Q:ピンに絡まった枝の上に球が乗る 2018.02.28

毎々、分かり易い説明を有難うございます。
過日の競技会でレアケースが起こりました。
プレーヤーがグリ-ン近くからアプローチをした際、突風が吹き、小さな枝がピンに絡みつくように止まり、アプローチし球が、偶々その枝の上に止まりました。枝の上の球は、ホールの縁より内側ですが、ピンには接しておらず、カップ内に入ってもいない状況で、どう処理すべきか分かりませんでした。ピンを抜いた時にルースインペディメントも球も動きそうなので、安易にピンも取り除けず、枝を取り除けば、球は確実にホールに落ちる状況での正しい処置をご教示ください。また、ピンだけを取り除くことが出来、ホールに股がった枝の上にボールが止まっている状況での処置も教えて下さい。
宜しくお願いいたします。

boncrajuさん

回答
ご質問ありがとうございます!
本当にレアなケースで裁定集にも類似のものはないので難しいところです。ですので、以下はあくまで私個人の見解ということになります。
まず、そのアプローチの距離感が絶妙だったのであれば心情的にはホールに入ったものとしたいところですが、絶妙であろうと強かろうと枝の上に止まる可能性はあるわけで、ホールに入った球かどうかはゴルフ規則の「定義」にあるように、球全体がホールの表面より下のホール内に留まっているかによって決めるべきだと思います。従って、枝の上に止まっている状態では”ホール内の球”ということにはならないと考えるべきと思います。さらにピンに接していないので規則17-4の『旗竿に寄りかかっている球』の扱いもできない、ということになります(規則17-4では「球が旗竿に寄りかかって止まっている場合…」としているので)。出来ることとしては、当たり前の話ですが枝を取り除くことです。球がグリーン上にある場合、ルースインペディメントの取り除きで球が動いても罰は無いので、そのまま取り除くことができ、この結果球が動いた場合、球はリプレースすることになります。しかし、ホールの上にリプレースというわけにもいかないので、ホールのふちにプレースする、といった流れになるのではないかと思います。裁定集16/3によれば、ホールのふちにくい込んでいるが球の一部が表面より上にある場合、ピッチマークを修復した上で球をホールのふちにプレースするよう示唆しています。表面から上にあるのが球のほんの一部分だけの場合、実質的にはホールに入っているようなものと考えられますが、そうとは認められずホールのふちにプレースする、ということなので、これを参考にすればご質問のケースもホールのふちにプレースすることになるのでは、と思うのです。
球が旗竿に寄りかかっていれば、旗竿を動かしたり抜くことによって球をホールに落とすことで最後のストロークでホールインしたものとみなされますが、落ちなかった時はホールのふちにプレースすることになります(規則17-4)。
もし、アプローチではなく、グリーン上からプレーした場合で、突風により飛んできて動いている枝に球が当たって止められたり方向を変えられたりした場合は、規則19-1bが適用となり、罰無しで再プレーしなければなりません。

Mr.golfbaka