Q:裁定7-2/1の解釈について 2017.02.22

いつも勉強させていただいています。裁定集の「7-2/1 ホールとホールの間での練習はいつからできるのか 」でストロークプレーの(2)フォアボールに「Aその競技者とパートナーの2人共球をピックアップしたとき」とありますが、「2人共球をピックアップしたとき」というのは、どのような状態を意味するのでしょうか。フォアボール・ストロークプレーのルールに詳しくはありませんが、ストロークプレーでは、パートナーの内どちらかのプレーヤーがホールアウトしなければならないと思っていましたが、2人とも球をピックアップしてしまったら、まだ、ホールアウトしていないことにはならないのでしょうか。それとも、カップの中から球を拾い上げることも「ピックアップ」に含まれるのでしょうか。

規則勉強中さん

回答
ご質問ありがとうございます!
ご質問頂いた箇所は、実は私も最初に気付いた時「?」となった箇所です。フォアボールストロークプレーは、いわゆるダブルスの形式で、それぞれ個々にプレーし、パートナーの良かった方のスコアをそのホールのスコアとして採用します。通常、ストロークプレーでは各ホールのスコアが必要ですから、普通のフォアボールストロークプレーでは2人共ピックアップしてしまうことはない、ということになります。
ボギー競技、パー競技、ステーブルフォード競技は、ストロークプレーですが、ホールアウトしなくても、そのホールの勝ちや得点を得られないだけで競技失格とはなりませんので、フォアボールのパー競技・ボギー競技、ステーブルフォード競技も含めているのであれば2人共ピックアップするといった状況はあり得ます。しかし、裁定集7-2/1では、パー競技、ボギー競技、ステーブルフォード競技については別に記載があるので、ご質問の該当箇所”(2)フォアボール「Aその競技者とパートナーの2人共球をピックアップしたとき」”にはパー、ボギー、ステーブルフォード競技のことは含めていないと考えることもできます。そこで英語原文と日本語訳を見比べてみると、該当の箇所は以下のように記載されています。

英語原文
"When both he and his partner have holed out or picked up."

日本語版
@その競技者とパートナーの2人共ホールアウトした時
Aその競技者とパートナーの2人共球をピックアップした時

日本語版は丁寧に2つに分けて訳してあるのですが、これを分けずに直訳すると、
”競技者とそのパートナーの両方がホールアウトまたはピックアップした時”
となります。つまり、状況としては
@2人共ホールアウトした場合
A1人がホールアウトしてもう1人はピックアップした場合
といったことが考えられ、そのように捉えれば普通のストロークプレーでも違和感なくなると思います。
以上が私の解釈であり、もしかしたら別のもっと適切な解釈の仕方があるのかもしれませんが、この裁定例で扱っている『ピックアップ』という言葉はそのホールのプレーをやめて球を拾い上げることを意味していることを考えれば、普通のフォアボールストロークプレーで2人共球をピックアップする、といった状況はない、と考えて良いはずです。

Mr.golfbaka