと1打罰でリプレースしなければなりません(規則18-2・止まっている球をプレーヤーが動かした場合

Mr.golfbaka

Q:リプレースした球が動いた場合の処置2012.12.3

 先日グリーンエッジにあったAの球にBの打った球があたり、Aは元あったと思われる場所に球をリプレースしました。その後その球が自然に動いて(風はありませんでした)グリーン上に転がりました。この場合の処置として、
 転がる前の位置(リプレースした場所)に再度リプレースするのか、また動いた後のグリーン上からプレーするのかどちらが正しいでしょうか? またAにペナルティはつくのでしょうか、お教えください。
 それと関連しますがグリーン上でマークして拾い上げリプレースした球が動いた場合の処置についても教えてください。

石田勝之さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ドロップや再ドロップ(規則20-2)、プレースやリプレース(規則20-3)は、再ドロップの必要性がある場所まで転がった場合やプレースやリプレースで止まらない場合を除き、ドロップやプレース・リプレースした時点でインプレーの球となります(規則20-4)。その後に、プレーヤーが原因でなく球が動いた場合は罰無しで球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。つまりご質問のケースではAさんは罰無しでグリーン上の球をそのままプレーすることになります。
 もし球が動いた原因がAさんにある場合、Aさんは1打罰でリプレースしなければなりません。リプレースしないでプレーした場合は2打罰となります。また、Aさんがアドレスした後に球が動いた場合は、球が動いた原因がAさんではないということが明らかな場合を除きAさんは1打罰でリプレースしなければなりません。
 マークして拾い上げた球をリプレースした際も同様で、アドレスする前に自然に動いたのであれば、罰無しで球はそのままの状態でプレーしなければなりません。

Mr.golfbaka

Q:ウオーターハザードの救済でドロップした球が転がって再度ウオーターハザードに入る2012.11.30

 ラテラルウォーターハザードで、救済を受けたボールが風や傾斜などにより自然に動き、再度、ハザードに入った場合、どうなるのでしょうか? インプレーのボールが自然に動いたら、そのまま動いた所からプレーとなると思います。動いたところがハザードの場合どうなるのでしょうか? 処置の方法と、罰があれば何打の罰なのでしょうか?

つぎちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 救済を受けてドロップした球は、一旦止まればインプレーとなります。一旦止まった後に自然に動いた場合はおっしゃる通りそのまま「球はあるがままの状態でプレー」するのが原則です。ご質問のようにウオーターハザードからの救済でドロップした球が一旦停止してインプレーとなった後に転がって再度同じウオーターハザード内に入った場合、そのまま打つか、あるいは再度1打罰でウオーターハザードの処置をとることになります。この際、ウオーターハザードの処置で『前回プレーした箇所からプレー(規則26-1)』することを選ぶ場合は、ドロップした場所ではなく(ドロップして球はインプレーの状態になっていたがプレーはしていないので)、その前に実際に球を打った場所になります。
 最後にウオーターハザードの境界を横切った地点とホールを結んだ後方延長線上にドロップする場合は、このような心配のない場所まで下がれば良いのですが、ラテラルウオーターハザードで最後に境界を横切った地点から2クラブレングスの範囲内にドロップする場合は、ライが悪いところになってしまうことも多々あるかと思います。このような時はプレーを急いで球が転がる前に打ってしまうことも大事かもしれませんね。
 ちなみに、同じようにドロップしたりプレースしてインプレーとなった球が転がって、OB区域に行ったらそのままOBとなりますし、ホールに入った場合はホールインが認められます(ただしリプレースした場所がホールのふちの場合は規則16-2)が適用となり1打罰でホールインしたものとみなされます)。

Mr.golfbaka

Q:キャディの指示に従ってプレーした球が誤球だった2012.11.28

 コンペにてキャディー付きでプレーをしました。2打目にてキャディーの指示によりスイングしたところ誤球したことが判明、この場合も2打罰になりますか?

でぶおさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 誤球の違反はプレーヤー自身の違反ですのでキャディのせいにすることは出来ません。キャディの指示とはいえ、プレーヤーが球を確認することが出来たわけですので、自分の球であるかどうかストロークする前にプレーヤー自身が確認すべきであったと言えます。また、ゴルフ規則6-1にあるように、誤球に限らず規則違反をした場合、それがキャディのせいであってもプレーヤーは罰を受けることになります。
 例えば…
・グリーン上でないにもかかわらずキャディが勝手に球を拾い上げたり動かしたりした
 →プレーヤーは1打罰でリプレースしなければならない
・キャディが勝手にグリーン面のテストをした
 →プレーヤーは2打罰を受ける
となります。共用のキャディの場合、基本的にはどのプレーヤーにとっても常に各々のプレーヤーのキャディとして扱われますが、他プレーヤーの特定の指示によってキャディが行動している場合に限り指示を出しているプレーヤーのキャディ(指示を出していないプレーヤーにとっては局外者)という扱いになります。例えばAさんの指示によってキャディが行動している最中にBさんの球を動かしてしまった場合はBさんに罰はなくリプレースしてプレーします(ストロークプレーではAさんも罰はない)。ただ、ご質問のケースで仮に、Aさんの指示でキャディがBさんに誤球の指示を与え、その結果Bさんが誤球をプレーした場合、違反をしているのはBさん自身ですのでBさんに誤球の罰が課されることに変わりはありません。

Mr.golfbaka

Q:障害物からの救済で木を避ける2012.11.27

 先日のプレイで起こった事です。ボールがフェアウェイ右側にある危険退避用の金網と木の間に止まり、スイングがこの金網の為にできません。ニアレストポイントを後方にとろうとしたところ固定式のごみ箱があり再度ニアレストポイントを設定しホールに近づかないワンクラブレングス以内のサイドにドロップしました。後方にドロップすると先ほどの木が邪魔するのですが、サイドにドロップすると木が邪魔にならなくなりました。そのままプレイをしていたら誤所からのプレイだとクレームをつけられました。誤所からのプレイにあたるのでしょうか?(木という障害物を回避するところにドロップしてはいけないといわれました)

hirohiroさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 動かせない障害物からの救済(規則24-2)や異常なグラウンド状態(修理地など)からの救済(規則25-1)ではニアレストポイントからワンクラブレングス以内でドロップすることになるのですが、この【ニアレストポイント】というのは基本的には1箇所しかなく、プレーヤーが横か後かといったことを選択出来る性質のものではありません。
 ニアレストポイントは「元の場所よりホールに近付かず、救済を受けようとしている障害を完全に避けられる場所で、元の球の位置に最も近い場所でなければなりません。この際、救済を受けようとしている障害以外のものを避けるようにすることは出来ません。ご質問の場合、最初は金網から救済を受けていますが、この際にゴミ箱が邪魔だとしてもゴミ箱は関係なく処置することになります(ローカルルールで金網とゴミ箱を一つの障害物として扱っていれば同時に避けられる)。同じように固定式のゴミ箱からの救済を受ける際も、他の障害物(金網など)を考慮することは出来ません。また、ご質問にある「木」は障害物としては扱われないので救済の対象物として捉えてはいけません。障害物は人工の物件で、簡単に動かせるものは『動かせる障害物』、簡単には動かせなかったり少しでも固定されているものは『動かせない障害物』となります。また動かせない人工の物件でもOB区域にあるものは障害物とはなりません(救済を受けられない)。
 というわけで、ご質問のケースで金網とゴミ箱が一つの障害物とされていなければ、まず金網からの救済を受けることになります。ゴミ箱が邪魔でスイングが出来ない場所になるとしてもそのままニアレストポイントを決めてドロップします。ドロップの結果、球が再ドロップを必要とする場所(規則20-2・ドロップと再ドロップ)に行かずインプレーとなった状態でゴミ箱が障害となるのであれば引き続きゴミ箱からの救済処置をとることが出来ます。そして障害を避ける時に基本的には「後方かサイドか」といった選択肢はなく、元の球の位置に近い方をニアレストポイントとしなければならなりません。球に近い方が後方であったにもかかわらずサイドからプレーしたのであれば誤所からのプレー(規則20-7)の違反で2打罰となります。もし、後方とサイドが全く同じ距離であったのならプレーヤーはどちらかを選択することが出来ます。この場合は木のかからない有利な方を選んでも問題ありません。

Mr.golfbaka

Q:自分の球にクラブで触れた2012.11.26

 グリーン上で、自分のボールにクラブが触れた場合どう処理すればいいのか?

cadyさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 自分の球にクラブで触れた場合、その行為が故意であったか、その結果球が動いたか、それがアドレスの時か、などの状況により罰が異なってきます。

【故意ではなく偶然触れてしまった場合】
→球が動いたら1打罰でリプレース(リプレースしなければ2打罰)
→球が動かなければ罰無し

【故意に触れた場合】
→アドレス時で球が動かなかった時は罰無し
→アドレス時で球が動いた場合は1打罰でリプレース(リプレースしなければ2打罰)
→アドレス時以外で故意に球に触れた場合は球が動いたかどうかにかかわらず1打罰(動いた場合は1打罰でリプレース)

【その他クラブが球に触れたり動かしても罰がつかないケース】
→動かせない障害物を取り除いている時
→グリーン上の古いホール跡やピッチマークを直している時
→グリーン上のルースインペディメントを取り除いている時

 罰がつかないケースにある行動は、それが球に触れたり動かしたりする直接的な原因となっている場合のみ罰無しとなります。例えばクラブで球のすぐ前にあるグリーン上のルースインペディメントを横に払おうとした際に球に触れたり動かしたりしてしまった場合や、球のすぐ前にあったピッチマークをパターの底で押して直している時に球に触れたり動かしたりしてしまった場合は罰無し、ということになります。
規則18-2・止まっている球がプレーヤー、またはそのキャディや携帯品により動かされた場合

Mr.golfbaka

Q:マーカーとして使用するもの2012.11.23

 グリーン上でボールをマークする際に、ティーやグリーンフォークをマーカーとして利用する事は可能ですか?

Fats Philさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 マーカーとして使用するものに特に規定はありません。ティーやグリーンフォークを使用しても問題ありません。大事なのは『物理的にマーク』出来ているかどうかということです。物理的にマークしてさえいればティーやグリーンフォーク以外にも、例えばルースインペディメントやクラブを置いても特に違反とはなりません。グリーン上の傷や古いホール跡をマーク代わりの目印として何も置かなければ物理的にマークしていないことになるので、その状態で球を拾い上げると罰が課せられることになります(規則18-2・止まっている球を動かした場合)。
 規則では小さなコインかそれと同様の物を使用することをすすめており、それ以外の物を使用しても規則的には問題ありませんが、マナー的に問題になるようであれば(あまりに大きくて視覚的に邪魔になるようなものなど)そういったものは使用しない方がよいと言えます。
 ちなみに、ティーやグリーンフォークを地面に刺してマークした場合、抜いた後に穴の周りが盛り上がったり砂が飛びだしたりすることがあるかもしれませんが、その状態を直すことは出来ません。直すと規則13-2・球のライの改善の違反で2打罰となります。以前、プロの試合ではマークを取り除いた後の砂を押さえつけた際に無罰の裁定が出たケースもありますが(砂を押さえただけでライが変わっていなければ無罰ですが、もしライが変わっていれば2打罰が課されるべき)、ゴルフ規則裁定集においては『マークする際に若干ライが変わる場合もあるかもしれないが、良かろうと悪かろうとプレーヤーはその結果を甘んじて受け入れなければならない』としており、ライを変えることは違反になることを明示しているので疑わしき行動をとることも注意すべきです。

Mr.golfbaka

Q:マークを要求すること2012.11.17

 プライベートラウンドでのことです。
 アプローチの際、同伴競技者のグリーン上のボールがライン上にあったため、マークをお願いしたのですが、「マッチプレーなら相手の邪魔になってちょうどいい。厳しいようだがこのまま打つしかないんだよ」と言われ、泣く泣く別方向に打たされました。公式競技の場合、全員がグリーン上に上がるまでマークはしてはいけないのでしょうか。
 宜しくお願いいたします。

yamaさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 自分のプレーの妨げとなる球は、マッチプレーの相手の球であろうとストロークプレーの同伴競技者の球であろうと拾い上げることを要求することが出来ます(規則22-2・プレーの妨げとなる球)。球の拾い上げを要求されたにもかかわらずそれを拒むと規則3-4・規則に従うことを拒むに該当し、公式競技であればそのプレーヤーは競技失格となります(yamaさんの同伴競技者の方の言動は競技失格となります)。
 プレーの妨げとなる球の拾い上げの要求は、その球がグリーン上にあるかないかは関係ありません。拾い上げを要求されたプレーヤーはそれに応じなければなりませんが、ストロークプレーの場合は拾い上げずに先にプレーすることも可能です。拾い上げを要求されたプレーヤーの球がグリーン外の場合、拾い上げた球は拭くことが出来ません。

Mr.golfbaka

Q:マーク位置について2012.11.15

 マーク位置について質問します。
 グリーン上でマークする場合にアメリカの1ドル貨幣を使用しています。ゴルフボールとグリーンの接地地点に、ほぼくっつけておいています。これに対して先輩から、「ボールにくっつけすぎ」との指摘を受けました。ゴルフ場が準備しているマークは足がついており、丸い面を接地面近くに置くとボールに触る恐れがあるので、通常は使用せず、同伴者のライン上にあるか移動を求められた時にのみ使用しています。少しナーバスになりすぎかもわかりませんが、正しいマークの方法についてご教示お願いします。

ささやんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則ではマークは『球の真後ろに置いてマークすべきである』規則20-1・球の拾い上げとマーク)としています。また裁定集の中では球の後ろに2インチ(約5cm)も離してマークすることは物理的に正しくマーク出来ていないものとして規則違反となる裁定例もあります(この場合は1打罰で拾い上げた球をリプレース)。つまり、マークは物理的に球の位置を示すために出来るだけ球の近くに置くのが理想なので、ささやんさんのマークの仕方は全く問題ない、と言えます。規則20-1では球をマークする際やマークした球をリプレースする際にその行為が直接的な原因で球を動かしてしまっても罰はない、と規定しており、このことからもマークをする際に「マークを球の近くに置くために球に触って動かしてしまうこと」に対して慎重になり過ぎる必要はないということが言えます。
 裁定例では球から2インチも離すと正しくマーク出来ていないとしていますが、どのくらい離れると規則違反となるか細かな距離などは規定されていません。常識的に考えれば球を真上から見た時に球とマークの間に隙間が出来ない程度か、せいぜい隙間が出来ても1cm以内くらいでしょうか? いずれにしても球をリプレースする際もマークする前と同じになるようにリプレースすることが大事です。

Mr.golfbaka

Q:「お先に」パットを外す2012.11.13

 グリーン上にてファーストパットをして30センチオーバーしました。同伴競技者が少し遠かったのですが…お先にと言って外してしまいました。同伴競技者から外すと2ペナルティだと言われましたが本当ですか??

イワサキさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
「お先に」で外したからといってペナルティーはつきません。ゴルフ規則(規則10-2)ではホールから遠い方が先にプレーするのが基本ですが、ストロークプレーでは特定のプレーヤーが有利になるようなことがなければプレーの順番を変えても特に罰はありません。「お先に」といってプレーすることはプレーのスピードアップにも役立つことなので何ら問題ないことなのです。ただ、短いパットでも油断は禁物、ということですね。

Mr.golfbaka

Q:グリーン上のボールマークやルースインペディメント2012.11.12

 初めて質問させて頂きます。かねてより疑問に思っていた事がありますので教えて下さい。
 ボールの止まっている所はグリーン外です。そこからパターもしくはランニングでカップインを狙う時、グリーンのライン上にあるディボット、葉、ゴミ、などは直したり取り除く事は出来るのでしょうか? もちろんグリーン上にボールがあるときにはそれが出来る事は知っています。

さっちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーン上にあるボールマーク(ピッチマーク)やルースインペディメントは球がどこにあるかは関係なしにいつでも直したり取り除いたりすることが出来ます。ルースインペディメントに関しては、規則23
『ルースインペディメントと球の両方が同じハザード内にあるかハザードに触れている場合を除き、どのようなルースインペディメントも罰無しに取り除くことが出来る』
としています。つまりハザード外であればルースインペディメントはいつでも取り除けるということです。規則13-2のプレーの線の改善と勘違いしやすいかもしれませんが、ルースインペディメントの取り除きはプレーの線の改善とはなりません。球がバンカーの外にあり、プレーの線上のバンカー内のルースインペディメントを取り除くことも罰はありません。ただし、この場合はプレーの線上のバンカー内に足跡をつけたりルースインペディメントを取り除く際に砂の形状を変えたりするとプレーの線の改善の違反となります(2打罰)。あとはどのようなものがルースインペディメントになるかを知っておくことがポイントです。石や落ちている枝はその大きさにかかわらずルースインペディメントです。一人では動かせない大きな石や倒れて根株から離れた大木も地面にくい込んだり固定されているものでなければルースインペディメントとなります。
ルースインペディメント参照
 ボールマーク(ピッチマーク)に関しては規則16-1cで「ボールマークと古いホールの埋め跡は球がグリーン上にあるかどうかにかかわらずいつでも修復することが出来る」としていますので、グリーンの外からのランニングアプローチの際もグリーン上のボールマークを直すことは可能です。カラーからパターを使う場合で、プレーの線上のカラーにあるボールマークを直すことはプレーの線の改善の違反となります。

Mr.golfbaka

Q:前進4打と勘違いして球を拾い上げる2012.11.10

 先日あるアマの大会で下記処置で2ペナを課せられたのですが、処置として正しいか疑問が有りますので確認をさせて頂きたいのですが

<処置の内容>
 18番のホール(プレイング4)でOBくさいショットだったのでキャディから暫定球を打ちますかと聞かれ暫定球を打ちボールはフェアウェイに。その後OBだった事が判明し暫定球を打たなければならないがプレイング4と勘違いをしてキャディにピックアップしますと確認し、キャディも何も言わず「はい」と返事が有ったのでピックアップしプレイング4のエリアに移動。ティーアップしたところで同伴競技者から指摘が有り「2ペナで元の位置からプレーし直し」と言われ、プレイし直しそのままホールアウト。
※普通はプレイング4の場合、プレイング4のエリアから打つ方が有利(ティーアップも可能なので)になるので暫定球を打つか聞かれるのも多少疑問だが。。

<確認したい内容>
@上記処置方法が正しいか、正しい場合ペナルティは2ペナで良いか。
Aルールとして分からないこと(ローカルルールに限定かは未確認)はキャディへ聞いてくださいとの大会側からの説明は事前に有ったが、キャディの指示(確認)でも自己責任となり、例えホールアウト後に大会側へ状況を説明してもペナルティがつくのは覆らないものだったのか。(大会運営側へ聞く話しかもしれませんが。。)

すいませんが、ご回答を頂ければ幸いでございます。

sakura0501さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず処置方法についてですが、公式競技では前進4打というのはまずないと思いますので、拾い上げてしまった球(暫定球として打った球)をきちっとリプレースしてプレーしたのであればその処置は正しく、罰は規則18-2a1打罰となります(2打罰ではありません)。ルールに関して分からないことをキャディに聞くように競技委員の説明があり、キャディが間違った指示をしたせいで罰を受けたとしてもその罰が取り消されることはありません。ゴルフ規則では
プレーヤーとそのキャディは規則を知っておく責任がある。正規のラウンド中、プレーヤーは自分のキャディによるどのような規則の違反に対しても該当する罰を受ける。(規則6-1)
としています。キャディが故意だろうと過失だろうと違反をするとプレーヤーはその罰を受けなければいけないのです。また競技が終了した後で競技結果が変わることは基本的にはありません。プレーヤー間の合意の反則や、プレーヤーが違反を知っていたにもかかわらずその違反による罰打をスコアに加えなかったことによる過少申告があった場合のみ競技終了後でも競技失格の罰が課せられますが、それ以外の場合では『競技終了後はどのような罰も取り下げたり修正したり課したりしてはならない』と規則で決められています(規則34-1)。
 ちなみにですが、前進4打というのはゴルフ規則の考えではローカルルールとしても認めていません。理由としては、まず一つに『ストロークせずに前へ進む』ということが挙げられます。ティーショットがOBや紛失球の場合、再度ティーグラウンドからプレーしなければいけないわけですが、前進4打ではストロークせずに100Yも200Yもホールに近い場所からプレーすることになります。もう一つは前進4打用の特設ティーの存在です。特設ティーがあるということは前進4打でプレーする場合、そこがティーグラウンドとなるわけです。するとその区域は球がOBや紛失球となっていない時はスルーザグリーン、OBや紛失球の場合はティーグラウンドとして存在することになります。ティーグラウンドでは地面の凹凸を直したり霜や露を取り除くことが認められていますので、球がOBや紛失球かそうでないかによって同じ状況での罰打なども変わってくる可能性が出てきます。例えばOBや紛失球ではなく特設ティーが定めるティーグラウンド区域内に止まった球のすぐ後ろの凸凹を直すと球のライの改善で2打罰となりますが、OBとなり特設ティーから打ったらチョロをしてまだ特設ティーが定めるティーグラウンド区域内に止まっている球のすぐ後ろの凸凹を直しても罰はつかない、というおかしな事になりかねないからです。
規則13-2・球のライ、スイング・スタンス区域の改善参照

Mr.golfbaka

Q:カップインの定義2012.11.9

 カップインの定義について質問します。
 カップに入るとはカップの底まで入ることでしょうか、それともカップの途中で、ピンとカップの内側に挟まれた状態でもインになるのでしょうか?

ささやんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 球がホールに入ることの定義は
球がホール内に止まり、球全体がホールのふちよりも下にあるとき、その球は「ホールに入った」という。
としています。旗竿とホールに挟まれた状態であっても球全体がホールのふちより下(つまりホールから少しも飛び出していない状態)であればカップインとみなされます。必ずしもカップの底に付かなければいけないものではありません。
 ちなみに定義ではホール内で球が『止まる』としていますが、これは例えばセカンドショットなどで直接ホールに入った球が跳ねて飛び出した場合にはカップインとはならないとするために用いている言葉であることを裁定集の中で記述しています。ショートパットを入れた後、明らかにホールインはしているがホール内でまだ完全には停止していない状態で球を拾い上げたから罰がつく、というものではありません。
 旗竿とホールに挟まれた状態で、球の一部がホールのふちより飛び出している場合は、まだホールインした球とはみなされません。この場合はプレーヤーかプレーヤーの認めた人が旗竿を動かすか取り除くことによって球をホールのふちより下に落ち込ませれば最後のストロークでホールインしたものとみなされます。ホールのふちより下に落ち込まなかった場合はホールのふちにプレースしなければなりません(規則17-4・旗竿に寄りかかっている球)。

Mr.golfbaka

Q:カート道からの救済色々2012.11.6

 いつも行くコースで…
右打ち者で、フェアウェイー右側は崖でOB、OB杭の左側(フェアウェイ側)に防球ネット(ネットで止まってればセーフ)、又OB杭に沿ってカート道があります。ボールはカート道右端のネットで止まっています。更にボールがある場所のフェアウェイ側は20センチ幅程度のラフ帯、そしてバンカーがあります。
@カート道からの救済でニアレスポイントがOB区域でとれない場合の処置方法。
Aカート道からの救済ではなく、防球ネット(動かせない障害物)からの救済を選択しても良いのでしょうか?
B又、ボールがカート道上左側にあり(ニアレスポイントがフェアウェイ側)の場合で救済を受ける場合、フェアウェイ側20センチ幅程度のラフ帯、そしてバンカーが絡んでくると思いますが、バンカーなどある無しにかかわらず処置をするのでしょうか? 対処処置を教えて下さい。
Cカート道からそのまま打つを選択した場合、当コースは、ボールのある場所から先は下りになっており、例えばパターで軽く転がせばカート道の下り傾斜を利用して運が良ければ先の平坦な場所まで行く可能性があるのですが、ルール上、マナー上、どうなのでしょうか?

Jujuさん

回答
 いつもご質問ありがとうございます!
 @ですが、ニアレストポイントはOB区域にとることは出来ません。ご質問のケースではカート道のすぐ右がOB区域になっているとのことなのでニアレストポイントはカート道左側(フェアウエイ側)にとることになります。
 Aは防球ネットからの救済として処置することも可能です。障害物や修理地などからの救済では、同時に2つの障害が発生している場合、まず、どちらか一方の障害からの救済を受け、その後もう一方の障害が残っているようであればその障害からの救済が受けられます。ご質問のケースでは防球ネットからの救済を受けるとニアレストポイントがカート道上になる可能性があると思われますが、その場合はそのままで処置しなければなりません。救済を受けてドロップした後、カート道からの障害が発生しているようであれば、その後にカート道からの救済を受けるようにします。ご質問のケースのように動かせない障害物が隣同士で並行しているような場合はローカルルールで一つの障害物としている場合も多いので確認してみてください。一つの障害物として扱っている場合は二つの障害物から同時に救済を受けられる場所にニアレストポイントをとることになります。
 B動かせない障害物や修理地などからの救済を受けニアレストポイントからドロップする際は、球が最初にあった場所と同じ区域に落下しなければなりません。球がスルーザグリーンにあったのならドロップした時、最初に地面に落ちる場所もスル―ザグリーンで球が止まる場所もスルーザグリーンでなければなりません(バンカーはその逆)。スルーザグリーンはラフとフェアウエイの区別をしないので、ご質問のケースでは、障害物を避けられ、バンカーではなく、元の球の位置よりホールに近付かず、元の球の場所に最も近い場所がニアレストポイントとなります。そこがラフであろうとフェアウエイであろうと関係ありません。そのニアレストポイントから1クラブレングスの範囲内でドロップすることが出来るわけですが、その際にフェアウエイにドロップ出来るようであればそうしても何ら問題ありません。
 Cローカルルールでカート道からのプレーを禁止している場合を除いて、カート道からそのまま打ったりカート道を利用することはルール上は全く問題ありません。マナー的にも特に危険などがないようであれば問題はないと思います。自分の技量を考えた時に、救済を受けて普通にプレーするよりそのまま打った方が得策と考えられるのであれば、それも手かもしれませんね。
規則24-2・動かせない障害物からの救済

Mr.golfbaka

Q:球が電線に当たった2012.11.4

 ボールが電線に当たって落ちた場合、どのように処置すればいいのですか?

こーちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 コース内の電線は『動かせない障害物』になります。球が動かせない障害物にあたり方向を変えられたりしても球はあるがままの状態でプレーするのが基本です。しかし、プレーの妨げになる可能性のある場所に電線がある場合、無罰で打ち直しをするローカルルールが制定されている場合もあります。このような場合のローカルルールでは『打ち直すことが出来る』のではなく『打ち直さなければならない』とするべき、とゴルフ規則裁定集に記述されています。
 とはいえローカルルールはゴルフ場や競技によって異なっている場合も多いのでご自身が行くゴルフ場のローカルルールを確認してみてください。もしローカルルールが制定されていなければ球はあるがままの状態でプレー、ローカルルールが制定されていればそれに従いプレー、どちらか分からない場合は第二の球(規則3-3)として打ち直した球もプレーし、後で競技委員に裁定を仰げば良いと思います。

Mr.golfbaka

Q:サブグリーンに乗ったボールについて2012.11.2

 使用グリーンのセンター左サイドにホールが切ってあって、私の打ったボールがサブグリーンのセンター左サイドにあったので二アレストポイントをホールに向かって右側のホールに近づかないグリーン外の二アレストポイントにボールをドロップしたところ、同伴プレイヤーがその場合はホールとボールを結ぶ直線後方にドロップして打つべきだと指摘されたのでそうしましたがそれは正しかったのでしょうか?

TPOさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 結論を先に言いますと、正しくありません。そのサブグリーンが目的外のグリーンとして扱われていたのか、それともローカルルールによって修理地として扱われていたのかによってニアレストポイントは異なってきますが、どちらにしてもホールと球を結んだ球の後方延長線上にドロップするといった処置にはなりません。ホールと球を結んだ球の後方延長線上にドロップすることがあるのはウオーターハザードの処置(規則26-1b)とアンプレヤブルの処置(規則28b)、またはバンカー内の動かせない障害物(規則24-2)や異常なグラウンド状態(規則25-1)からの救済で1打罰を払って球とホールを結んだバンカーの後方延長線上にドロップする場合だけです。
 ホールに近付かず、サブグリーンを避けられる場所で、元の球の位置に最も近い場所がニアレストポイントとなり、そこから1クラブレングス内でドロップすることになります。
 サブグリーンは昨年までは特に規定がなければスルーザグリーンとして取り扱っていましたが(一般的なゴルフ場はローカルルールでプレー禁止の修理地としてあるのが普通)、今年から『目的外のグリーン』として取り扱われることになりました。つまり特に規定がなければ『目的外のグリーン(規則25-3)』、ローカルルールで修理地としてあれば『修理地(規則25-1)』としての救済を受けることになります。どちらも罰無しでニアレストポイントから1クラブレングスの範囲内にドロップする救済を受けられる点は同じですが、修理地では「球のライ、スタンス、スイング区域」が救済の対象となるのに対し、目的外のグリーンでは「球のライ」に関してだけが救済の対象となります。従って修理地としてある場合はスタンスもサブグリーンを外してニアレストポイントを決めますが、目的外のグリーンの場合はスタンスがサブグリーンにかかる可能性もあるわけです。またサブグリーンからの救済を受ける場合、カラーがニアレストポイントになる可能性も高いわけですが、ローカルルールでカラーも含めて修理地としている場合もありますので事前にチェックしておくことが大事だと思います。
 ちなみにご質問のケースでは同伴競技者の間違った助言によりTPOさんが誤所からプレーしていた可能性が高いと考えられます(考え方が間違っていても結果的に正しい範囲内にドロップしていた場合は罰無し)。誤所からのプレーでそれほど重大な違反とは考えられないので本当ならば2打罰を加えていなければならなかったことになります(違反が重大とみなされれば競技失格)。間違った助言をした同伴競技者の方は意図的に間違いを教えたのでなければ罰はありません。規則を知っておく事はプレーヤーの責任であるからです。間違った助言が他プレーヤーを不利におとしいれるために意図的なものだったのであれば競技委員会がその競技者に競技失格の罰を課してもおかしくないと考えられます。TPOさんが誤所からのプレーの違反をしていたとして2打罰のスコアを付加せずに申告していた場合は良く耳にする「過少申告」で競技失格となりますが、既に競技が終了している場合は競技終了前までにTPOさんが違反をしていたことを自覚していたかどうかによって裁定が180°変わることになります。知らなかった場合は競技結果はそのまま、知っていたのであれば競技終了後でも競技失格の罰が課されます(規則34-1)。

Mr.golfbaka

Q:他の球がプレーの妨げになる2012.11.1

 グリーン以外の場所で自分の打った球が他の人が打った球のすぐ近く(ほとんどくっつきそうなくらいの位置)に並んで止まった場合、自分の球を打とうとすると他の人の球も一緒に打ってしまうことになるような場合、どうしたらよいのでしょうか?

ahobongさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 他の球がプレーの妨げとなる場合、その球を拾い上げるように要求することが出来ます(規則22-2・プレーの妨げとなる球)。ご質問のケースのように球と球との距離が近く、マークしてもそのマークが邪魔になる場合はマークをクラブヘッド1つ分かそれ以上ずらすことも可能です(規則20-1・球の拾い上げとマーク)。プレーの妨げになる球により拾い上げた球はグリーン上以外では拭くことは出来ないので、拾い上げたプレーヤーは球をポケットの中などに入れないようにしておくべきです(意図的でなくても拭いてしまうと1打罰となる可能性あり)。
 プレーの妨げとなる球ということで拾い上げるよう要求されたプレーヤーは先に打つことも可能です。また、要求されていないにもかかわらずプレーの妨げになる球ということで勝手に拾い上げることは出来ないので必ず他のプレーヤーと確認した上で拾い上げるようにしましょう。
 ご質問のケースではくっつきそうなくらい近くにあるので物理的に他の球のプレーの妨げになることは明らかですが、もし球が数十センチ離れていて物理的には影響しないが視界に入り精神的な妨げとなる、といった場合でもプレーの妨げとなる球として拾い上げを要求することが出来ます。ちなみに、動かせない障害物(規則24-2)や異常なグラウンド状態(規則25-1)は精神的な妨げとなるだけでは救済の対象とはなりません。

Mr.golfbaka

Q:球の前にクラブヘッドを置く動作2012.10.30

 グリーン上でパッティングの際、ボールの前にパターを置いてからアドレスに入るのが良いのは分かるのですが、カラーの場合はどうなんでしょうか? パター以外のクラブはダメでパターだけはいいと聞いていたのですが?

まいこさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 2012年のルール改訂でアドレスの定義が
【スタンスをとっていたかどうかにかかわらず球の直前または直後の地面にクラブを置いた時にアドレスしたことになる】
ということになりました。つまり球の直前または直後にクラブを置いた時点でアドレスしたとみなされます。アドレスの際にクラブを地面にごく軽くつけることはハザード(バンカー、ウオーターハザード)以外では規則で認められているので(規則13-2参照)、グリーン上であってもカラーであっても球の前にクラブを置く動作は問題ありません。また、ゴルフ規則のプレーに関する規則は『使うクラブによって規則が変わる』ということはないのでパターは大丈夫でパター以外のクラブは違反となるということはありません。
 ただし、球の直前または直後の地面にクラブを付ける際に強く押し付けて地面を凹ませると球のライの改善で2打罰、球の直前ではなく少し離れた前方にクラブを押しつけて凹ませたりするとプレーの線の改善で2打罰となる可能性があります(どちらも規則13-2の違反)。カラーから球を打つ場合、転がすことが多いと考えられますので、球の前方にクラブを置いて芝を凹ませるとプレーの線の改善となる可能性もあります。
 ちなみにですが、アドレスした後に球が動いてしまった場合、プレーヤー以外の要素(例えば強風など)が原因であることが明らかである場合を除き1打罰でリプレースしなければならないので、球の直前にクラブを置いてから球の後ろにクラブを持ってくる動作は球の後ろにクラブを置いてストロークする人と比べると若干リスクを背負うことになっていると考えられます。

Mr.golfbaka

Q:アドバイス&第2の球について2012.10.29

 同伴プレーヤーと救済処置の方法で見解が違い、同伴プレーヤーは救済方法Aを選択し、第1の球をドロップする前に「第2の球の宣言、及びどちらのスコアーを取るか」を宣言した方がよいですよ、と第2の球を打つ事を教えた。これはアドバイスになるのでしょうか?
 又、第1の球、第2の球の処置ですが、第1の球の救済処置、プレー後、第2の球を救済処置、プレーし、その後はホールに遠いボールから順番にプレーしていけば良いのでしょうか?
 宜しくお願いします。

Jujuさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則で違反となるアドバイス(規則8-1)とは
・プレー上の決断
・クラブの選択
・ストロークの方法

に影響を与える助言や示唆のことをさします。ルールに関する助言は規則違反ではないのでご質問の同伴プレーヤーの方の助言も違反とはなりません。
 第2の球を打った後のプレーの順番は、第2の球に関する規則3-3では特に触れていないため、規則10-2・ストロークプレーの順番に従いホールから遠い球から先に打つのが基本となります。ストロークプレーでは一般的に順番を変えてプレーしても罰はないので、自分のいる場所と球の場所によってはホールに近い球を先に打った方がプレー進行に役立つような場合は順番を変えて打っても罰はありません。ただし、プレーヤーの有利に働くように打順を変えることは認めていません(違反は競技失格)。例えば第1の球がホールから数mの場所にあり、第2の球がその10cm前(ホール近く)にあり、プレーヤーが第1の球でのスコアを採用することを望んでいた場合に第2の球を先に打ちラインを読もうとする行為は規則違反になると考えられます。
 ちなみに、規則3-3を運用して第2の球をプレーする場合、ご質問の同伴プレーヤーの指摘通り最初の球をプレーする前に「第2の球を打つことと、どちらの球のスコアを採用したいか」を宣言しておく必要があります。もし第2の球でプレーすることを宣言しなかった場合は、最初の球でのスコアを採用しなければならず第2の球は認められません(ただし誤球にはならない)。また、どちらの球でのスコアを採用したいかを宣言していなかった場合は、プレーヤーの意図とは関係なく最初の球(どちらも最初の球ではない場合は最初にインプレーにした球)がスコア採用の上で優先されます。

Mr.golfbaka

Q:同伴競技者がマークした自分の球の位置を示すマーカーを動かす2012.10.28

 カートを回している間に、他の人が私のボールをマークして拾ってくれていました。その見慣れないマーカーに気を取られ、ボールを置かずにマーカーを拾い上げてしまいました。もう一度マーカーをしてやり直し、2打罰で処理しましたが、あってますか?

SU-ZAN困ったさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 同伴競技者がマークをした事をSU-ZAN困ったさんが分かっていたのであれば、自分のマーカーを動かしたことにより1打罰でリプレースしてプレーしなければなりません(規則18-2)。リプレースせずに間違った場所からプレーすると2打罰となります。ご質問のケースでは元の場所にマーカーを戻しているので1打罰ということになります。この『元の場所』とは、明確に分かればそこ、明確ではない場合は元の場所に出来るだけ近い場所(推定する必要がある)となります(規則20-3c・プレースやリプレースする箇所を確定出来ない場合)。
 もし、同伴競技者がマークをした事をSU-ZAN困ったさんが分かっておらず(同伴競技者が勝手にマークした)、見慣れないマーカーが自分の球をマークしてあるものだと気付かずに拾い上げてしまったような場合は罰は無いと考えて良いと思います(この場合、球をリプレースしてプレーしなければならず、そうしなかった場合は2打罰)。球の拾い上げに関しては規則20-1・球の拾い上げとマークでプレーヤーの認めた人がマークして拾い上げることが出来る、としています。プレーヤーが認めていない状況で同伴競技者が勝手にマークをし、その事も知らされていないような状況では、プレーヤーの球は単に同伴競技者によって動かされたことになるため『規則18-4・止まっている球が同伴競技者によって動かされた場合』が適用となると考えることが出来るからです。

Mr.golfbaka

Q:池に入ったかもしれない状況での暫定球/同伴者の球をマークすること2012.10.27

 左ドッグレッグ池越え(赤杭)のホールで1打目がフックして池手前にある木で池に入ったか確認出来ずに池に入ったか超えたかといった同伴者との見解になりティーグランドでの暫定球(ロストボール)ではなく、ラテラルウォターハザードの処置を暫定球としてプレーして前方へ進みました。この時、前のホールで同伴者がグリーン近くでロストボール、打ち直しがあり前の組とは1ホール近く開いていた状況でした。1打目の球はセーフでその球をプレーしてホールアウトしたのですが、よくよく考えたら、ラテラルウォターハザードの処置をした以上、その球をプレーしなければならなかったのではないでしょうか? この場合、誤所からのプレーとなりホールアウトした為に失格となりませんか?
 別件ですが、セルフプレーでグリーン上同伴者のボールを他の同伴者がマーク出来ますか? 例)バンカーからのショットでピンの近くにボールが止まったが、バンカーをならさないといけない為に、すぐにはボールをマーク出来ない場合等
 ルールブックを見ても分かりませんでしたので宜しくお願いします。

ドフックさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず、『池に入ったかもしれない』というだけでは暫定球(規則27-2)を打つことは出来ません。また、池に入ったかどうか分からない状況でウオーターハザードの救済(規則26-1)を受けることも出来ません。ご質問のケースでは、プレーヤーが『ロストボールではなくラテラルウオーターハザードの暫定球』という意図でプレーしていますが、それにあてはまる規則はないため、このような場合は適用出来る規則に従ってプレーしたものとみなします。この場合の適用出来る規則とは規則27-1・ストロークと距離に基づく処置であり、ティーグラウンドからストロークした他の球が即座にインプレーとなり、最初の球は紛失球となります。従って打ち直した球でホールアウトしなければならなかったわけです。ところが最初の球があったからそれをプレーしてしまいました。これはインプレーではない球を打ったことにより誤球(規則15-3)で2打罰が付加されます。そして正球(打ち直した球)でプレーしなおさなければなりません。しかしそれをせずに次のホールのティーショットを打つと(最終ホールではグリーンを離れると)戻って間違いを訂正することは出来ずホールアウトの不履行(規則3-2)で競技失格ということになります。
 ご質問のケースでも、例えば池の周りが深いラフに覆われていて紛失球の恐れがある、といった場合であれば暫定球を打つことが出来ます。また、池に入ったことがほぼ確実と思える状況であればウオーターハザードの救済としてティーグラウンドから1打罰で打ち直すことも出来ますが、当然この場合は打ち直した球がインプレーとなり最初の球はインプレーの球ではなくなるので、ドフックさんのおっしゃる通り『ウオーターハザードの処置をした以上、その球でプレーしなければいけない』ということになります。
 次にマークに関してですが、プレーヤーが認めれば同伴競技者がマークすることが出来ると規則20-1・球の拾い上げとマークで規定しています。プレーヤーが認めた人が球を拾い上げる場合、拾い上げる人が規則違反をしてしまうとその罰はプレーヤーに科せられることになります。また、拾い上げた球はプレーヤー自身か、球を拾い上げた人がリプレース出来ます(規則20-3・プレースとリプレース)。それ以外の人がリプレースした場合は誤りを訂正せずにプレーしてしまうとプレーヤーが1打の罰を受けることになります。ちなみにストロークプレーで同伴競技者が勝手に他のプレーヤーの球をマークして拾い上げることは規則では認めていませんが、誰にも罰はなく球はリプレースしてプレーしなければなりません。マッチプレーでは相手の球を勝手にマークして拾い上げると1打罰が科せられます。

Mr.golfbaka

Q:グリーンを終えた後のパッティング練習2012.10.26

 グリーン上で同伴者全員のパターが終了した後に、同グリーンにてパターの練習をしても良いのでしょうか?(まだあとの組は来ていません) 今まではパターの練習及びアイアンクラブで寄せの練習もダメと聞いてましたが。

yanasanさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則(規則7-2)では、
●最後にプレーしたホールのグリーン
●練習グリーン
●次のホールのティーグラウンド

でのパッティングやチッピング(チップショット=転がし系のアプローチ)の練習を認めています。ご質問のケースでは、ローカルルールで特にホールとホール間の練習を禁じたりしていない限り、パターの練習をしても問題ありません。ちなみに、同伴競技者は関係なくプレーヤー自身がホールアウトしていれば上記の練習は認められることになりますが、マナー的な観点から考えるとyanasanさんのように同伴競技者全員がホールアウトしてから、前の組との間隔と後続組の有無を考慮して行うようにすべきでしょう。

Mr.golfbaka

Q:修理地の青杭の穴に球が入る2012.10.25

 修理地の青杭の立っていた穴にボールがすっぽり入ってしまった場合、救済は受けられるのでしょうか?

たか59さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 杭の取り除かれた後の穴は『グリーンキーパーが作った穴』として修理地として扱うことが出来ます。従って、その穴に球が入ってしまった場合は罰無しで規則25-1・異常なグラウンド状態からの救済を受けることが出来ます。
 ちなみに、ウオーターハザードを示す黄杭や赤杭が取り除かれた穴も修理地として扱うことになりますが、そこがウオーターハザード内であれば規則25-1の救済は受けられないため、あるがままの状態でプレーするか、それが不可能であれば規則26-1・ウオーターハザードに入った球の救済に従って処置しなければなりません。

Mr.golfbaka

Q:カラーでピッチマークに球が入る2012.10.23

 カラーで古いピッチマークにボールが入っていた場合の救済は受けられるのでしょうか?

SANJIさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則25-2では
スルーザグリーンの芝草を短く刈ってある区域(フェアウエイかそれより短く刈ってある場所)で球が自ら作ったピッチマークにくい込んでいる場合に罰無しで救済を受けることが出来る
としています。つまり、そのストロークで作った物以外のピッチマークは救済の対象にはならないため、ご質問のケースも無罰での救済を受けることが出来ません。あるがままの状態で打つか、それがあまりにも困難と思える場合は1打罰でアンプレヤブルの処置(規則28)をとることになります。
 規則25-2の『スルーザグリーンのフェアウエイかそれよりも芝草を短く刈ってある区域』はフェアウエイ、カラー、花道、その他でもコース側がフェアウエイの長さ以下に短く刈ってある区域は対象区域になります。たまたま芝が禿げたようになって短くなっているような場所は対象区域にはなりません。
 競技では、雨の後で球が地面にくい込みやすいような状態の時はローカルルールでラフも救済対象とする場合がありますので事前に確認しておくことが大事です。

Mr.golfbaka

Q:アンプレヤブルの2クラブレングスとは?2012.10.21

 お尋ねします。アンプレの処理に関して。
 2クラブレングス以内にドロップしようとしても2回とも転がりでてしまった場合の答えを検索したのですが
@2回目の落下地点にプレース
A最後に止まった地点が元の球よりもホールに近づかず、かつ、落ちた地点から2クラブレングス内にとまっているのであればそのまま打つ(つまり元の球の位置から最大4レングス以内は有効)
の両方の答えが出ます。最近ルールがかわったのでしょうか? どちらが正しいのでしょうか? よろしくお願いします。

ピーチさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 アンプレヤブルの処置で『元の球の位置から2クラブレングス以内でホールに近付かない場所にドロップ』(規則28c)を選んだ場合、ドロップした球が最初に地面に落ちるのが【元の球の場所から2クラブレングス以内】である必要があります。そして最初に地面に落ちた箇所から2クラブレングス以上転がってしまった場合は再ドロップしなければならない、と決められています。つまり規則28cのアンプレヤブルの処置をとる場合、元の球の場所からは最大で4クラブレングスまで有効となる可能性があります。
 動かせない障害物からの救済(規則24-2)や修理地からの救済(規則25-1)では、ニアレストポイントから1クラブレングス以内に球をドロップしますが、この場合でも最初に地面に落ちた箇所から2クラブレングス以内に球が止まれば再ドロップの必要はなく、その球がインプレーとなります。
 再ドロップした球がまた再ドロップを要する場所に止まってしまった場合は再ドロップした時に最初に地面に落ちた箇所に球をプレースしなければなりません(つまり、ドロップの仕方などに誤りがなければ、再ドロップが必要の場合でもドロップは基本的に2回までしかしないことになります)。
 規則によってドロップした球が最初に地面に落ちる範囲は1クラブレングスか2クラブレングスか異なりますが、ドロップした球が再ドロップしなければならないのはいつでも最初に地面に落ちた箇所から2クラブレングス以上転がり出てしまった場合です。再ドロップに関してはその他にも決まりがあるのでチェックしておいて下さい。
規則20-2c・再ドロップを要する場合

Mr.golfbaka

Q:止まらない球、球が揺れる・動くについて2012.10.20

 宜しくお願いいたします。
@平坦なグリーン上でマークして拾い上げた球をリプレースしようとすると、座りが悪く何度やっても右に微妙に動き安定せず、プライベートゴルフだったので少々押さえつけて安定させて打ちましたが、正式な処置方法は?
A傾斜のあるグリーン上でマークして拾い上げた球をリプレースしようとすると、傾斜のせいで動いてしまう、
A.処置方法は?
B.リプレース後、アドレス前に動いた場合の処置方法&罰則は?(風の影響無し)
C.リプレース後、アドレス後に動いた場合の処置方法&罰則は?(風の影響無し)

 球が揺れた、動いた、ついて。
 程度問題もあると思いますが、球が動くとは、球が回転し、回転した状態で止まった。元に戻れば揺れた。と認識していますが、
A.平坦なラフでボールの後ろにソールしたらボールが右に動き、ソールを外したらボールが左に動き元の位置に戻ったと思われる。罰則は?
B.深いラフで、ボールの後ろにソールしたらボールが下に沈み、ソールを外したらボールが上に浮き元の位置に戻ったと思われる。罰則は?

Jujuさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 @もAのどちらにも言えることですが、リプレースしようとして球が動いてしまっても罰はなく再びリプレースしなければなりません。それでも球が止まらない場合は、ホールに近付かずに本来リプレースすべき場所に最も近い場所で球が止まる場所にプレースしなければなりません(規則20-3d)。球を押さえつけることで凹みを付けたとなると球のライの改善(規則13-2)の違反で2打罰となります。
 一旦、リプレースやプレースを完了すると球はインプレーの状態になります。その後に球が動いた場合、アドレス前であれば罰無しでそのままの状態でプレーを続けなければなりません。アドレスした後であれば明らかに風などの影響ではない限り規則18-2b・アドレスしたあとで動いた球が適用され1打罰でリプレースされなければなりません(リプレースしなければ2打罰)。アドレスした後でも、明らかに風などが影響しておりプレーヤーが球の動く原因とはなっていない場合は罰無しでそのままの状態でプレーを続けなければなりません。またアドレスした後、バックスイングをしている最中に球が動きそのままストロークした場合はリプレースをしないことによる罰は受けないので1打罰だけになります。
『球が動く』ことに関してですが、用語の定義では
【球が止まっている位置を離れ他の場所に行って止まったとき、その球は「動いた」ものとみなされる】
としています。ご質問のAとBのケースでは球が横に回転して動いたか縦に動いたかの違いがありますが、ゴルフ規則裁定集18/1の中では球が動いた方向は関係ないとしていますので、元の位置に球が戻ったのであればAもBも罰はないと言えます。ただし、罰がないのはあくまで元の位置に球が戻った場合です。深いラフで大きく球が沈んだ場合で、元の位置に戻ることが実質的に不可能と捉えられるほどであれば球は動いたものとみなされると考えられます。

Mr.golfbaka

Q:ホールの反対側の球を引き寄せるように打つ2012.10.17

 パッティングでの質問です。カップをわずかにオーバーしたボールを、カップの手前側から引き寄せる様な形でコツンと打ちました。先輩の同伴者から「パットの線を跨いだ事になるのでペナルティー」と言われました。その時はプライベートなプレーだったので深い議論はしませんでしたが、クラブ競技で「お先に」としてしまいそうなケースなので質問させていただきます。

KENJIさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーン上でストロークする際は、パットの線やその後方延長線上を踏んだり跨いで打つことが規則で禁止されています(規則16-1e)。【パットの線】とはグリーン上でストロークした後にとらせたいラインのことでホールと球を結ぶ線(直線とは限らない)となります。パットの線はホールを越えた先は含まれませんので、ご質問のケースではパットの線やその後方延長線上を踏んだり跨いだりしていることにはならず規則16-1eの違反とはならないと考えられます。
 この規則16-1eの目的はクロケット(クロッケー)スタイルでのストロークを禁止するためのものであり、他のプレーヤーのパットの線を踏まないため、あるいは単に不注意によりパットの線やその後方延長線上を踏んだり跨いだりした場合も罰はありません。規則の目的から考えると、ホール近くに止まった球をしっかりスタンスをとらずにタップインさせる場合には、大抵は規則違反とはならないと考えて良いでしょう。

Mr.golfbaka

Q:池に入ったと思って打ち直したが、池には入っていなかった2012.10.16

 池に入ったと判断し同伴競技者も同意したので規則27-1に従って処理した後で池の淵のウオーターハザード外のラフの中でボールを発見した。この場合の正しい処置の方法を教えて下さい。
 小生は発見されたボールは無視して(有無には関係なしと判断して)そのままホールアウトした。

achandesさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則27-1に従って処置するということは【ストロークと距離の罰に基づく処置】ということになり1打罰で打ち直した球が即時にインプレーとなり最初の球は紛失球扱いとなります。つまり、池の淵で発見された球は規則27-1に従い打ち直した時点で紛失球となっているので、その球でプレーすることは出来ません。achandesさんの処置は正しかったということになります。もし、池の淵で発見された球を打ってしまったら誤球(規則15-3)で2打罰を付加し正しい球(打ち直した方の球)でプレーし直さなければなりません。
 ちなみに池に入ったと思われるだけでは暫定球(規則27-2)を打つことは出来ない(ローカルルールで認めている場合を除く)ので
「池に入ったかも知れないので暫定球を打ちます」
と宣言しても、それは認められず規則27-1のストロークと距離の罰に従い処置したものとみなされます。
『池に入ったかもしれないし紛失の可能性もある』
という状況であれば規則27-2に従い暫定球をプレーすることが出来るので、池の淵で発見された球をプレーしていくことが可能です。

Mr.golfbaka

Q:ニアレストポイントをグリーン上にとれるか?2012.10.15

 あるホールで2打目を打ったところ、グリーンのすぐ近くのラフにボールが止まっていました。そこは修理地でニヤレストポイントはグリーン上になりました。そこで質問ですが
@ラフにあるボールをグリーン上に移動出来るのでしょうか? それともグリーン以外のスルーザグリーン上のニヤレストポイントを見つけてそこにドロップでしょうか?
Aもしグリーン上に移動できるのであればニアレストポイントから1クラブレングスでホールに近づかないところにドロップでしょうか? それともプレースでしょうか?
質問の回答を宜しくお願いします。そこのゴルフ場のローカルルールで「修理地に止まったボールは修理地から出さなくてはならない」とウタッています。

宮本信行さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 スルーザグリーンにある球が規則24-2・動かせない障害物規則25-1・異常なグラウンド状態による救済を受ける際は、「ニアレストポイントはハザード内やグリーン上であってはならない」と決められています。つまり、ご質問のケースではグリーン上にニアレストポイントをとることは出来ません。グリーン上でもガードバンカー内でもなく、障害からの救済を受けられるスルーザグリーンでホールに近付かない元の球の位置に最も近い場所がニアレストポイントとなります。
 ちなみに、球がグリーン上にある時に動かせない障害物や異常なグラウンド状態からの救済を受ける際のニアレストポイントは、グリーンの外になる場合もあります(ハザード以外)。グリーンにあった球の救済のニアレストポイントがスルーザグリーンとなった場合はドロップではなくプレースしなければなりません。

【元の球の位置とニアレストポイント】
●ティーグラウンド・スルーザグリーンの球
 ⇒ニアレストポイント/ハザード、グリーン以外
 ⇒球はドロップ

●ハザード内の球
 ⇒ニアレストポイント/同じハザード内
 (または1打罰で球のあるハザードの外で球とホールを結んだ後方延長線上)
 ⇒球はドロップ

●グリーン上の球
 ⇒ニアレストポイント/ハザード以外
 ⇒球はプレース

Mr.golfbaka

Q:親睦ゴルフで同伴競技者が気付かずに規則違反2012.10.14

 あるコンペで毎回方向性を保つためクラブを置いてショットをしている人がいました。それは2ペナルテイーと解釈しておりますが親睦ゴルフの雰囲気を壊さないように誰も何も言いませんでした。正しい対処法をアドバイス願います。

ケネデイーさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ケネディーさんの解釈通り。方向を示すためにクラブを置いたままストロークすると規則8-2・プレーの線の指示の違反により2打罰となります。ちなみにストローク前にクラブを取り除けば罰はありません。また方向を示すための練習器具などを使用すると、たとえストローク前に取り除いたとしても規則14-3の違反で競技失格となります。
 対処法はケネディーさんとその同伴競技者の方の関係にもよると思うのですが…。
「私は気にしないので構いませんが、クラブで方向を示したままストロークすると本当は2打罰ですよ」
と、親睦ゴルフなので罰は科さないで正しいルールを教えてあげるのはいかがでしょうか?

Mr.golfbaka

Q:球がグリーン上にない場合のグリーン上のルースインペディメント2012.10.12

 グリーンまわりからのアプローチの時に、グリーン上の芝くずを拾うのはライの改善だと言われたのですが、カラーからのパッティングの場合にバンカーから飛び散った砂を取り除けない事と同じ扱いということでしょうか?

横山さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーン上にある芝くずや砂は、球がどこにあるかは関係なくルースインペディメントとして取り除くことが出来ます。ルースインペディメントは、球とルースインペディメントの両方が同じハザード内にある場合を除いて、いつでも取り除くことが可能です(規則23・ルースインペディメント)。ご質問のようにグリーン外からのアプローチをする前にグリーン上の芝くずを拾ってもライの改善(規則13-2)にはなりません。同様にカラーからのパッティングの際にグリーン上の砂を取り除くことも罰無しで出来ます。ただし、グリーン上のルースインペディメントを取り除く際にグリーン面の芝を押さえつけたり傷つけたりするとライの改善の違反(2打罰)となる可能性もあります。砂がグリーン上ではなくカラーにある場合はルースインペディメントとしては扱われないため取り除くことが出来ません。

Mr.golfbaka

Q:変則打ちをするとスタンスが動かせない障害物にかかる場合2012.10.9

 ゴルフ仲間で話題になりましたが判断ができません。よろしくお願いいたします。
 グリーン方向に向かって、右側にカート道路が有り、カート道路の左側にボールが止まっています。プレイヤーは右打ちでグリーン方向にショットはできます。このような状況で、プレーヤーの判断で【ボールをグリーンの反対方向に運びたい】【ボールを横方向に運びたい】【左打ちをしたい】とすると、スタンスがカート道路上にかかるので、動かせない障害物として救済を受けドロップした後、判断を変更し、右打ちでグリーン方向を狙ってショットをすることは問題有りませんか?

アオさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 右利きのプレーヤーが左打ちをしたり、グリーン方向とは異なる方向にプレーしたりすることが合理的と考えられる場合は、その際にスタンスが動かせない障害物からの障害が生じるようであれば救済を受けることが出来ます。例えば、木の真後ろに球があり、グリーン方向に向かってプレーすることが明らかに不可能で横に打つ場合にスタンスが障害物にかかるようであれば救済を受けること出来ます。そして救済を受けた後、プレーの方向を変えたりすることは問題ありません。左打ちのつもりで救済を受けた後に右打ちにすることも問題ありません。
 問題となりやすいのは救済を受ける際のプレーの方向などが合理的であるかどうか、という点です。規則24-2・動かせない障害物からの救済では例外として
【不必要に異常なスタンスやプレーの方向をとることによってだけ障害が生じる場合は救済を受けることが出来ない】
としています。ご質問にあるように【ボールをグリーンの反対方向に運びたい】【ボールを横方向に運びたい】【左打ちをしたい】というのが、プレーヤーがそうする必要があり合理的と捉えられれば救済を受けることが出来ますが、その必要がないのにただ救済を受けるためだけにそれらのプレーの方向をとることは認められません。規則が認めていない状況で動かせない障害物からの救済のつもりで処置をしてしまうと規則18-2の違反が科せられることになります(リプレースすれば1打罰、リプレースせずにプレーしてしまうと2打罰)。プレーヤーのプレーの方向やスタンスなどが合理的であるかどうかは微妙な場合もあると思います。そのような場合は競技委員の判断に委ねるか、近くに競技委員がいなければ第2の球(規則3-3)をプレーしておけば良いと思います。

Mr.golfbaka

Q:誤所からのプレーの重大な違反と重大ではない違反2012.10.8

 誤所からのプレーについてご質問します。軽微な違反(グリーン上で同伴競技者の依頼で動かしたマークを元に戻さずにうっかりプレーした場合)と重大な違反(紛失球にも係わらず前打の位置に戻らずにその場で新球をプレーした場合)とでは、ペナルティとは別に実際にプレーした打数は数え方が違うのでしょうか? 色々と調べてみますと、前者は数え、後者は数えないということのようですが、はっきりしません。

YAMAYAMAさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 誤所からのプレー(規則20-7)は、違反が重大ではない場合は2打罰でそのままプレーを続けなければいけません。グリーン上で同伴競技者の依頼で動かしたマークを元に戻さずにうっかりプレーしたような場合はストローク数に単純に2打罰を付加することになります。違反が重大であった場合は2打罰で正しく規則に従った球をプレーしなければなりません。ご質問のケースの『紛失球にも係わらず前打の位置に戻らずにその場で新球をプレーした場合』を例にとってみます。
 例えば、プレーヤーの球がティーショットで200Yほど飛んだあたりでコースの右の林に入り紛失しました(5分探してみつからなかった)。プレーヤーは暫定球を打っていなかったので戻って打ち直さなければならなかったのですが、紛失した近辺で他の球をストロークしました。その球がグリーンに乗り3パットでホールアウトしました。
 この場合、違反が重大であることは明らかですので(200Yも先から打っているから)プレーヤーは規則に従ってティーグラウンドからプレーしなおさなければなりません。重大な違反となる誤所からプレーした以降のストローク数は、紛失した近辺でのショットと3パットで合計4打となりますが、それは関係なく、2打罰を付加しティーグラウンドからの打ち直しが5打目となります(紛失したことによる規則27-1の1打罰も含む)。
 重大な違反も重大ではない違反もどちらも2打罰、違反が重大であった場合はそこからプレーした以降のストローク数はカウントせずに正しい場所からプレーし直さなければならない、ということです。ちなみに違反が重大であるかどうかは規則で明確な基準があるわけではなく、『競技者がかなりの利益を得ていると委員会が考えた場合』に重大な違反とみなされます。また、重大な違反を訂正することなく次ホールのティーショットを打つ(最終ホールではグリーンを離れる)と、そのホールはホールアウトしたことにならずにストロークプレーでは競技失格となってしまいます。

Mr.golfbaka

Q:ドライバーを2本入れる2012.10.7

 クラブの本数は規定の14本以内ですが、ドライバーを2本入れて使い分けしていたら、ある時キャディーさんに「それは違反ですよ」と言われました。これって本当ですか?

万振り山ちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則では『クラブは14本まで』(規則4-4)としているだけで、その14本の内訳に関しては特に規定されていません。ドライバーを2本であろうと3本であろうと、また14本全てがドライバー、あるいはパターであっても規則には反しません。
 ゴルフ規則では付属規則の中でクラブのデザインに関して規定しています。クラブはウッド、アイアン、パターの3種類に分けられ、それぞれ長さやヘッドの寸法、シャフトの取り付け位置などの上限や下限が決められており、その規則に当てはまるものがクラブとして持ち運んで良い14本の中に入れることが出来ます。またドライバーに関しては競技規定の中で『R&Aの最新の適合ドライバーヘッドリストに掲載されているものでなければいけない』と競技委員会が定めることが出来る(規則4-1)、としていますが、ここでもやはり本数の制約はありませんので、適合ヘッドのものであれば複数本使用しても何ら問題はないということです。

Mr.golfbaka

Q:スイングプレーンがカート道の上を通る2012.10.6

 カート道付近にボールが止まった場合、ボールを移動しないでもスタンスが取れスイングが出来ても、スイングプレーンがカート道の上を通過するのであれば、カート道の上を通過せず且つホールに近づかない場所でドロップ出来るということをベテランゴルファーに聞きました。その後実際にそのようにしているのですが、先日のプレーで「そんなルールはないのでは?」と同伴競技者からクレームがありました。ルールブックを見ても具体的な記述がないのでよくわかりません。このような場合上記のような救済処置はあるのでしょうか?

ラブピさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 一般的にカート道は動かせない障害物(規則24-2)として救済を受けることが出来ますが、動かせない障害物による障害が生じるのは
球が動かせない障害物の中や上にある場合、または動かせない障害物がプレーヤーのスタンスや意図するスイング区域の妨げになる場合
としています。意図するスイング区域というのは、これからプレーヤーがスイングする上でクラブが通ると想定される区域(ミスショットの際に通ると思われる区域も含まれる)となります。つまり、単にスイングプレーンがカート道の上を通るからといって動かせない障害物がスイング区域の妨げになるということにはなりません。球の後数センチのところにカート道がありダフるとカート道にクラブが当たる可能性があるような場合は救済の対象になりますが、球の後1mほどのところにカート道があるような場合はカート道の上方をクラブが通過することになってもそれだけの理由では救済の対象にはならない、ということになります。

Mr.golfbaka

Q:ホールから遠いグリーン上の球2012.10.4

 打順についての質問です。
 グリーンにあるボールとそれよりもホールに近い距離にあるボールのどちらが先に打つ順番になりますか? 初歩的な質問ですがよろしくお願いします。

大谷文雄さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 プライベートなゴルフではグリーン外の球を先にプレーすることが多いものと思いますが、ルール上ではグリーンに乗った乗らないは関係なくホールから遠い球を先にプレーするのが正しいプレーの順番になります(規則10-2・ストロークプレーの順番)。
 ご質問のケースのように、グリーン上ではあるがホールから遠い人が先に打つとなると旗竿を一旦抜かなければなりません(グリーン上でストロークした球がホールに刺してある旗竿に当たると2打罰/規則17・旗竿)。そのため、一旦抜いてまた刺す、という手間を省くためプライベートゴルフではグリーンに乗っていない人が先にプレーするようにしている方が多いのではないでしょうか。

Mr.golfbaka

Q:パターの素振りで球を動かしてしまった際の処置2012.10.3

 グリーン上でパターの素振りをした際、ボールに触れてボールが動いてしまった。この場合、1打のペナルティーでボールを元の位置にリプレースするのが正しい処置だと思うのですが、2012年のルール改正でこの場合、1打のペナルティーで動いた位置からプレーすると改定されたと聞きました。これは本当でしょうか?

ボギー大佐さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 本当ではありません。ボギー大佐さんの思っている通り、素振りで球を動かした場合、ストロークではなくインプレーの球を動かしたことにより規則18-2が適用となり1打罰でリプレースしてプレーしなければなりません。リプレースせずにそのままプレーすると2打罰(基本的には球はそのままプレー)となります。2012年の改定で変ったのはアドレス後に明らかにプレーヤー以外のもの(強風など)により球が動かされた場合です。改訂前はアドレス後に球が動いたら必ず1打罰となっていたところ、改定後は明らかにプレーヤー以外のものが原因で球が動いた場合に罰がなくそのまま(動いた後の状態)でプレーしなければならなくなった、というものです。

Mr.golfbaka

Q:マークをずらす際に一時的に2個のマークを使用2012.10.2

 グリーン上で同伴プレーヤーのマークがちょうどライン上だったので、ずらして欲しいとお願いしました。その方は置いてあるマークにパターのヘッドを合わせ、マークはそのままで新しいマークをパターヘッドの先に置いて、パターヘッドのヒール側にある、最初に置いてあるマークを取りました。この場合は一時的ですがマークが2個ある事にもなり、ルール上何か問題が生じるのか疑問に思い質問させて頂きました。よろしくお願いします。

オサムさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則では『マークが他プレーヤーのプレーやスタンスやストロークの妨げになる時はクラブヘッド1つかそれ以上横に移すべきである』としており、具体的な移し方は特に決められておりません。ただし、マークは【物理的に球の位置をマークすることを必要としている】としています。例えばグリーン面の傷や模様などを目印としてマーク代わりにすることは出来ないということです。ご質問のケースでは正しく物理的にマークしていますので一時的に2個使ったとしても全く問題はないと考えられます。
規則20-1・球の拾い上げとマーク

Mr.golfbaka

Q:OBの境界線を横切った球2012.10.1

 先日のプレーで疑問に思ったことがあるので質問させてください。
 ティーから左側100ヤードまでがOB杭、その後はローカルルールの黄色杭でワンペナというホールで私のティーショットは思いっきり左にでてOBラインを横切りました。探しに行ってみると、ボールはOBゾーンを転がりワンペナ杭の左側にありました。私はワンペナだと思ったのですが、同伴競技者の方からOBと言われOBで処理しました。同伴者の方の説明ではOB杭上を横切っているからだそうですが、いまいち納得できませんでした。ワンペナ自体がローカルルールなので質問していいものか悩みましたが納得したいので質問させていただきます。うまく説明できたか不安ですがよろしくお願いします。

馬皇帝さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 OBの球とは、最終的に球が止まった時にOB区域にある場合のことをさします。OBの境界線を横切ったかどうかは関係ありません。ご質問のケースの場合、OBの境界線を横切ったが最終的に球が止まった場所はOB区域ではない場所と思われるのでワンペナ区域の球ということになると思います。
 コースの左側100ヤードまでがOB杭で、その先がワンペナ杭になっていたとのことですが、100ヤードの場所でOB杭が終わりということではなく、左側のもっと深い場所にOB杭が回り込むようにして配置されていたのではないかと思います。そうでないとOBの境界線が途中で途切れることになってしまうからです。そのOBの境界線で示された区域に球があればOBの球、そうでなければOBの球ではない、ということになります。

OB区域とワンペナ
Mr.golfbaka

Q:グリーン上から打った球とグリーン外から打った球が当たった2012.9.30

 グリーン周りでAさんのボールはグリーン上にあり、Bさんのボールはグリーン外にある。しかし、Aさんのボールの方がピンよりも遠くAさんが球を打った時にBさんも同時に打ってしまいグリーン上で球が当たってしまった。その時の処置はどうすれば良いのか?

原坊さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まずAさんとBさんの動いている球同士が当たった事については規則19-5b・動いている他の球によって方向を変えられたり止められた場合で規定されています。ストロークされて動いている球が他の動いている球によって方向を変えられたり止められたりした場合、基本的には罰無しで球はあるがままの状態でプレーしますが、規則16-1fの違反がある場合は2打罰となります。この規則16-1fとは
『他のプレーヤーがグリーン上でストロークしてその球が動いている間にストロークしてはならない。ただしそのプレーヤーがプレーする順番であった時は罰はない』
というものです。ご質問のケースではAさんの打順となるのでBさんは、Aさんがストロークしたら球が止まるまでプレーしてはならないことになります。つまり全く同時か少しでも早くAさんよりBさんの方がストロークしていた場合は罰はありませんが(打順は違うが罰はない)、Bさんの方が少しでもAさんより遅くストロークしているとBさんに2打罰が科せられることになります。また規則19-5bには例外として
プレーヤーの球がグリーン上でストロークされており、他の動いている球が局外者であった場合は規則19-1bが適用となる。
としています。規則19-1bではグリーン上でストロークされた球が動いている局外者や生きている局外者によって止められたり方向を変えられたりした場合にそのストロークを取り消して再プレーすることを要求しています。ダブルス競技などのパートナーの球は局外者になりませんが、普通のストロークプレーの同伴競技者の球は局外者となるので規則19-1bに従い、Aさんはそのストロークを取り消してリプレースして再プレーしなければなりません(ご質問のケースではAさんに罰はありません)。
 紛らわしくなってしまいましたが、ご質問のケースは全く同時に二人がストロークしたものとすると、Aさんは「罰無しで再プレーしなければならない」、Bさんは「罰無しで球はあるがままの状態でプレーしなければならない」ということになります。もし少しでもBさんの方が遅くストロークしていた場合はBさんが2打罰付加となります。
 以下に他のケースについても考えてみますので参考にしてみて下さい。

■AさんBさん共にグリーン外からアプローチして動いている球同士が当たった。
→打順は関係なくどちらも無罰で球はあるがままの状態でプレー

■Aさんの方がホールから遠くAさんBさん共にグリーン上でストロークして動いている球同士が当たった。
→BさんがAさんより先に打っていた場合:どちらも罰はなく再プレー
→BさんがAさんより後に打っていた場合:Bさん2打罰でどちらも再プレー

Mr.golfbaka

Q:旗竿を抜いてのアプローチ2012.9.25

 グリーン周りからアプローチをする際、ピン(旗竿)を抜いても構わないと聞きましたが本当でしょうか?

たけちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーン外の球をプレーする際に旗竿を抜いても違反ではありません。規則ではコース上のどこであろうと旗竿に人を付き添わせたり抜いたりすることを認めています。タイガーウッズの著書の中には「アップヒルのアプローチでは旗を抜いて狙う方が好き、ダウンヒルでは強く打ち過ぎた時にバックネット代わりになってくれるから差したまま狙う方が好き」といった記述もあります。
 ただし、旗竿を抜いておく際には球が当たらない場所に置くよう注意が必要です。たとえグリーン外から打った球でも抜かれて置いてある旗竿に当たると2打罰となるからです。旗竿に関する規則は少々複雑ですが(規則17・旗竿参照)「人が付き添っている旗竿」と「抜かれて置いてある旗竿」は、それに当たると常に2打罰となるのです。

Mr.golfbaka

Q:動かせない障害物が球のすぐ近くにありダフるとそれに当たる場合2012.9.24

 セカンドショット地点でグリーン方向に向かって集水桝のすぐ前方にボールが止まり、アドレスをとりクラブをソールするとギリギリ集水桝にはかかりませんが、ダフッた場合、クラブが集水桝に当たりそうな場合、動かせない障害物として救済措置を受けられますか? もしも救済を受けられる場合、明確に何cmとかいう基準みたいなものは有りますか?

アオさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 集水桝は動かせない障害物(規則24-2)として扱われるものと思いますが、動かせない障害物によって障害が生じるのは
『動かせない障害物の中や上に球がある場合、または動かせない障害物がプレーヤーのスタンスや意図するスイングの区域の妨げになる場合、動かせない障害物による障害が生じたという。』
としています。ご質問のケースでは、球のすぐ後ろにある集水桝が意図するスイング区域に入るかどうかですが、明確に何cmといった規定はありません。ただし、ダフった際に当たると想定される場合はスイング区域に含むものとして扱って良いと思います。
 何故なら、規則13-2では球のライや意図するスタンス・スイング区域の改善について規定していますが、例えば球のすぐ後ろに木の根があり完璧なナイスショットなら当たらないが少しでもダフるとそれに当たりクラブが跳ね返って大きなミスになりそうな場合に、その木の根を取り除くことは明らかに違反となりますし、また、バックスイングをした時、想定する完璧なプレーン上をミスせずにクラブが通れば枝に当たらないが少しでもスイングプレーンがぶれると枝に当たると考えられる場合にその枝を折れば、これもまたスイング区域の改善により違反となることは間違いないからです。
 つまり「意図するスイング区域」とは必ずしも想定しているナイスショットの時に通るクラブ1本分の軌道だけではなく、そこにミスした時などに想定される若干の合理的な幅を含んだ区域として捉えることができます。そこには何cmといった決まりはなくその状況毎により裁定が変わってくる性質のものと考えて良いと思います。
 ちなみに集水桝が、ダフっても明らかにクラブがそこに当たることはないほど球の後ろにあるが視界に入り精神的にスイングの妨げになる、といった理由では救済を受けることは出来ません。

Mr.golfbaka

Q:シャフトの長さとライ角を改造したアイアン2012.9.21

 シャフトを35インチに短くしライ角を80度に改造した7番アイアンは競技等に使用出来ますか? グリーン周りのランニングアプローチに使おうと考えています。よろしくお願いします。

烏龍茶太郎さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず長さについてですが、規則では
『クラブの全長は18インチ以上でなければならず、パターを除いては48インチを超えてはならない』
とありますので35インチに短くすることは問題ありません。
 ライ角については以下のように規則で決められています。
『トーとヒールを貫く鉛直面へのシャフトの真っ直ぐな部分の投影は、その鉛直線に対し10度以上なければならない。クラブの全般的なデザインが、プレーヤーがそのクラブを垂直に、あるいは垂直に近い位置で効果的に使用できるようなものである場合、シャフトの真っ直ぐな部分の投影はその鉛直線に対し25度はあることが求められることがある。』
 これは鉛直線(90度)からシャフトが10度以上、つまりライ角だと80度未満でなければならないことを示しています。「未満」ですので80度のライ角は不適合、79.9度なら適合となります。R&Aの「クラブと球の規則ガイド」の中ではこのライ角に関する規則は特にパターに関するもの、との記述もありますが、規則の中ではクラブの種類を特定していないのでアイアンでも守らなければいけないものと思います。
  ライ角に関する規則の後段の部分はライ角が65度未満であることを求めていますが、これは「通常のアドレスポジション」に置かれた際に10度の規則を満たしていてもヘッド形状やシャフトの取り付け位置によって垂直に使用出来るものなど変則的なパターを制限しようとするものであり、通常のアイアンに関しては関係ありません。

Mr.golfbaka

Q:舗装されていないカートの通り道は救済の対象になるか?2012.9.19

 「異常なグラウンド状態によるドロップ救済」ですが、修理地としてカート道が含まれますが、電磁誘導カート等でなくコンクリート舗装もされておらず、単にカートが自由に良く通るために芝が枯れて土が露出した場所は「カート道」として救済を受けられるのでしょうか? 当然ラフ芝との境界もはっきりしていません。個人的には茶店の前など明らかにほとんどのカートが通路としている場所以外は人口の工作物でもなくカート道と指定があるわけでもないので救済の対象にはならないと考えていますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

MOZUさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 カート道や作業用道路などは人工の表面や側面を持つ場合に『障害物』として扱われ、この場合は規則24-2・動かせない障害物からの救済を受けることが出来ます。ご質問のように人工の表面や側面を持たない、単に通り道として芝が枯れている状態の場所は『障害物』という定義にあてはまらず無罰で救済を受けることは出来ないのが普通です。ゴルフ規則裁定集の中では裁定例24/12で
「急斜面に作られている木の階段は障害物である。急斜面に切り込みを入れて作られており、踏み板などの人工物を全く使っていない階段は障害物ではない。」
という記述があります。つまり、人工の物を使っていなければ、たとえ人為的に作られた物でも階段や道路などは障害物として扱われない、ということになります。ご質問のケースの『茶店の前など明らかにほとんどのカートが通路としている場所』でも救済の対象にはなりません。
 ただし、ゴルフ場や競技委員会がローカルルールとして、その通り道の芝が枯れた部分を『修理地』として扱っていれば規則25-1・異常なグラウンド状態からの救済を受けることが出来ます。競技の時にその場所に球が止まってしまい、競技委員会がその場所を『修理地』としては扱っていないが、あまりにその状態が酷く(普通には球が打てないほど深い溝になっている等)後で修理地として認められる可能性があると考えられる場合は、規則3-3に従い第2の球でプレーしておくのがいいかもしれませんね。

Mr.golfbaka

Q:他の球によって動かされた球の処置2012.9.18

 先日、シニア選手権にてグリーン外からアプローチした球が既にグリーンオンしている球に当たり10cm程動きました。動かされた人はマークしようとしたところ動いたので、慌てて元の位置(ほぼ当てた人の球と同じ位置)にリプレースしました。しかし他の同伴競技者から動いた球を拾い上げる時もマークしてから拾い上げ、元有ったと思われる位置にリプレースだから、マークしていないので2打罰と言われそのまま申告していました。今まで動かされた球をマークしたことは記憶にありませんし、元有ったと思われる場所にマークしたことも記憶にありません。簡単に同伴者に動いたことを確認して貰い元の位置と思われるところにリプレースしていましたが?
 正確な解釈を教えてください。

木村一夫さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 止まっている球が他の動いている球によって動かされた場合、動かされた球は元の場所にリプレースしなければなりませんが(規則18-5)、この時、元の場所にも動かされた後の球にもマークする必要はありません。球の拾い上げとマークに関する規則(規則20-1)において『リプレースを要する規則により球を拾い上げる場合は、前もってその球の位置をマークしなければならない』としています。つまり、球を拾い上げる場所にリプレースする場合にはマークしなければいけない、ということであり、動かされた場合に、動かされる前の場所や動かされた後の場所にマークしなければいけないといった規則はありません。
 処置方法としては木村さんの今まで通り『元の位置にリプレースする』で問題ないと思います。この時の【元の位置】ですが、確かな場所が判るようであればそこにリプレースし、確かな場所が分からない場合は元の場所に出来るだけ近い場所にプレース(元の球の位置がグリーン外ならドロップ)します(規則20-3c・プレースやリプレースする箇所を確定出来ない場合)。【元の位置】は同伴競技者に確認してもらわなければいけないものではありませんが(そのような規則はありません)、後々揉め事にしないために確認しておくことも大事だと思います。
 ご質問のケースではマークしないことによる罰はありませんが、ちなみにマークしないで球の拾い上げをした場合の罰は規則20-1の違反で1打罰でリプレース、リプレースしなかった場合は2打罰となっています。
 同伴競技者の方は付ける必要のない2打罰を付けて申告してしまったことになりますが、ゴルフ規則では『プレーヤーとそのキャディは規則を知っておく責任がある』規則6-1)とあり、規則を知らなかった故にスコアを過大申告しても(規則6-6・ストロークプレーのスコア)、それは甘受しなければならないことを示しています。とはいえ、ご質問のケースでしたらスコアカード提出前に競技委員に罰の有無を確認していれば良かったのかもしれませんね。

Mr.golfbaka

Q:メモ帳にプレーの援助やアドバイスとなるメモ書きやグリーンの情報を書いて持ち歩く2012.9.17

 @帽子のつばの裏側に、「ヘッドアップしない」「力まない」などと文字を書いてラウンドすることは支障ありませんか?
Aメモ帳に「ヘッドアップしない」「力まない」などと書いて、ラウンド中も持ち歩くことは支障ありませんか?
Bメモ帳にグリーンの傾斜を書き込んだものを、ラウンド中も持ち歩くことは支障ありませんか?

アオさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず、「ヘッドアップしない」「力まない」といった文字を帽子に書いておくことですが、帽子を通常に使用していれば特に規則違反となるようなことはありません。関連のありそうな規則では、規則8-1・アドバイス規則14-2・援助規則14-3・人工の機器、異常な用具と用具の異常な使用があります。「規則8-1・アドバイス」ではプレーヤーが人(パートナーやキャディー以外)にアドバイスを与えることと求めることを禁止しており、「規則14-2・援助」では物理的な援助を他の人から受けることを禁止しております。また「14-3・人工の機器、異常な用具と用具の異常な使用」にある用具の異常な使用とは、例えばストロークする時にメモ書きの書いた帽子を球の近くに置いてメモ書きの内容を忘れないように使用すると、通常の使用とは異なり用具の異常な使用に当たると考えられますが(違反は競技失格)、普通に被って使用している範囲であれば問題ないと思います。つまり、ご質問のケースの場合、普通の帽子として使用しているだけであれば問題はないと言えます。
 次にメモ帳についてですが、ゴルフ規則では規則14-3・人工の機器、異常な用具と用具の異常な使用の中で例外として伝統的に受け入れられてきた方法で用具を使用することを認めています。伝統的に受け入れられてきた方法とは、コースの情報などを書いた小冊子やメモ帳を見ることや、グリーンの傾斜を読むためにパターを水平器の代わりに使用することなどがあります。従って、単にメモ帳を見る為のものとして使用している範囲であれば規則違反となるようなことはないと言えます。ヘッドアップしないためにメモ帳をアゴに挟んで使用したら規則違反となってしまうでしょう。

Mr.golfbaka

Q:ニヤレストポイントがカート道路上になる2012.9.12

 境界壁に隣接した球を救済する為にニヤレスポイントを決めましたが、ホールの形状上カート道路上になりました。その様な場合の救済方法を教えて下さい。

孝志さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず境界壁が「OBを定めるための壁」または「OB区域にある壁」でしたら無罰で救済を受けることは出来ません。そうでない場合はコースが「コースと不可分の部分」と指定していない限り動かせない障害物として救済を受けることが出来ます。
 ご質問のように壁から救済を受けようとしてニアレストポイントがカート道路上になる場合、そのままそこから1クラブレングス以内の範囲でホールに近付かない場所に球をドロップすることになります。その結果、球のライやスタンス・スイング区域がカート道路にかかるようであれば改めてカート道路(動かせない障害物)からの救済を受けることが出来ます。壁とカート道路の2つの動かせない障害物から同時に救済を受けることは基本的に出来ないのです(規則24-2・動かせない障害物)。ローカルルールで、カート道路に隣接した壁をカート道路の一部とみなすように定めていれば同時に両方の障害を避けられるように救済を受けることが出来ます。

Mr.golfbaka

Q:動かせない障害物からの救済でスタンスがOB区域にかかる2012.9.11

 道路上にボールが止まったので二アレストポイントにボールをドロップしようとと思ったがOB杭の外に足が出るので道の反対側にドロップをした。これで良いでしょうか? 又、ハザートに足がかかる場合はどうしたら良いでしょうか?

モーやんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 動かせない障害物からの救済(規則24-2)や修理地などからの救済(規則25-1)を受ける際のニアレストポイントとは『最初の球の位置よりホールに近付かず、しかも、そこに球を置けばストロークする時に救済を受けようとしている状態による障害がなくなる所』としています。ご質問のケースの場合、OB区域にスタンスがかかっても正しく道路からの救済が得られる場所であれば、そこがニアレストポイントとなり、道路の反対側にドロップしてプレーしてしまうと誤所からのプレー(規則20-7)となり2打罰となってしまいます。スタンスがハザードにかかる場合も同様です。
 ちなみにご質問のケースとは少し異なりますが、救済を受けた時のスタンスの場所にOBの境界壁があり正しくスタンスが取れないとしても、境界壁がなかった場合のスタンスの場所を推定してニアレストポイントを決めなければなりません。OBの境界壁でなく木があった場合も同じで、スタンスの場所を想定してニアレストポイントを決めることになります。つまり、動かせない障害物からの救済を受ける時に、ついでに木やOBの境界壁などの本来救済を受けられないものからの救済を同時に受けてしまうことは出来ない、ということです。

Mr.golfbaka

Q:ボールを一旦置かずにボールマーカーを取り替える2012.9.9

 グリーン上でボールマークを変えるように要望されたのでボールを一旦置かずに単純にマークを変えてしまいました。ペナルテーが付きますか?

木内一夫さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則では、球の位置をマークしたりリプレースする時に、マークしたりリプレースする行為が直接的な原因となって球やボールマーカーが偶然動くことについては無罰としていますが、それ以外の時に球やボールマーカーを動かしてしまう行為は1打罰でリプレースしなければならないと規定しています(規則20-1・球の拾い上げとマーク)。
 ご質問のケースの場合、マークやリプレースする行為が直接的な原因とはなっていないので1打罰が科せられることになります。一旦球を置いても良いし、クラブヘッドを横に置くなどしてマークの位置を示して取り替えれば罰はありません。

Mr.golfbaka

Q:「局外者」の項で2012.9.8

 「局外者」の項で、自分の組で使用しているカートは、自分が動かして停止させたカートに当てたのであれば1打罰、同伴プレーヤーが動かしたものに当たった場合は局外者扱いとなり無罰となる。と書かれていますが、共用キャディーがカートを動かした場合はどうなるのでしょうか? 共用キャディーは自分の為だけでなく同伴競技者の為にも必要があってカートをよく動かすものです。お教え下さい。

森勇さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 共用のキャディーが動かした場合は基本的にはプレーヤーの携帯品とみなされるため、当てると1打罰ということになります。ただし、共用のキャディーが同伴競技者の特定の指示に従ってカートを動かしていた場合はその指示を出した同伴競技者の携帯品とみなされ、他のプレーヤーにとっては局外者扱いとなります。
 例えばプレーヤーAのために共用のキャディがカートを動かしたとします。この時、キャディが自らの意志で動かしたのであれば他プレーヤーにとっても携帯品扱いとなりますし、プレーヤーAの指示によって動かしたのであれば他プレーヤーにとっては局外者扱いということになります。全く同じ行動だとしても共用のキャディが自ら動かしたのか、それともあるプレーヤーの特定の指示により動かしたのかによって変わってくる、というわけです。
 ちなみに「局外者」の項で「同伴競技者が動かしたものに当たった場合は局外者扱いとなり無罰」としていますが、電磁誘導カートで決まった線上を動くカートのような場合、同伴競技者が単にカートを前に進めるためだけに動かして止めた場合は他のプレーヤーにとっても携帯品のままであると捉えて良いと思います。

Mr.golfbaka

Q:後続組のグリーン上の球に当たってしまった2012.9.6

 ショートホールで先がつかえていたので後ろの組に「どうぞ」ということでティーショットしてもらいました。1つ乗りましたがラインに影響がないと思いマークせずに打ったところ、思わぬ傾斜で後ろの組のオンしてるボールにあたってしまいました。この場合、後ろの組のボールは局外者の持ち物扱いでよいのでしょうか? グリーン上のボールですから、やはりペナルティーは付くのでしょうか?

yogataさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 後の組のプレーヤーの球は局外者になります。後の組でなくても(ダブルス競技などではない)普通のストロークプレーで同伴競技者の球も局外者です。ゴルフ規則では局外者に球が当たった場合、規則19-1・動いている球が局外者によって止められたり方向を変えられたりした場合にあるように無罰で球はあるがままの状態でプレーしなければならないとしていますが、他の球に当てた場合は規則19-1ではなく規則19-5・動いている球が他の球により止められたり方向を変えられたりした場合が適用となります。規則19-5では『当てた方と当てられた方の球(インプレーの球)が両方ともストロークする前にグリーン上にあった場合、当てた競技者は2打の罰を受ける』としています。ご質問のケースではたとえ後続組の球とはいえインプレーの球であることに変わりはないので2打罰が科せられることになりますね。

Mr.golfbaka

Q:ウオーターハザード内の動かせない障害物からの救済2012.9.5

 池の近くでボールは赤杭の外側(ハザード外)に有りますが、スウィングするのにハザード内にある人工物(この場合池にボールが落ちないように防ぐネット)にあたります。白杭の外にある人工物がスウィングの邪魔になる場合は救済を受けられないこと明記されてますがこの場合はいかがでしょう? 赤杭内にある障害物が救済の対象になるのでしょうか? ボールが赤杭内の場合と赤杭外の両方のケースについて教えていただければと思います。

yogataさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 結論から言いますと、球が赤杭の外(ハザード外)にある場合は救済を受けることができ、赤杭の内側(ハザード内)にある場合は救済を受けることが出来ない、ということになります。
 防球ネットはコース側が「コースと不可分の部分」と指定していない限り通常は動かせない障害物となります。ハザード内にあっても動かせない障害物であることに変わりはありません。規則では、動かせない障害物からの救済は球がウオーターハザードやラテラルウオーターハザード内にあるときを除いて救済を受けることが出来る』としています。ご質問のケースでは、動かせない障害物のある場所ではなくて球のある場所が重要、ということですね。

Mr.golfbaka

Q:同伴競技者の誤所からのプレーを教える2012.9.1

 ティーインググランドで誤所から(女性用)ショットしました。2打罰で正しいティーから打ち直しました。質問は同伴プレー者が誤所と知っていたが、指摘するのはルール違反だから云わなかったと後で云っていたことです。このことはルール上正しいのでしょか? あるいはマナーに問題があると言えますか?

内田勝さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ルールに関することを同伴競技者に教えることは罰にはなりません。間違ったティーグラウンドからプレーしそうな時や、でべそになっている時、また救済処置などでドロップした場所が間違っている時など、プレーする前に教えてあげれば罰がつかなくてすむ状況もたくさんあります。そのような場合、マナー的に考えれば指摘してあげるのが親切だと思います。とは言え、教えなかったからといってその人が意地悪と考えるのも良くありません。ティーグラウンドの場所をはじめとする正しいコースを知っておく事や規則を知っておく事はプレーヤーの責任であるからです。

Mr.golfbaka

Q:同伴競技者に球を借りた2012.8.30

 競技(キャディなし)でOBを連発し持参したボールが底をつきました(打つボールがなくなってしまいました)。そこで同伴競技者のボールを借りて打ち難を逃れました。この場合ペナルティーは?

いしちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 プレーに使用する球に関しては競技規則やローカルルールで特に規定していない限り下記の付属規則Vに合致していれば何を使っても良いし人から借りて使用しても問題ありません。
 ゴルフ規則では球に関する付属規則Vというのがあり、そこに掲載されている条件を満たしていることだけを規定しています。付属規則Vでは球の重さや直径、初速、総合距離などが定められており、R&Aの公認球リストに掲載されている球は当然これらのテストに合格しているものとなります。要は普通に市販されている球(非公認球とわざわざ謳っている球でなければ)なら大丈夫ということです。
 ローカルルールで1種類の球しか使用してはいけない『1ボール条件』のルールが設けられている場合は、同伴競技者から球を借りる場合も自分が使用していたものと同じ球でなければなりません(借りる行為自体には罰はありません)。ちなみに1ボール条件のルールはプロの競技ではありますが、アマチュアの競技では2009年以降はほとんど採用していないと思います。

Mr.golfbaka

Q:プレー中断に気付かず前の組の球を拾い上げた2012.8.29

 先日プレー中に雷のサイレンが鳴りプレー中断になったのですが、私たちはサイレンが分からずそのままプレーしていました。そこで問題が生じました。フェアウェアーの中央にボールがあり拾い上げました。この行為はルール違反になりますか? それとも前の組のルール違反ですか? マークしなくても良いのですか? お願いします。

sugitaさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 前の組のプレーヤーが球を拾い上げなかったこと、それからsugitaさんの組のプレーヤーが前の組の人の球を拾い上げたことについて、どちらも罰はありません。プレー中断の場合、規則6-8で決められているように球を拾い上げることが出来るとなっており、必ずしも球を拾い上げなければならないものではありません。また、前の組のプレーヤーの球を拾い上げてしまった行為は規則18-1・止まっている球を局外者が動かした場合にあたり、球を動かされた前の組のプレーヤーは元の位置に球をリプレースして罰無しでプレーを続けなければいけません。
 それから、プレーの中断の合図が出されたにもかかわらずプレーの中断をしなかった場合(1ホールのプレーをスタートしていた時はそのホールをホールアウトするまではプレー出来る)、競技であれば正当な理由が無い限り競技失格となるのが普通です。サイレンに気付かなかったことが正当な理由になるかどうかは競技委員会の判断に委ねられる部分かと思いますが、雷は命に関わるので充分注意してプレーしましょう!

Mr.golfbaka

Q:グリーン上でパター以外のクラブを使用2012.8.28

 セルフプレーでグリーンでパッティングするに際にパターをカートに忘れた。手持ちクラブはピッチングウエッジと2番アイアンを持っていた為、2番アイアンでパッティングしたがプレー後「ルール違反では?」と指摘されたが誰も答えを持っていなかった。この場合は違反ですか?

コーチさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ルール違反ではありません。球がある場所(スルーザグリーン、ハザード、グリーンなど)によって使用するクラブを制限するゴルフ規則はないため、基本的にはプレーヤーはいつでもプレーヤーが選んだ14本以内のクラブ(規則4-4参照)で自分の好きなクラブを使用することが出来ます。プレーヤーが持てる14本のクラブの中にはパターを入れなければいけないということもないので、そもそもパターを持たずにプレーしても問題ないのです。
 ただし、グリーン保護のためにパッティンググリーン上でパター以外のクラブの使用を禁止するローカルルールを設けたり、道路や民家が近いためにティーショットでのクラブを制限するよう告知しているゴルフ場もあります。このような場合はこれらのルールに違反した場合の罰打を加える必要があります。…が、このようなルールは前進4打と同様、あくまでもプライベートゴルフ用のルールであり、ゴルフ規則的には認められないもので公式競技で適用されることはないと思います。

Mr.golfbaka

Q:カートに球が乗ってしまった2012.8.27

 打ったボールが変な方向へ飛び電動カートに乗ってしまった。そうとは気づかずにボールを探している内に仲間がカートを移動させた後、カートの上のボールを発見した。このカートの場所はOBゾーンではなかったが、この場合プレイの再開と罰打はどのようになるのでしょうか?

すーさんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず、カートの取り扱いについてですが、ローカルルールで特に規定していない限り共用の乗用カートはその組のプレーヤーの携帯品となります。この場合、打った球がカートに当たると規則19-2・動いている球が方向を変えられたり止められた場合(プレーヤーやパートナー、またはそのキャディや携帯品により)に該当し1打罰で球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。ご質問のようにカートに球が乗ってしまい動かしてしまった場合は、カートを動かす前の球の位置の真下に球をドロップします。カートを動かす前の球の位置が確定出来ない場合は推定してドロップします。
 ご質問の場合は乗用カートですが、他にもプレーヤーのクラブの上やキャディの服の中に入ってしまったような場合も同じように球が止まった真下の地点に出来るだけ近くでホールに近付かない場所にドロップするという処置をとります。
 球が乗用カートに乗った(当たった)時、その乗用カートが球を当てたプレーヤー以外の人によって動かされていた場合は、乗用カートを動かしていた人の携帯品となり、球を打ったプレーヤーは罰無しとなります。

Mr.golfbaka

Q:パットラインに触れた2012.8.26

 グリーンで、自分のボールとカップを結ぶラインの中間地点で素振りをした際に、そのライン上でパターをソールしました。グリーンを擦らなかったので無罰だと思うのですが、いかがでしょうか?

すーさんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 パットの線に触れることは擦る擦らない関係なく基本的には2打罰となります。ただし、パットの線上であることに気付かずに、たまたま触れた程度でパットの線の改善がなければ罰はありません。もし、すーさんがパットの線上であることを分かっていた上で触れていたのであれば規則16-1a・パットの線に触れることの違反で2打罰、パットライン上とは気付かずにたまたま触れてしまっただけであれば無罰、パットライン上とは気付かずにたまたまではあるが素振りをして擦ったことにより芝を毛立たせたりしてしまうと規則13-2・プレーの線の改善の違反で2打罰となります。
 ちなみにパットの線とは、プレーヤーが想定しているラインのことであり、必ずしも球とホールとを一直線に結ぶラインとは限りません。傾斜のきついグリーンで真横につけてしまったような場合は球とホールを結ぶ直線がパットラインとはならないこともあります。

Mr.golfbaka

Q:バックスイングで木の葉を落としスイングを中断2012.8.25

 林の中でスイングをしたらクラブが葉に触れ落ちたので「アッ!」と思い咄嗟にスイングをトップの位置で止めました(このままスイングをしなければ、2打罰)。その止めた状態で同伴競技者に「このままスイングすれば無罰ですか?」と聞くと「そうだ」との返答があったので、スイングを(トップの位置から)再開しボールを打ちました。この場合、ペナルティーは、どうなるのでしょうか? スイングは、バックスイング→トップの位置で止めて話をした→ダウンスイングと一連の動作ではありません。

Tomさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則13-2・球のライや、意図するスタンス・スイング区域の改善、プレーの線の改善では、違反は2打罰となっていますが、プレーヤーに罰がない場合も決められていて、その内の一つに
『ストロークを始めていたり、ストロークのためにクラブを後方に動かし、そのままストロークが行われたとき』
というのがあります。同伴競技者の方はこれに該当すると判断したものと思われますが、ご質問のケースの場合、一旦スイングが中断しているのでストロークのためにクラブを後方に動かしたことにはなりません。したがって木の葉を落としたことによりスイング区域を改善していたのであれば2打罰は免れない、ということになります。
 ただし、木の葉の場合、沢山ある葉の中の一、二枚が落ちた程度で実際問題としてスイング区域の改善とはなっていないような場合は罰はありません。

Mr.golfbaka

Q:グリーンとカラーの境目にある球2012.8.25

 ボールがグリーンとカラーの境目にある場合(ボールが一部でもグリーン面に触れていればオングリーンとみなす)とは? ボールがグリーンとカラーのライン上にあるが(二分の一はグリーン内)グリーンの芝に触れていない、この時オングリーンですか?

堀口久さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーンの芝に触れていない、ということなのでグリーン上の球とはなりません。球の一部がパッティンググリーンの上方にかかったとしても球がグリーン面に触れていなければグリーン上の球とはならないからです。基本的にはグリーンとカラーが水平だとしたら球の最下点のある場所によって決まることになると思います。最下点がグリーン面に触れていなければその球はグリーン上にはない、となると思います。
 球に泥などが付着しており、球の最下点がグリーン面の上方にはあるが球が直接グリーン面に触れていないといった場合は、その球はグリーン上の球として取り扱われます。

Mr.golfbaka

Q:間違って同伴競技者のクラブを使用したら?2012.8.23

 フェアウェイで間違って同伴者のクラブを使いそのままホールアウトをしてしまったら?

モーやんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則では、『同じコース上でプレーしている他のプレーヤーが自分のプレーのために選んだクラブを加えたり借りたりしてはならない』としています(規則4-4)。例えばモーやんさんがプレーしている場合、そのコース上でプレーしている他のプレーヤー(同伴競技者や前後全ての組のプレーヤー)のクラブを加えたり使用することは基本的には出来ない、ということです。ただし、もし他のプレーヤーが余分にクラブを持って来ていて、モーやんさんが14本未満でスタートした場合は、その他のプレーヤーの余分なクラブの補充・使用が認められます。
 この違反はそのホールのスコアに2打罰を付加、球はそのままプレーとなります。
 同伴競技者のクラブを使用してしまった後、誤りに気付かずに自分のバッグに入れてしまうと次のホールでも使用してはいけないクラブを加えたまま持ち運ぶことになりますが、このようにプレーヤーが意図せず他のプレーヤーのクラブを使用してしまった場合は罰の追加はなく2打罰となります。ただし、違反に気付き次第不使用宣言をしなくてはいけません。違反に気付いたにもかかわらず不使用宣言をしなかった場合は競技失格となります。

Mr.golfbaka

Q:後方に行ってしまった場合のアンプレヤブルは?2012.8.22

 先日、ティーショットがヤード表示に当たりティグランドより後方に行ってしまいました。その場合の処置はどうしたら良いですか?(後方はOBではないです)
 アンプレアブルの方法は?

pertlainさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ヤード表示に球が当たった場合は、罰無しであるがままでプレーするのが基本です。ヤード表示杭や看板などは簡単に動かせるようでしたら「動かせる障害物」(規則24-1)、少しでも固定されていれば「動かせない障害物」規則24-2となりますが、たいていの場合は「動かせる障害物」になっているものと思われます。プレーヤーの携帯品や抜かれたり付き添われたりしている旗竿以外の動かせる障害物に球が当たっても罰はなく球はあるがままの状態でプレーしなければならないからです。
 アンプレヤブルの処置は球がウオーターハザードにある場合を除いていつでも規則28・アンプレヤブルの球にある3つの処置方法から選ぶことが出来ます。ご質問のケースで『プレーヤーが最後にストロークした箇所の出来るだけ近くからプレー』することを選んだ場合、最後にストロークした箇所とはティーグラウンドになります。OBでの処置(ストロークと距離の罰)などでもそうですが、1打罰で前回ストロークした場所からプレーする場合、その場所がティーグラウンドである時はプレーヤーはティーグラウンドの区域内(区域内であれば好きな場所で良い)で再度ティーアップして球を打つことが出来ます(規則20-5・前のストロークをした箇所から次のストロークをする場合)。
 この際、ご質問のケースの場合ですと球がある場所よりホールに近付くことになりますが、それは問題ありません。1打罰で前回ストロークした場所からプレーする処置をとる場合には、球のある場所よりホールに近付くことも認められているのです。

Mr.golfbaka

Q:プレー中断中の球を拭いても良い?2012.8.16

 雷で中断後、再プレーの時、プレーしていたボールをピックアップして拭くことはできますか?

桂子さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 競技委員会によりプレー中断の指示が出ていた場合、球を拾い上げることができます(もちろんマークしなければなりません)。この場合、プレー再開の際に球を拭くことはもちろん、別の球に取り替えてプレーすることも出来ます。
 競技委員会の指示がなくプレーヤーの判断でプレーを中断した場合は、球の拾い上げを正当化する理由ありと委員会が認めた場合に限り球を拾い上げて拭く、または別の球に取り替えることが認められます。
 また、球の拾い上げが認められる状況で球を拾い上げていなかった場合、プレー再開の際に球を拾い上げて、球を拭く、あるいは別の球に取り替えてプレーすることもできます。
 つまり、いずれにしても球を拾い上げる行為は競技委員会が認めた場合ということになり、球の拾い上げが認められた場合は拭くのはもちろん球の取り替えも出来る、ということになりますね。
規則6-8・プレーの中断

Mr.golfbaka

Q:最初の球が池に入っていた場合、暫定球でプレー出来るか?2012.8.11

 県アマで実際にあったケースなんですが、ティーショットが右の谷方向に飛んでいき自分からはボールの確認ができませんでしたが、フォアキャディさんがボールを確認できるという旗を出していました。しかし、キャディさんが念の為、暫定球をと言うことで暫定球を打ち暫定球はフェアウェイに行きました。フォアキャディさんの所に行くと、池に入ったのを確認したというので池の処置をして打ったのですが、この場合に暫定球をインプレーとして続行させることは可能だったのでしょうか?

柴北さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 結論から言いますと、ご質問のケースでは暫定球でプレーを続けることは出来ません。もし暫定球をプレーしていたら誤球のプレー(規則15-3)となり、2打罰で池に入った最初の球でプレー(そのまま打つか規則26-1・ウオーターハザードの救済を受けてプレー)しなければなりません。誤球でホールアウトした場合、次のホールのティーグラウンドからプレーする前に誤りを訂正しないと競技失格となります。
 球がウオーターハザードに入ったかもしれない、という理由だけでは暫定球は打てませんが、ご質問のケースのように紛失の恐れがあるかもしれない状況であれば暫定球を打つことは出来ます。そして、最初の球がウオーターハザード内にあった場合、ゴルフ規則裁定集ではプレーヤーは暫定球は放棄しなければならないとしています。つまり暫定球を規則26-1a(ウオーターハザードからの救済で前回ストロークした位置から1打罰でプレー)の代わりとしてインプレーの球とすることは出来ない、ということです。

 ちなみにご質問のケースとは少し異なりますが、ゴルフ規則の付属規則の中では、次の場合に「ウオーターハザードの可能性がある場合の暫定球を認める」ローカルルールを制定することが出来るとしています。
・球がハザード内にあるかどうかを断定することが不可能、あるいは断定するためにはプレーを不当に遅らせることになる場合。および、
・初めの球が見つからない場合、球がそのウオーターハザード内にあることが分かっているかほぼ確実な場合。

 これはウオーターハザードの地形などが特殊な場合などに、規則26-1aの処置を暫定的にとることが出来るとしたものです。

Mr.golfbaka

Q:作業用の道路も救済出来る?2012.8.9

 ボールを打つ時、スタンスがカート道にかかる場合、無罰で救済が受けられますが、ゴルフ場の作業用の車両が通行する道路(カート道ではない)にかかる場合も無罰で救済が受けられますか?

ワクちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 救済は受けることが出来ます。カート道にしろ作業用の道路にしろ、「道路・通路の人工の表面と側面」については『障害物』として定義されており、ローカルルールで特に指定がない限りカート道と作業用の道路の区別は特にありません。障害物は特別な労力などを必要とせず簡単に動かせる物は『動かせる障害物』(規則24-1)、そうでないものは『動かせない障害物』(規則24-2)となります。道路は簡単には動かせないので「動かせない障害物」として扱われます。
 球のライ、またはスイングやスタンス区域が「動かせない障害物」にかかる場合は無罰で救済を受けることが出来るので、ご質問のように作業用の道路にスタンスがかかる場合も問題なく無罰で救済が受けられる、ということになります。
 ただし、OB区域にある人工のものは「動かせない障害物」とはならず固定物として扱われ救済を受けることが出来なくなります。例えば「球はぎりぎりのところでセーフだったがスタンスがOB区域内の道路にかかる」といった場合は救済を受けることが出来ません。

Mr.golfbaka

Q:バンカー内でのストローク前に小石を取り除けるか?2012.8.7

 バンカー内の小石はルースインペディメントメントであり触れること取り除くことは出来ないと判断しています。がプロトーナメント実況中に解説者の戸張氏が小石が同伴者、観客に当たる危険があるので取り除いても良い規則変更になった。と言っていたとのことでプレー中に同伴競技者とトラブりました。 2012年規則改正みても明記なく条文もないと思いますが改正以降に変更になったのでしょうかお教え願います。

まっちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 確かにバンカー内の石はハザード内のルースインペディメントであり取り除くことはもちろん、触れることも原則として規則13-4の違反となり2打罰となります。そして、ゴルフ規則は規則1〜34までありますが、その中には「バンカー内の石を取り除いて良い」といった記述はありません。
 しかし、ゴルフ規則は1〜34の他にも付属規則というのがあり、そこでは「バンカー内の小石を取り除いても良い」とするローカルルールを制定することを認めています。バンカー内の石は、プレーヤーや他のプレーヤーを危険にさらすことになるし、ゴルフゲーム本来のプレーを妨げているといった理由で認めているのです。つまり、ローカルルールで制定されていればバンカー内の石を取り除くことは出来る、ということです。私が知る限りではほとんどのゴルフ場ではそのようなローカルルールは制定していないためバンカー内の石を取り除くことは出来ません。が、プロの競技ではフェアに試合を運ぶためにそのようなローカルルールを制定しいているケースも結構あるようです。

Mr.golfbaka

Q:グリーン外からのアプローチでマーカーの移動を要求2012.8.6

 グリーン外からアプローチする際、他の競技者のグリーン上のマーカーを動かす要求はできるのでしょうか?

fanさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ボールマーカーの移動の要求ですが、基本的には出来ます。
 規則20-1・球の拾い上げとマークでは
『ボールマーカーが他のプレーヤーのプレー、あるいはスタンスやストロークの妨げとなる場合、クラブヘッドの長さ1つかそれ以上横に移すべきである』
 としています。これは、同伴競技者の球がグリーン上にあるかどうかにかかわらず、プレーヤーのマークが同伴競技者のプレーやスタンスなどの妨げとなる場合には、プレーヤーはマーカーを移動させることを認めており、また同伴競技者がそのように要求することも認めていることになると思います。ただし、これから狙う場所の目標としたいがためにマーカーの移動を要求するようなことは出来ません。例えば、全くプレーの邪魔にならないマークを目印としたいために移動させた場合、規則8-2・プレーの線の指示の違反により2打罰となります。
 ちなみにボールマーカーは「動かせる障害物」規則24-1)として定義されています。動かせる障害物はいつでも取り除くことが出来るので、そのことからしても、ボールマーカーの移動の要求は規則8-2に違反しない限り基本的にはいつでも出来ると考えて良いと思います(いつでも、とは言っても無意味に移動したりさせたりする行為は規則6-7・不当の遅延の罰が科せられます)。

Mr.golfbaka

Q:チュウインガムの取扱い2012.8.5

 さて本日は食べかけて捨てたチュウインガムの取扱についてお尋ねいたします。
 食べかけで捨てた梨については裁定集の23/3にルースインペディメントとして認めて有りますが、チュウインガムは人工的に作られたものと理解します。従って食べかけて捨てたチュウインガムは人工の物件として障害物扱いになりませんか? 又、これがボールに一部着いた状態の場合、障害物ならば動かせる障害物として剥がすことが可能と理解しますがいかがですか? いろいろ文献を見ますがありませんのでお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。

中込誠さん

回答
 久々のご質問ありがとうございます!
 チューインガムについてはおっしゃる通り人工の物として、たばこの吸い殻等と同様に障害物扱いで良いと思います。動かせる障害物として扱う事が出来ますので、球に付着している場合、剥がす時に球が動いても罰は無く、その球はリプレースしてプレーすることになります(リプレースしなければ2打罰)。
 規則24-1の「動かせる障害物」では、動かせる障害物を取り除く時に球が動いても罰はない、あるいは動かせる障害物の中や上に球がある場合に球を拾い上げることを認めています。もし、付着したガムがしっかりくっついてしまっており容易に剥がすことが不可能な場合は、規則24-1に該当する方法で救済を受けることは不可能となりますが、この場合は公正の理念に従い球を拾い上げてガムを取り除くことが認められて然るべきかと思います。また、どうやっても取り除くことが不可能なほど酷くガムが付着している場合は規則5-3の「プレーに適さない球」により球の取り替えが認められるべきかと思います。

Mr.golfbaka

Q:他の組の人が球を拾ってしまった2012.7.28

 先日、競技中に私の打った球が曲がってしまい隣コースとの間の林に入りました。球を探していると隣ホールでプレーしていた組のキャディさんが、その組の人が拾ってきてしまった、と言って私の球を持ってきました。そのキャディさんは、近くのヤード杭と木を指して『その間にあった』と言ったので、そのヤード杭と木の間にドロップしてプレーを続けました。
 後日、そのことを知人に話したところ
「ドロップではなくリプレースすべきではなかったのか?」ということになったのですが、実際のところはどうなるのでしょうか? もしリプレースすべきだった場合は、ドロップしたことは本来なら罰がついていた、ということになるのでしょうか?

二本松さん

回答
 ご質問ありがとうございます。
 まず、他の組の人が球を持っていってしまった行為ですが、これは
『局外者が止まっている球を動かした場合』にあたり
規則18-1)、罰無しでリプレースしなくてはいけません。これに違反すると2打罰となります。しかし、二本松さんの場合、「ヤード杭と木の間」という説明だけでは球の元の場所が確定出来ない状況であったと言えます。規則によって球をリプレースしなければならない場合で球の元の場所が確定できない場合は元の球の位置に出来るだけ近い場所に球をドロップしなければならないとも決められています(規則20-3c)。つまり、二本松さんの取った処置は正しかったと言えると思います。もし、そのキャディさんがピンポイントで「ここにあった」と言ったのであればそこにリプレースしなければならず、ドロップにより処置したことによる2打罰が付加されていた、ということになります。

Mr.golfbaka

Q:救済を受けた後にスタンスがかかる場合は?2012.7.24

 カート道路上のボールの救済を受けるとき、ニアレストポイントを決めてスタンスがまだ道路上にかかる場合はそこからまたニアレストポイントを決めないといけないのでしょうか? スタンスが道路上にかかったままスイングすると誤所からのプレーになり2打罰が付加されますか?

Richeさん

回答
 ニアレストポイントとは障害物などから救済を受ける場合、球のライ、スイング・スタンス区域全てにおいて障害物にかからない場所でホールに近付かず元の球の位置に最も近いポイントとなります。つまりRicheさんのご質問のケースの『スタンスがまだ道路上にかかる場所』はニアレストポイントとはならず、そこからプレーをしてしまうと誤所からのプレーで2打罰(打った球はそのままプレー続行)となります。

Mr.golfbaka

Q:暫定球は何でも良い?2012.7.21

 ティショットで0Bの可能性があったので暫定球を打つ場合、暫定球はなんでもいいのですか?

きよちゃんさん

回答
 暫定球は何でも良いです。ローカルルールで『同じ種類の球しか使ってはいけない』としていない限り、球は公認球であれば何を使っても問題ありません。ホールの間で取り替える時や紛失球やOBで打ち直す球も自由に変えることが出来ます。
 公認球とはR&Aが発行する最新の公認球リストに掲載されているもののことで、お店で販売しているものは『非公認』などと書いていない限り普通は公認球です。

Mr.golfbaka

Q:アドバイスに関して2012.7.19

 最近はセルフプレーヤーが増えて、クラブの月例競技会ででもセルフプレーが増えてきました。まだトラブルには至っておりませんが、残りのヤードをプレーヤーに聞くこと、使用した番手を他のプレーヤーに聞くこと、打つ前に使用番手を聞くことはルールに触れると思われるのですが、先日のラウンドでも意見が分かれました。そこのところを教えてください。

オヤジゴルファーさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 先のKENさんの質問にもありましたが、ゴルフ規則で違反となるアドバイスは
・プレー上の決断
・クラブ選択
・ストロークの方法

に影響するような事となります。
 残り距離についてはいつでも教え合うことが出来ます。例えば、自分の球がヤード杭から離れたところにあり自分では明確な距離が分からない場合に、そこからホールまでの距離を同伴競技者に尋ねることも出来ます(ホールでなくエッジまでの距離などでも同じです)。ただし、打ち上げや風を考慮した距離を尋ねることはクラブ選択に影響するアドバイスとなり違反となります。
 使用した番手を聞くことと打つ前に使用番手を聞くことは、その時々で違反になるかならないかが異なります。例えばショートホールのティーショットやセカンド地点がほぼ同距離にあるような状況で、自分が打つ前に他のプレーヤーに使用する(した)番手を聞くことは違反となりますが、自分が打った後であれば違反とはなりません。また、自分が打った後で他のプレーヤーがこれから打つ状況で自分の使用クラブを教えることは他のプレーヤーのクラブ選択に影響するような発言となり違反となります。
 アドバイスに関しては同じ発言でもその状況により裁定が変わる場合がありますので、まずはその発言が自分や相手にとってプレー上の決断、クラブ選択、ストロークの方法に影響する事なのかどうかを考慮してみると良いかと思います。

Mr.golfbaka

Q:ルールに関するアドバイス2012.7.17

 先日仲間内でゴルフをした際の出来事です。
 グリーン上で私がパットをする際、Aさんの球がライン上にあったため、ボールマークを動かしてもらいました。Aさんは快く動かしてくれたのですが、Aさんのパットの番になったとき、ボールマークを戻さずにパットをしようとしたため、私がボールマークを戻してくださいと言ったところ、他の同伴者から「それはルール上のアドバイスに当たるのではないか」と指摘されました。明確な回答が出来ずに困ってしまいました。私としてはAさんが誤所からのプレーとなるのを未然に防ぐため言っただけなのにそれがアドバイスとなるとは思わないのですが・・・。その後のゴルフは皆さんなんとなく気まずい雰囲気となってしまいました。今後のこともあるので明確な回答をよろしくお願いします

KENさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ご質問の件は確かにルール上のアドバイスに当たりますが、ルールに関するアドバイスは何の罰もありません。ゴルフ規則で違反となるアドバイスは
・プレー上の決断
・クラブ選択
・ストロークの方法

とゴルフ用語の定義で決められており、距離やハザードの位置、ピン位置などの情報やルールに関することはゴルフ規則でいうところのアドバイス(規則8-1参照)にはならず罰にはなりません。KENさんの同伴競技者への指摘は罰になるどころか紳士的な行動だと思います。

Mr.golfbaka

Q:ラテラルウオーターハザードと暫定球2012.7.12

 先日、ショートコースでの出来事。
 ティーショットが赤クイを超えたようなので
A.暫定球を打ちますと言って打ちました。
B.池のとこまで行きボールがなかったので2クラブレングスの処置をしてボールを打ちました。
C.暫定球はなんだったのか?
良くわからないことばかりです。よろしくお願いいたします。

toshimaruさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 これは、toshimaruさんの同伴競技者の方の処置でしょうか? 間違った点がいくつかあるので説明してみたいと思います。
 まず赤杭で囲まれた範囲はラテラルウオーターハザードですので、明らかにその区域に球が入った場合は、暫定球は打つことは出来ず、ハザード内の球をそのまま打つか、そうでなければ規則26-1(ウオーターハザードの救済)に従った処置をとらなければなりません。基本的に暫定球はOB、もしくは紛失球の恐れがある場合にしか打つことが出来ず、ウオーターハザードに入った、あるいは入ったかもしれない、といった状況で打つことは出来ません。ご質問のケースでは明らかにラテラルウオーターハザードの区域に球が入っているのに前回打った箇所から打ち直しをしたことにより『ストロークと距離の罰』規則27-1)が適用となり打ち直した球が暫定球ではなく3打目としてインプレーになります。つまり、暫定球と宣言はしていても、それは認められるものではなく『ストロークと距離の罰』のもとに3打目となり、その球でプレーを続行しなければいけないところなのですが、ご質問のプレーヤーは最初の球に対しラテラルウオーターハザードの処置(規則26-1c)をして打ったので誤球(規則15-3)のプレーをしたことになります。誤球は2打罰で正球(この場合は打ち直しで3打目として打った球)をプレーしなおさなければならず、もし正球をプレーし直さなかった場合は競技であれば失格となります。
 ちなみに、赤杭で示すラテラルウオーターハザードの範囲に入った可能性もあるが、ラテラルウオーターハザードの外で紛失球となっている可能性もあるかもしれない(ラテラルウオーターハザードのすぐ近くが林などの場合)、といった状況であれば暫定球を打つことが出来ます。

Mr.golfbaka

Q:球の取り替え2012.7.8

 ボールの取替は同伴者の許可があればいつでも出来ますか?

ユーミーさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 球の取り替えは、いつでも出来るものではありません。基本的には1ホールのプレー中は取り替えは出来ず、違反して取り替えると(例えばグリーンでマークした球を他の球と取り替えると)規則15-2の違反で2打罰となります(この場合、取り替えられた球でプレーを続けなければいけません)。1ホールのプレー中に球の取り替えが認められるのは、球にひびが入ったり割れたりした場合(規則5-3・プレーに適さない球)や、OBや池ポチャの処置、またその他の救済処置を受ける際に最初の球がすぐには取り出せないような状況にある場合などです。
 ホールを終えて次のホールをスタートするまでの間はいつでも取り替えることが出来ます。この際、同伴競技者やマーカーに告げなければいけないと思っている人が多いのですが、必ずしも球を取り替えたことをマーカーか同伴競技者に告げる必要はありません。

Mr.golfbaka

Q:OB杭の外側にある障害物2012.7.4

 障害物の救済について教えてください。
 そのコースは猪が出るので、OB杭の外側に猪避けの電気の柵が取り付けられております。ボールは運よくOBではなくインプレーなのですが、そのOB杭の外側にある柵にクラブが当たり打てません。同伴者に「OBの外側にあるものは障害物にはならない。よって救済は受けることができない」と言われたのですが、それは正しいのでしょうか?
 真のところを確認したく、問い合わせさせて頂きました。よろしくお願いします。

富士さんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則には『用語の定義』というものがあり、そこで人工の物について以下のように説明がされています。

障害物(Obstructions)
「障害物」とは人工の物をいい、道路・通路の人工の表面と側面、および人造の氷を含む。ただし、次のものは除く。
a.アウトオブバウンズの境界を定めるもの。例えば、壁や垣・杭・柵など
b.動かせない人工の物で、アウトオブバウンズにある全ての部分
c.委員会によりコースと不可分の部分に指定されているすべての構築物
以下省略

 つまり、その柵は簡単には動かせないものと捉えられるので、富士さんさんの同伴競技者の方の言っていた事は正しく、OB杭の外側にある柵からの救済は受けることが出来ません。もし救済を受けようと球を拾い上げてしまうと、規則が許していない状況で球を拾い上げたことにより規則18-2・止まっている球がプレーヤーやパートナー、またはそのキャディや携帯品により動かされた場合の違反で1打罰でリプレースしなければなりません(リプレースしないと2打罰)。よくOB杭の外側に防球ネットが設置されていたりしますが、球がOBギリギリのところ(インバウンズ)でスイングがネットにかかってしまう場合も同様に救済を受けることが出来ません。
 ちなみに、OB区域にある人工の物でも動かせるものであれば動かすことが出来ます。またルースインペディメントも取り除くことが出来ます。

Mr.golfbaka

Q:スパイクマークの修復2012.6.25

 スパイクマークの修理はルール違反だということだけが先行し、ホールアウト後は修理してよいという認識がないためにスパイクマークが放置されていたりします。(ホールアウト後に修理するのがマナー)。
 ところで、ゴルフルール裁定集には「キャディや他のプレーヤーが足で踏むなどしてプレーヤーのパットのラインを損傷した場合、公正の理念(規則1-4)に従って、プレーヤーはパットの線を元の状態に修復してもらうことができる。ライとパットの線については、プレーヤーは、自分の球が止まった時点の状態でプレーすることが認められている。パットの線は誰が修復しても構わない。」とあります。これはつまり、そのパーティーがグリーンに来た時にすでにあったスパイクマークは直してはいけないが、万一同じパーティのプレーヤーが、他のプレーヤーのライン上にスパイクによるひっかけ傷を付けてしまった場合は、たとえスパイクマークであっても即時修理してよい、という理解でよろしいでしょうか?
 世の中では、スパイクマークだから直せないのでそのまま打て、という風潮のようですが。

henaponさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 おっしゃる通りで良いと思います!
 同伴競技者が不注意によりパットラインにスパイクマークをつけてしまった場合は誰にも罰なく修復することが出来ます。同伴競技者が故意に傷つけたとなるとその同伴競技者が規則1-2の違反で2打罰となります。
 ゴルフ規則裁定集では、henaponさんの言うとおり裁定16-1a/13で『ライとパットの線についてはプレーヤーは自分の球が止まった時点の状態でプレーすることが認められている』とあり、また裁定13-2/8では『どのプレーヤーも自分がストロークした結果として得た球のライからプレーする権利を与えられている』とし、スルーザグリーン上でプレーヤーの球が止まった後に同伴競技者がプレーヤーの球のライやプレーの線に影響するピッチマークを作った場合でも、公正の理念によってそれを修復することを認めています。
 ただし、これらは同伴競技者や局外者などの行動が絡んだ場合で、自然現象によってライ等が変えられた場合は認められません。例えば、プレーヤーの球がバンカーに入った後に風が吹いて松ぼっくりがプレーヤーの球の直前に転がり落ちた場合は、その松ぼっくりは拾い上げることが出来ません(松ぼっくりを拾い上げると規則13-4の違反で2打罰)。
 ホール周辺の球の転がりが弱くなる辺りではスパイクマークの影響で球が思わぬ方向に曲がることもあるので、全員がホールアウトしたらホール周辺のスパイクマークだけでも直せておければスマートですね。

Mr.golfbaka

Q:初球よりホールに近い所で打った暫定球2012.6.23

 短いロングホールで2ON狙いのクロスバンカー越えのティーショットを打ったところ、運悪くバンカー横の木に当たった音がしました。そのためOB又はロストの危険性があるので暫定球を打ちましたがミスショット。あまり距離も出ませんでした。初球のあると思われる場所よりも暫定球はずっと手前と思われたので暫定球を続けてプレーしました。すると初球が木に当たった音はティーグランドで聞こえていたもののあろう事か木に当たってまともにバックした様子です。暫定球より後ろです。しかしながら、本来初球があると思われる場所よりも後ろで暫定球のプレーを続けた事になるので公正の理念に基づいて初球はインプレーのままと判断、暫定球を放棄して、初球を無罰でプレーしホールアウトしました。私の処置は正しかったのでしょうか?

sijiさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 結論から申しますとsijiさんの処置は正しいと思います。暫定球がインプレーとなるのは…
・初めの球が5分以内に見つからなかった時
・初めの球がOBであった時
・初めの球があると思われる場所、またはそれよりホールに近い場所から暫定球をプレーした時

となっています(規則27-2・暫定球)。つまり、実際に初めの球がある場所ではなくあると思われる場所に到達するまでは暫定球をプレー出来ます。

Mr.golfbaka

Q:グリーン上のピンの影をラインに2012.6.12

 パートナーのボールがピン傍2〜3mに乗って、パットの時に近いのにピンを立ててくれと言われました。ピンを持ってカップに刺したら「もっと真っ直ぐに」と言われ真っ直ぐ立てると、ホールとピンとの間にピンの影がラインのように出来、そのラインにヘッドを合わせてアドレスしていました。この場合打つまでピンを持っている場合と打つ前にビンを抜く場合はペナルテーは付くのでしょうか?

WGC645さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まずご質問の行為ですが、明らかにプレーの線を示す行為(規則8-2・プレーの線を示す)に該当します。プレーの線はグリーン上以外であれば誰からでも指示を受けることが出来ますが(ストロークする時は外さなければ2打罰)、グリーン上ではキャディーやダブルス競技などの仲間(又はそのキャディー)からのみ指示を受けることができ、それ以外の人から指示を受けると2打罰となります。
 つまり、こ質問の「パートナー」が同伴競技者のことをさしている場合、パッティンググリーン上でキャディやダブルス競技などの仲間以外の人からプレーの線の指示を受けていることになるので2打罰となります。
「パートナー」がダブルス競技などの仲間である場合、ストローク前にそのパッティングラインを示す影を取り除けば罰はありません。取り除かないままストロークすると2打罰となります。

Mr.golfbaka

Q:マークの位置2012.6.5

 ご無沙汰をしております、お元気ですか。
 早速ですが「へぇ〜」なゴルフルールでのマークの件ですが…。
『マークする時はカップに対してボールの後ろにマークするのはもはや当たり前ですよね。しかし、実は規則では「後ろにしなければいけない」という決まりはないのです! 横でもいいし、前でもいいということですね』  との事ですが「規則20-1、球の拾い上げとマーク」の注に「拾い上げる球の位置は、ボールマーカー(小さなコインや同様の物を含む)を球の真後ろに置いてマークするべきである。・・・・以下省略・・」と有ります。従って、決まりはあると思いますが如何でしょうか?

中込誠さん

回答
 久々のご質問ありがとうございます!
 マークの位置に関してはおっしゃる通りゴルフ規則書に記述されていますが注目すべきはその表現方法です。
 ゴルフ規則では「〜しなければならない」と表現されている場合、それに従わないと罰が科せられることになりますが、マークの場所に関しては「〜するべきである」とあります。この場合、そうした方が良いが必ずしもそうしなければならないわけではないことを示しており、真後ろに置かなかったからといって罰がつくものではありません(ただし真後ろではなくてもいいからといって球のうしろ5センチも離れたような所に置くと正しくマークしたことにはならず1打罰が付きます)。
例えば、同伴競技者のマークの直前に自分の球が止まったとします。この時、球の真後ろにマークを置くとなると同伴競技者のマークと重ねて置くことになってしまいます。このような場合は球の真横においたほうがスマートかもしれませんね。

Mr.golfbaka

Q:バンカー内の石2012.5.30

 昨日(5月27日)の男子ツアー・ダイアモンドカップのTV中継を見ての疑問です。終盤、アフィバーンラト選手がバンカー内の小石を取り除いて良いかを競技委員に確認して「いいよいいよ」という声が中継されて実際に取り除いてプレーしたようにも見えました。ハザード内のルースインペディメントは触れることも禁止されていたと記憶しています。ローカルルールで可能な場合などあるのでしょうか? TV画面を通してですので私の誤解かもしれませんが・・実際のところはいかがでしょうか?

まっつさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 プロの試合でそんなシーンがテレビ放映されていたのですね。近頃、ゴルフ中継を見られない状態が続いているので知りませんでした。
 さて、問題のケースですが、おっしゃる通り石はルースインペディメントですのでハザード内に球がある場合、触れることも動かすことも出来ないのが原則です(規則13-4)。しかし、ゴルフ規則の付属規則の中の「ローカルルール」の項目で、バンカー内の石を動かせる障害物として取り除くことが出来るローカルルールを制定することを認めています。バンカー内の石は、そのまま打つとプレーヤーや周囲にいる人たちへ危険が及ぶ可能性があり、またゴルフの本来のゲーム性を妨げている、という理由でこのようなローカルルールを制定することを認めているのです。
 プロの試合では特にフェアな環境が求められるため、そのようなローカルルールが制定されているのだと思います。

土日は100%キャディ-Mr.golfbaka

Q:スタンスの規定2012.5.27

 私は両足に障害があり、立った姿勢で何にも頼らないで静止するのが難しい状態にあります。アドレスはヘッドを地面に置いているので安定しています。そしてショットは大きい回転運動なので、あまり問題ないのですが、パッティングはヘッドの軌道がぶれてしまい、うまく打てないことが多いです。
 もし、グリーン上で膝立ち(もしくは片膝立ち)で打てれば、姿勢やヘッドの軌道が安定するのですが、ルール上の問題はあるのでしょうか? スタンスやスイングの規定に照らし合わせてもよくわかりません。よろしくお願いします。

まるちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 スタンスに関してはゴルフ規則で以下のことが規定されています。
 「規則13-2・球のライ、スタンス・スイング区域の改善」と「規則13-3・スタンスの場所を作る」はスタンスの場所を改善したり、シートを敷いたり足場を掘り下げるなどしてスタンスの場所を作ることが2打罰となると規定しています。それから「規則16-1e・パットの線を跨いだり踏んで打つ」のようにパットラインを跨いでスタンスをとると2打罰となります。これ以外にゴルフ規則でスタンスに関して規定されていることは特にありません(恐らく)。
 従って、ご質問のようにグリーン上で膝立ちをしてストロークすること自体は何ら問題はないはずです。ただしこの時に、膝が濡れるという理由で膝にタオルなどを巻くと規則13-3の違反となってしまいます(合羽のズボンを履くのは大丈夫)。プロの試合でも木の下にある球を膝まづいてストロークするシーンをたまに見かけます。

Mr.golfbaka

Q:ゴルフルール27-2暫定球について質問します2012.5.21

 ルールにおいて「暫定球」と正しく宣言して打たないといけないと認識していますが、よく遭遇するケースで「暫定打ちます」と「球」を略して宣言して打たれる人がかなりいます。プロビショナルボールが元になっているので「暫定」だけでは認められないと思うのですが、この場合の宣言は認められるのでしょうか?
『球』がついていないからだめだと指摘すると「暫定をもう1球打ちます」とへりくだった言い方をするひともいました。「暫定」という言葉があれば良いのか? それとも私が指摘するように「暫定球」と言わない限り無効なのか?「暫定をもう1球」これでも良いのか?
 教えてください

かずさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 規則27-2の暫定球を打つ際に関して、ゴルフ規則裁定集においては
『暫定球』という言葉を明確に使用するか、規則27-2aにより処置する旨が明白に述べられていなければならない
としています。つまり必ずしも「暫定球」という言葉を使わなければいけないわけではないと捉えることができます。これは、これから打つ球が規則27-1のストロークと距離の罰やその他規則に従った処置の可能性が考えられるような言動では暫定球とは見なされないということだと思います。たとえば…
「一応もう一球打ちます」
「OBかもしれないので打っておきます」
といった程度では明確に暫定球であることを宣言したことにはなりません(この場合、ストロークと距離の罰の処置をしたことになり、1打罰で打ち直した球がインプレーとなってしまいます)。
 そう考えると、単語の正確さというよりは言葉の意味が曖昧ではなく誰が聞いても暫定球を打つとしか捉えることが出来ない表現の仕方なら問題ない、といったところではないでしょうか。ご質問のように「暫定打ちます」という表現は暫定球のことを指しているとしか考えられないので暫定球として有効とみて良いものと思われます。また、赤字の文面からすると
「OBかもしれないので規則27-2aにより処置します」
といった『暫定球』という言葉を使用しない表現でも暫定球を打つ意志を明確に表していることになりますね。

Mr.golfbaka

Q:抜かれたOB杭2012.5.12

 先日は丁寧な回答をいただき有り難うございました。さて1年半ほど前、某ゴルフ場でOB近くに打ち込んだボールの判断について、前後のOB杭を結ぶ線でみるとセーフなのですが、実はその2本のOB杭の中間に別のOB杭が倒れており、その杭が刺さっていたと推定される穴にそのOB杭を差し込んで3本の杭を結ぶ線で見てみるとアウトなのです。私は「あるがまま」の精神でその倒れている杭を無視してセーフと判断しましたが、念のために友人に見てもらうと、彼は抜かれた杭を元に戻した状態で判断すべきだと言って、アウトだと言いました。その時は、年上でもある彼の判断に従いましたが、どうも釈然としませんので、ゴルフ場に聞いてみましたが、よくわからないと言いました。今でも私の判断が正しいと思うので、何となくその友人と疎遠になっています。 どのような判断が正解なのでしょうか。ご教示をお願いします。

どらちゃんさん

回答
 再びご質問ありがとうございます! ご教示とは恐れ多いです。私も勉強させていただいております。
 さて、ご質問のケースについて。どらちゃんさんの「あるがまま」という言い分も分からなくはないですが「あるがまま」というのは基本的に球について言います(規則13・球はあるがままの状態でプレー)。OB杭などに関しては本来あるべき状態でプレーするべきかと思われます。つまりこの場合、OB杭を元に戻して判断するのが最もゴルフ規則の考えに沿った処置になると思います。
 例えばウオーターハザードがあり、その境界を定める杭が1本抜かれていたため、杭を結ぶ境界線が池を横切るようになってしまった場合、プレーヤーに都合良く捉えると池の一部がスルーザグリーンとなりその部分はカジュアルウオーターで無罰の救済を受けられる、といったゴルフ規則的におかしなことになってしまいます(ゴルフ規則では池や小川はウオーターハザードとするべきとしています)。それと同じようにOB杭に関しても本来あるべきところにあるものとして判定すべき性質のものと思います。競技であれば競技委員を呼び、OB杭を元に戻した上で判断するのが理想的と思われます。
 つまり、ご質問の場合、OBとして処置するべきであったと考えることが出来ます。しかし、もし抜かれていたOB杭のあった場所が定かではない場合はどらちゃんさんが「セーフ」と判断しても罰はないと思います。  また、状況によってもOBになるかならないかが変わってきます。例えば前の組で既にその区域内からセーフと判断してプレーしたプレーヤーがいる場合は後続組のプレーヤーに対しても同じようにセーフとして取り扱うべきです。また杭が抜かれていたことに気付かずにセーフと判断してしまったような場合は罰を科すべきではなくセーフとすべきだと思います。
参考:JGAゴルフ規則裁定集・33-2a/19

Mr.golfbaka

Q:カート道と側溝からの救済2012.5.9

 先日、倶楽部競技においてホールに向かってフェアウェー左にカート道があり、カート道路左端にボールが止まりました。下記処置をしたところ誤所からのプレーと判断されました。ニアレストポイントと思われる位置はカート道左になります。そのニアレストポイントはスタンスを取ろうとするとフェアウェーと平行に走る側溝に足が掛かってしまい完全に救済されない為、カート道反対フェアウェー側にニアレストポイントを設定しましたが誤所からのプレーになるのでしょうか。アドバイス宜しくお願い致します。

KOZOさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 これは結論から言わせて頂くと残念ながら誤所からのプレーで間違いないと思います。
 カート道も側溝も人工物で動かせないものなので規則24-2の「動かせない障害物からの救済」を受けることが出来ます。この規則24-2・動かせない障害物からの救済では、2つの障害を同時に受けなければ救済を得られないことが明らかな場合を除いて2つの障害を考慮に入れた救済を受けることを認めてはいません。KOZOさんの場合、まずカート道からの救済を受けて球をドロップした結果、側溝がスタンスにかかったのであれば、そのまま打つか、側溝からの救済を受ける手順を踏まなければならなかったのです。側溝からの救済を受けて再びカート道に球がかかるようであれば、そのまま打つか再度カート道からの救済を受けることになります。しかし、再度カート道からの救済を受けた結果がまたまた側溝にかかるようであれば公正の理念に従い、同時に2つの障害から救済を受けられるニアレストポイントを設定して球をドロップするようになります。
 そのためご質問のように最初から2つの障害からの救済を同時に受けるように設定したニアレストポイントは正しい場所ではなく誤所からのプレーとなり2打罰となってしまうのです。ちなみに異常なグラウンド状態(修理地、カジュアルウオーター、穴掘り動物の穴等)からの救済についても同じことが言えます。
参考:JGAゴルフ規則裁定集・1-4/8

Mr.golfbaka

Q:杖をついてのプレー2012.5.7

 私は1年前に脚の手術をして若干歩行不自由になり(下り坂や階段昇降など)、杖をついてプライベートにプレーしています。月例や公式競技では杖をついてのプレーはゆるされるでしょうか。メンバーコースに聞いてもはっきりした答えがありません。よろしくお願いします。

どらちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 どらちゃんさんの場合、杖の使用を認められて当然かと思います。
 ゴルフ規則ではラウンド中に人工の機器などを使用することを禁止しています(規則14-3・人工の機器、異常な用具と用具の異常な使用)。しかし、医学的な理由で不当な利益を得ない機器や器具を用いることは例外として委員会が認めることも言及しています。どらちゃんさんの場合の杖の使用は医学的な正当な根拠があり、プレーやストロークに不当な利益をもたらすものではないので、競技委員会は問題なくどらちゃんさんの杖を認めて然るべきだと思います(最終的に認められるかどうかは委員会の判断になります)。

Mr.golfbaka

Q:パットの前にボールの直前にヘッドを置く動作2012.5.4

 パットに入る前、体を打ち出す方向に向きボールの前にパターヘッドをグリーンに軽く触った状況でラインの方向の確認をしてからパットに入りますが、グリーンにパターが触ることは違反でしょうか。以前にこうした動作をやっていたプロがいたような気がします。教えてください。

守山のチエちゃんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 ゴルフ規則では基本的にパットラインに触れることを禁止していて、違反した場合(パットラインに触れた場合)は2打罰となります。しかし、この規則には例外としてパットラインに触れても罰がつかないことがいくつか決められていて(規則16-1a)、その中の一つに「アドレスの際にクラブを球の前に置く時」という項目があります。ご質問の行動はまさにこれにあてはまります(罰はつきません)。
 ちなみに、球の前に置いたクラブヘッドをグリーン面に強く押しつけてパットライン上となる芝の状態や地面の状態を変えるとパットの線を改善したことにより規則13-2の違反で2打罰となります。

Mr.golfbaka

Q:ショートホールの前進3打と前進4打2012.4.25

 私のゴルフ場ではグリーン手前の池が先日までアウトオブバウンズだったのですがプレイ進行の為ラテラルウオーターハザードになりました。池の周りにはドロップ地点もなく池に入ったボールは前進3打、飛びすぎてグリーンを超えたボールは前進4打、ほぼ同じ様な所から特設テイ・特設ヵ所でプレイします。競技委員が認めればこんな不思議な事が認められるのでしょうか。ショートホール4か所とも同じです。

清水みみさん

回答
 ご質問ありがとうございます! これはゴルフ場側のローカルルールについての問題ですね。
 まず最初に前進3打や前進4打といったものは厳格に言うとゴルフ規則では認めていません。ゴルフ規則では「各ゴルフ場が地域的な異常な状態に対応するためにローカルルールを制定すること」を認めていますが、プレー進行のためにストロークをせずに前に進むことが出来る前進3打や前進4打といったローカルルールを設けることは認めていないのです。ご質問のように「池なら前進3打、OBなら前進4打」というのは、池は1打罰で処置、OBなら打ち直しが3打目で次のストロークが4打目という意味で前進4打で処置するようにしているものと思われます。もちろんどちらもゴルフ規則的にはNGですが、プライベートゴルフを楽しむ一般のお客様のスロープレー防止のために前進○打といったルールを制定しているゴルフ場は多いものです。
 また、池ポチャした球の処置として指定ドロップ区域を設置して1打罰でそこにドロップする、といった処置を追加することも出来ますが、これはあくまでも地形的に規則26-1・ウオーターハザードの処置を取ることが困難な場合にローカルルールとして制定することが出来るもので、それ以外の場合に制定することは認めていません。
『競技委員が認めればこんな不思議な事が認められるのでしょうか』
という問いに対してはゴルフ規則的には認められないという回答になりますが、一般的な見解としてはアベレージ以下の腕前の方にとってのお助けルールとしてスロープレー防止のためにあっても仕方ないのでは?といったところかもしれません。もし私がそのショートホールでプライベートでプレーしている時にOBや池ポチャをした場合…、自分の組が遅れ気味なら前進○打を使い、遅れていなければゴルフ規則に従って処置してプレーすると思います。

ゴルフ場でキャディ始めました-Mr.golfbaka

Q:ボールマークを置いたままパットしたら?2012.4.22

 グリ−ン上でボ−ルマ−クを拾い上げずパットをしたのはペナルテイ−になりますか?

かのんさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 グリーン上でマークして拾い上げた球をリプレースすると、マークを取り除くこととは関係なくその球はインプレーの球(プレー中の球)ということになります。そしてこの時、ボールマーカー自体は「動かせる障害物」(規則24-1)として扱われます。つまり、そのままパットしてもペナルティーはありません。
 ちなみに、球をリプレースしてボールマークを置いたままで、風によって球が動いたような場合は、インプレーの球が自然現象によって動いたことになるので罰無しでそのままの状態で(動いて止まった場所から)打たなければいけません。

Mr.golfbaka

Q:グリーン周りに置いた同伴競技者のクラブに球があたる2012.4.18

 全員グリーンにオンしパターをした際、はずれたボールがグリーン周りに置いてある同伴者のクラブに当たってとまった。セルフプレーなので、カート迄戻らずアプローチのクラブをグリーン周りに置く事はありがちなのでこの場合のペナルティーはどうなるのでしょう?

みどりさん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 これは状況によって罰が変わるケースですね。色々なパターンを考えると難しくなってくるのですが、まず現実的に一番多いケースと思われる「セルフプレーで同伴競技者のクラブに当たった場合」に限定すると罰はありません。そして球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。これは規則19-4の「ストロークプレーで同伴競技者またはそのキャディや携帯品により動いている球が方向を変えたり止められたりした場合」に該当します。
 それでは、そのクラブがプレーヤー自身のものだったらどうでしょうか。この場合は規則19-2に該当し1打罰で球はあるがままの状態でプレーしなければなりません。
 では、キャディ付き(1組に1人の共用キャディ)でキャディが置いた同伴競技者のクラブに当たった場合はどうなるでしょうか? キャディがグリーン周りにクラブを置くことはあまりないと思いますが、この場合は共用のキャディの携帯品=プレーヤーの携帯品と同じ扱いということになり1打罰であるがままの状態でプレーしなければなりません。

 ご質問のように、球がプレーヤーたちのクラブに当たりそうな場合は、球が当たる前にクラブをどかしても罰はありません。地面に置かれているクラブは動かせる障害物でもあります。動かせる障害物は球が動いている時に動かすと規則1-2の違反となり2打罰となるのですが、プレーヤーたちの携帯品と旗竿に関しては動かしても罰はありません。

Mr.golfbaka

再質問
 グリーン周りに置いたクラブに当てた場合の質問にさっそく回答いただきありがとうございました。ご回答のなかの[あるがまま]の状態でプレーを、となると置いてあるクラブを除けずに打つのでしょうか? クラブを除けてもらえる場合、除けた際にボールが動いたらはじめに止まった位置にリプレースするのでしょうか?

みどりさん

回答
 あるがままの状態は球に関してです。クラブは動かせる障害物(規則24-1)として動かして除けることが出来ます。球がクラブに寄りかかるなどしていてクラブを動かした際に球が動いてしまっても、その球をリプレース(元の位置に戻す)すれば罰はありません。元に戻さず打つと2打罰となります。

Mr.golfbaka

Q:救済のニアレストポイントを決める際のクラブ2012.4.15

 inoさんと類似の件です。
 救済のニアレスポイントを決めるのは次に使用するクラブが原則とありますが、残り120ヤード前後のところを1W使用で動かせない障害物からの救済を強引に行なった場合、明確な罰則規定がありますか? 勿論、次打がショートアイアンなら救済は受けれない状況です。尚、ボールは傾斜があって打ちにくい所にありました。

ルール勉強中さん

回答
 ご質問ありがとうございます!私もルール勉強中です。
 ニアレストポイントを決定する際は、もしその障害などが無かった場合に使用しているはずのクラブを持って決めなければなりません。ご質問のように、本来使用すべきクラブがショートアイアンで、それを持つと救済を受けられないところ、強引に1Wを持ち動かせない障害物にスイングやスタンス区域がかかるようにして救済を受けた場合は、まず規則が許していないのに球を拾い上げたことによる1打罰が付きます(規則18-2)。その球はリプレースされなければならず、リプレースしていれば1打罰のままですが、リプレースせずに処置をとると2打罰となります。この場合誤所からのプレー(規則20-7)の違反の2打罰ということになります(1回の行為なので規則18-2の違反は重複されず合計で2打罰となります(規則1-4参照))。誤所からのプレーでは違反が重大でなければそのままプレーを続けなければいけませんが、違反が重大な場合は2打罰の上、元の場所(この場合救済を受ける前の場所)からプレーをしなければいけません。ご質問の場合、本来受けることのできない動かせない障害物からの救済を強引に受けたことはプレーヤーの相当な利益に繋がるので重大な違反になるものと思われます。したがって、2打罰の上、元の場所からプレーしなければならず、これをしなかった場合はストロークプレーではホールアウトの不履行(規則3-2)により競技失格となります。
 傾斜があり打ちにくい状況であったことはゴルフではよくあることで、この処置の違反とは関係ありません

Mr.golfbaka

再質問
 早速の回答に深謝いたします。ところで同じ質問で恐縮ですが、問題は次打を打つ際にたとえ120ヤードの距離でもプレーヤーが1Wで転がして寄せると判断したら、同伴者やマーカーは拒否できないでしょう?ルールブックには「べきである」としか記されてなく、ゴルフ規則裁定24-2b/1でも「良くない」、「勧める」、とだけで罰則にまでは踏み込んでいません。尚、「公正の理念」や「疑わしきはプレーヤーの不利に」というモラルは無視してますが。

ルール勉強中さん

回答
 おっしゃる通り裁定集では確定するような表現はしていませんでした。救済のニアレストポイントを決める際のクラブ(つまり球を打つ際プレーヤーが選ぶクラブ)はプレーヤー個々や状況により異なるものであり、規制される性質のものではないため、たとえ現実的には不可能だとしても(例えば残り120Y池越えを1Wで打つなど)プレーヤーがそのように打つと決めればそれは認められて然るべきでした。従ってご質問の場合罰にはならないと回答を訂正させて頂きます。鋭いご指摘ありがとうございます。
 罰が付くのはゴルフ規則裁定集20-2c/0.7のような場合でした。修理地や障害物から救済を受けてドロップした際は、その修理地や障害物に再びかかるような所に球が止まった場合再ドロップしなければなりません。ところが、そこで違うクラブを持つと修理地や障害物にかからない、と言ってそのまま打つと再ドロップをしなければいけないところ再ドロップをしなかったので誤所からのプレーになってしまいます。
 今回のご質問は私も勉強になりました。

Mr.golfbaka(私もルール勉強中)

Q:クラブを間違えて打ち直す2012.4.13

 プレーヤーがグリーンエッジより9番アイアンでランニングアブローチして球はピンそばについた。ところがクラブを見ると同伴競技者のクラブ、慌てたプレーヤーはピンそばの球を拾い上げて、今打った位置にその球をドロップして自分のクラブで打ち直した。判定はどうなりますか?

中込誠さん

回答
 ご質問ありがとうございます!
 まず同伴競技者のクラブを使用したことについて。これはゴルフ規則4-4にあるのですが「そのコース上でプレーしている他のプレーヤーが自分(他のプレーヤー)のプレーのために選んだクラブ」を加えたり借りたりしてはならないと規定しています。つまりそのコース上の他プレーヤーが使用するつもりでバッグに入れてあるクラブを加えたり借りたりしてはならない、ということで、この違反は2打罰となります。
 次に、ピンそばの球を拾いげたことについてです。使用クラブの違反はあっても、その球はインプレーの球ですので、その球を拾い上げたことに対する罰が付きます。この場合、リプレースしなければならず、リプレースしていれば規則が許していないのに球を拾い上げたことによる1打罰ですみますが、リプレースしていないので2打罰と考えることが出来ます(規則18-2)。しかし、ご質問の場合には前回ストロークした位置にドロップしているのでストロークと距離の罰(規則27-1)が優先され1打罰となります。つまり合計3打罰ということになります。

 さらに厳密に言えば、このプレーヤーは違反クラブ(この場合他プレーヤーのクラブ)を使用したことに気付き次第、以降そのクラブを使わないことを明言する不使用宣言をしなくてはならず、不使用宣言をしなかった場合の罰は競技失格となります。また状況から考えるとこのプレーヤーは意図的にそのクラブを使用したわけではないので2打罰ですんでいますが、もし借りたのが意図的であれば、ただちに不使用宣言をしない限り違反クラブを加えたことに対しそのホールと次のホールも2打罰が科せられることになります(ゴルフ規則4-4の上限4打を参照)。

Q:グリップエンドのテープ2012.3.23

 こんにちは!次の内容についてご回答願います。
 最近のドライバーのシャフトの長さは大型ヘッドの装着により46インチ前後が主流となっています。違和感は無いのですが、やはりミート率は確実に落ちます。そこで、私は、グリップエンドに黄色いビニールテープを約1インチの幅で巻き付けて、それを目印にして短めに握るようにしています。勿論、テープは2回程度巻いただけですから歪な形状とはなっていません。また、テープの部分は握らないようにしています。この行為は違反なのでしょうか?

下元豊代さん

回答
 こんにちは! 一見簡単そうですが難しい問題ですね。
 結論から言わせて頂くとゴルフ規則4-1の違反になると思われます。競技中に使用した場合は競技失格、持ち込んだだけなら1ホールにつき2打罰(上限4打罰まで)。
 まず基本的に『クラブはヘッドとシャフトからなり、握るためにグリップを装着することができ、それら全ての部分は単一体となるよう固定されていなければならず、例外を除いて外部付属物があってはならない』とされています。外部付属物で認められるものとしては、シャフトに識別目的で貼るもの等が挙げられます。グリップに関してはグリップエンドにティーやマーカーを取り付けることは認められています。しかしプレーヤーのグリップを手助けするための目安として付属物を貼りつけることを認める記載はゴルフ規則裁定集や用具に関する付属規則、規則ガイドにもありません。したがってご質問のケースの場合「例外」とはならず違反となるものと思われます。

【外部付属物が認められる例】
・シャフトの識別目的で貼るシール
・シャフトに貼る照準目的のシール(この場合、耐久性があり簡単に取れないものでなければならない)
・ティー、マーカー、ボール回収機器のグリップエンドへの取り付け
・ヘッドとシャフトへの鉛の装着(つまりグリップへの装着は認めていない)
・クラブヘッド(フェース以外)に保護シートのようなものを貼ること(この場合、耐久性があり簡単に取れず、クラブヘッドの形状が規則に違反しないことが条件となります)

 外部付属物の例に関しては具体的にJGAの「 クラブと球についての規則ガイド」の中に記載されていますが、上記のティーやマーカー、ボール回収機器以外でグリップに外部付属物の取り付けを認めることはないようです。また、グリップに関しても様々な規則があります。プレーヤーのグリップを手助けするような形状であってはなりませんが、視覚的なデザインにおいては認められています。したがって元々グリップを短く持つための目印がデザインされているグリップであれば違反とはなりません。
 また、ややこしいのですが、もしグリップエンドのテープを、クラブを握る際に(持ち込んだ時には貼っておらずストロークする際に)目安として巻いて使用した場合は違反の種類が異なってくる可能性が考えられます。この場合はゴルフ規則14-3cの違反になると思われます。どちらにしても競技失格ですね。。。
 グリップエンドに目印を付けるのは練習時のみにするべきで、ラウンドする時は外しておくようにしましょう!

Q:テークバックしない打ち方2012.3.19

 最近テークバックをしないで打つ練習をしています。体幹を使わないと打てないショットなのですが、なんとか打てるようになってきました。この打ち方をボールがテークバックできない木の根本に落ちた場合に応用できるのではと思いましたが、違反にはならないでしょうか?

マサヤさん

回答
 質問のような打ち方はあくまでも体幹を使う練習目的の打ち方であり、実際のラウンドでそのスタイルでストロークすると球を正しく打ったことにならず罰が科せられます。球を打つ時は、押し出したり掻き寄せたりすくい上げたりしてはならず、クラブヘッドと球の接触は瞬間的でなければいけません。質問のケースは球の押し出しにあたりますね。正しい打ち方で球を打たなかった場合は規則14-1の違反でストロークプレーでは2打罰となります。
 テークバックをしなくても球からある程度離れた位置からクラブヘッドが始動していれば球を正しく打つことは可能です。しかし球のすぐ後から動き出した場合は押し出したとみなされて当然でしょう。また、球の1〜2cm程度後からクラブヘッドを始動させてストロークした場合、押し出していないという確かな根拠がない限り押し出して打ったとみなされて罰が科せられます。ゴルフルールではよくある「疑わしきはプレーヤーの不利に」のケースです。
 木の根元などに球があり、打ちたい方向に向かってスイングしようとするとバックスイングが取れない場合、打てる方向に打つかアンプレヤブルの処置をとるのが一般的ですね。

Q:橋の上の球2012.3.8

 カート道路上にボールが止まった場合の処理について。カート道が橋の時、たとえば下が川などではカート道として救済を受け無罰でドロップできますか?それともハザード内とみなしてそのまま打つか1ぺナでドロップでしょうか?また歩いて渡る橋とカート用の橋では同じ処理でしょうか?よろしくお願いします。

JUN1さん

回答
 ご質問は色々なルールや定義が絡むので面白いパターンですね。
 まずカート道も橋もどちらも動かせない障害物(規則24-2)です。歩いて渡る橋もカート道としての橋も特にローカルルールで指定されていない限り区別なく動かせない障害物となります。したがってスルーザグリーンであれば無罰で救済を受けられますし、ハザード内では無罰では救済が受けられないということになります。
 ご質問の場合、下が川ということなのでラテラルウオーターハザード(通常は赤杭や赤線で示されている)として定義されている区域に橋がかかっているということになります。ウオーターハザードの境界線は垂直に上下に有効なのでウオーターハザードの上にある動かせない障害物はウオーターハザード内にあることになり無罰で救済を受けることは出来ません。従ってこの場合、無罰でそのまま打つか1打罰でウオーターハザードの救済(規則26-1)を受けてプレーすることになります。そのまま打つ場合はクラブが橋に触れても罰はありません。また、川がラテラルウオーターハザードではなく白杭などでOB区域として定義されている場合は球はOB区域にあることになります。
 では、あまりないケースだと思われますが橋が小川の上などではなくスルーザグリーンにあった場合はどうなるでしょうか? この場合は動かせない障害物からの救済を受けることが出来ます。この際、救済のニアレストポイントは球の真下(橋の下)の位置となります。つまり球の真下の位置からホールに近付かない1クラブレングス以内の範囲にドロップすることになります。球の真下の地点が橋脚などで障害が生じている場所であれば球の真下の地点に球があるものとしてニアレストポイントを決めて球をドロップします。

Q:鳥がボールを取って行ったら2012.2.21

 鳥にボールをさらわれた場合はどのように処置するのですか?

栗原義郎さん

回答
 鳥は局外者です。鳥にボールがさらわれた場合、局外者によって球が動かされたことになりケースに応じて次のように処置します。

●球が止まっていた場合
⇒球が止まっていた場所に球をリプレース。止まっていた場所が確定出来ない場合は推定してドロップ(グリーン上ならプレース)

●スル―ザグリーンから打った球が動いている最中であった場合
⇒鳥がボールを拾い上げた箇所に球をドロップ(グリーン上ならプレース)。その場所が確定できない場合は推定してドロップ(グリーン上ならプレース)

●グリーン上で打った球が動いている最中であった場合
⇒罰無しで再プレー

 鳥が球をさらっていくのはほぼ球が止まっている時に行われると考えられるので、ほとんどの場合球があった場所に球をリプレースすることになると思われます。球が動いていた場合は、グリーン上から打った球の場合は打ち直し、グリーン上以外から打っていた場合は鳥が持ち去った地点にドロップ(グリーン上ならプレース)することになります。規則では、グリーン上以外から打って動いている球が局外者によって故意に動かされた場合は球の止まっていたであろう場所を推測してドロップ(その場所がグリーン上ならプレース)することになっていますが、ゴルフ規則裁定集にある裁定例では犬がくわえて持ちあげた場合にその箇所を基点としていることから、鳥が持ち去った場合も同様に球が持ち去られた地点をドロップする箇所とするべきだと考えることが出来ます。これらの処置をとる場合いずれも罰はありませんが、もし処置方法を誤ると大抵の場合2打罰となってしまいます。たとえばドロップすべきところをプレースしても2打罰となるので競技に出る方は処置方法を正確に覚えておいた方が良いでしょう。
 ちなみにゴルフ場(地域)にもよるかもしれませんが、カラスはカラーボールを好むといった情報もあります。

Q:スロープレーの罰について2012.2.6

 プライベートコンペの時(特に混んでなく順調に進行中)第1組ショートホール、第二組がそのティーグランドに着いてグリーン方向を見ると、エッジまで10ヤード付近、4人がボール探しをしているらしいのがみえました。右往左往約2分以上、やがて側にある樹木の方を皆で見上げボールを発見したらしいのが見えました(第2組から)以下パーティー席上での状況をご説明いたします。
 1組は打者のボールかどうか分からないとアンプレにできない。落ちそうだからとクラブを頭上に向かって放り投げること9回、やがてキャディがグリーンからピンを持ってきて落とします。それから4人がアプローチ、パット、ホールアウト。なんとティーグランドに3台のカートが並びました。

1組の説明:紛失球にして打ち直しに戻るは時間がかかり過ぎる。戻るには相当かかりそうだ。落ちそうだったからトライしてしまった。
他の組からの意見:プレーの遅延で *1打者に *4人 にペナルティ。適当にOKボールをしている和やかな会なので問題にはなりませんが判定はどうなるのでしょうか? 紛失球で打ち直しにもどりショットそして次打の地点に着くまでの時間はどうカウントされますか?

轟稔さん

回答
 問題となった球をプレーしていたのをAさんとして、厳格にゴルフ規則に従ってみます(プライベートコンペはさておき競技だとしたら)。

 まず、球探しに費やして良い時間は5分間(自分の球と確認出来るまで)、なのでAさんが自分の球と確認したのが球の捜索を始めてから5分以内であればアンプレヤブルの罰だけで他に罰はないということになります。しかしカートが3台も並んだわけですから間違いなく5分以上探していたようです。5分以上の球の捜索はその時点で(後ろにカートが並ぶことは関係なしに)、Aさんが不当の遅延の違反で2打罰となります。この時同伴競技者も5分以上探していたら同じく不当の遅延の2打罰が科せられて妥当だと考えられます。不当の遅延とはプレーを不当に遅らせたこと(不当に時間をかけたこと)に対する罰なので組全体のプレー速度などとは関係なく罰が付きます。
 また、5分探して自分の球と確認出来なかった時点でAさんの最初の球(木の上の球)は紛失球となり前回ストロークした位置から(ティーショットならティーグラウンドから)1打罰で打ち直さなければなりません。なので質問のケースではAさんは紛失球となったインプレーではない球を打ってホールアウトし、その誤りを訂正せずにストロークプレー競技を終えてしまったので誤球のプレー(規則15-3)の違反とホールアウトの不履行(規則3-2)により競技失格となります。

 問題は、仮にAさんが最初の球を紛失球とみなしてティーグラウンドから打ち直したことによりプレーのペースが遅くなった場合にどのような罰が科せられるか、ということですね。
 ゴルフ規則では1ラウンド、1ホール、1ストロークにかかる時間などプレーのペースについてのガイドラインを競技委員会が規定出来る、としています。つまり、どのくらい遅れたから何打罰といった規定は競技毎に規定されているということになります。そしてそのガイドラインに違反した場合は
1回目が2打罰、それ以降は競技失格
(※または1回目が1打罰、2回目が2打罰、それ以降が競技失格とすることもできる)
となります。つまり、具体的な時間などはゴルフ規則では決まっていないため、その競技毎で決められている必要があります。例えば競技の規定で「前の組と1ホール以上空けてはならない」と決まっていれば、1ホール以上あけた時点で罰が科せられます。1ラウンドや1ホールに関するプレーのペースに関する違反はよほどの事情がない限りその組全体の競技者が罰を受けるのが妥当だと考えられます。
 これらを踏まえると、質問のケースの場合、コンペでプレーの速度に関する決まりが無かったのであれば『5分以上の球探しに関する不当の遅延の2打罰のみが球さがしに関わった人に科せられる』ということになります。仮に5分で球さがしを打ちきり適正に処置していれば罰が無かったということになります。逆に「前の組と1ホール以上空けてはならない」と決まっていてそれに違反していた場合は、5分以上球探しをしていようと5分で打ち切り適正に処置しようとプレーのペースに関する違反となり全員が罰を科せられます(5分以上球を探していたことが組のペースに影響している場合は「5分以上の球探しによる不当の遅延」の罰の重複はないと考えられます)。
 プロの試合では組の遅れが生じた後、警告があり、その後個々のプレーヤーのストロークにかける時間を計測してスロープレーの罰を決めています。それら時間などは非常に細かく決まっています。
 スロープレーにならないように怪しい時は暫定球を打っておくことが大事、ということですね。

Q:杭の色の意味は?2011.12.9

 池の周りにある赤杭、青杭、黄杭のそれぞれの処置方法を教えて下さい。

inoさん

回答
 杭は、黄色がウオーターハザード、赤がラテラルウオーターハザードの境界を示し、青杭は一般的に修理地の境界を示しています。それぞれ以下のように処置が取れます。

黄杭が示すウオーターハザード内に球が入った場合
 無罰でそのまま打つ以外に1打罰で以下のいずれかの方法がとれます。
・前回打った場所から打つ(ドロップする)
・球が境界を最後に横切った地点(A点)とホールとを結ぶ線でAより後方延長線上(どこまで下がっても良い)にドロップ。

赤杭が示すラテラルウオーターハザードに球が入った場合
 ウオーターハザードでの方法以外に以下の処置も選択出来ます。
・A点から2クラブレングスの範囲でA点よりホールに近付かない場所でそのハザード以外の個所にドロップ。

青杭が示す修理地でとれる処置方法(無罰)
・そのまま打つ
ニアレストポイントからホールに近付かない1クラブレングスの範囲内にドロップ。

Q:救済の時に使うクラブは?2011.12.7

 障害物の場合の二アレスポイントからの1クラブレングス内、アンプレアブルの場合の2クラブレングス内、などのルールがありますが、この時のクラブは何番のクラブを使用してもよいのですか?

inoさん

回答
 ニアレストポイントからのドロップ範囲を決めるためのクラブはどのクラブを使用しても問題ありません。ただし、一つの処置で使って良いクラブは一本だけです。例えばドライバーで2クラブレングスの範囲にドロップした後、実際次のショットに使うのは8番アイアンで8番アイアン2本分より外に転がっているから再ドロップしたい、というようなことは認められません。

 ちなみにニアレストポイントを決める際は、障害などが無かったら使っているであろうクラブを用いて決めるのが原則です(正しいクラブを用いないと誤所からのプレーになる可能性があります)。

Q:ラフのカート道で救済を受ける時、フェアウエイにドロップしても良い?2011.8.22

 ラフにあるカート道の全幅がプレー禁止区域となっており、そこにスタンスがかかる場所(ラフ)にボールがありました。救済を受けると、ニアレストポイントから1クラブレングス以内の範囲にフェアウエイがほんの少しだけ入りました。このような時は、ラフにあったボールをわざとフェアウエイにドロップしてプレーを続けても良いのでしょうか? それともルールでは大丈夫でもマナー的に問題があるのでしょうか?
 ちなみにその時は一応ラフにボールをドロップしました。

マツケンさん

回答
 救済を受ける際などでドロップする場合は、スルーザグリーンハザード、それからグリーンの区別は付けますが(例えばバンカー内からのドロップは同バンカー内にする、など)、ラフとフェアウエイの区別は付けないので、質問のような場合はフェアウエイに出しても問題ありません。マナー的にも特に問題あることではないので、競技などではフェアウエイにボールを落とした方が得策でしょう。

Q:ウオーターハザード内で木に触れてしまった2011.8.3

 ウオーターハザードの外に植えられている木の枝が伸びてウオーターハザードの区域内にあり、ウオーターハザード内のボールをそのまま打とうとした時に触れてしまいました。競技関係者に訪ねると罰はないかもしれないとのことだったのですが、その人があまり詳しくないようで怪しかったので2打罰で処理しました。この場合2打罰で良いと思うのですが、どうなのでしょうか?

なつ男さん

回答
 まず、ウオーターハザード区域は上下方に及ぶので(バンカーでは上方は及ばない)、この場合の木の枝はウオーターハザード内にあることになります。ウオーターハザード内では地面やルースインペディメントにクラブで触れることは2打罰となりますが、生長物(草や樹木など)や障害物(橋など)は触れても罰はつきません。従って質問のケースでは無罰であった可能性が高いと思われます。
 ただし、スイングの邪魔になるからと言って枝を折ったり動かしたりしたのなら、ライの改善になり2打罰となります。

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