Q:バンカーから出なかった時に最初のショットの跡を均すこと 2016.12.09

大きなバンカーにボールが入り、1回目でそのバンカーから出ずに、2回目で出ました。1回目を打った後に、レーキで砂をならしたのですが、同伴者から2打罰だと言われました。1回目と2回目のボールの場所は10ヤードくらい離れており、1回目の後にレーキで砂をならすことによって2回目のバンカーショットへの影響は全くありません。やはり2打罰なのでしょうか?

おおたさん

回答
ご質問ありがとうございます!
2回目のバンカーショットについて、球のライやスイング・スタンス区域、プレーの線の改善となることがなく、1回目のバンカーショットの跡を均すといった単にコース保護の目的で行ったのであれば、違反とはならず従って罰もない、ということになります。この手の問題はバンカーやウオーターハザード内に球がある場合に頻出する規則13-4で定められているのですが、この規則が難しいのは『例外』が多く、それを正しく理解するのが難しいところにあります。せっかくですので、ここで「規則13-4・球がハザード内にある場合;禁止行為」の『例外』について解説していきたいと思います。

【例外1】
一つ目は、本来、クラブや手でハザード内の地面やウオーターハザード内の水面に触れたり、ルースインペディメンに触れたりすると違反となるところを、そうしても罰がない場合を扱っています。対象となるのは、転びそうなのを防いだり、転んだり、障害物を取り除いたり、マークして球を拾い上げたりリプレースしたり、距離を測っていたり、といった場合です。転びそうなのを防いだり転んだりした場合というのは少々特殊ですが、不可抗力の場合と解釈すれば良いかもしれません。それ以外は何かしら規則に従って処置する場合で、それらは地面に触れることが当然のように起こる処置です。うっかりミスや不注意は例外とはなりません。またクラブを置くことも認めています。例えば2本のクラブを持ってバンカーに入り使用しない方のクラブを置く場合です。同様に、プレーした後に砂を均す目的でレーキを持って入り、置くことも認められます。

【例外2】
二つ目が今回のご質問に関わるややこしいところです。ここでは2つの条件のもとにハザード内の地面を均すことを認めています。ちなみにバンカーの砂を均すという行為は、それだけではハザードのテストとみなされる行為になりますので、その2つの条件のもとでのみ認められることになります。一つは”単にコースを保護する目的であること”、もう一つは”規則13-2の違反とならないこと”です。回答の最初にも書きましたが、規則13-2では球のライやスイング・スタンス区域、プレーの線の改善について扱っているので、その違反とならない場所でコース保護の目的であれば、いつでもハザード内の地面を均すことができる、と定めているのです。また、この例外の二つ目の中では、ハザードからプレーした球がそのハザードの外に出た場合、そのハザード内の地面を無制限に均すことを認めています。例えばバンカー内のアゴに部分に球が止まり、仕方なく後方にバンカーショットをして球がバンカーから出たとします。この場合、次のショットについてプレーの線上に自分のプレーしたバンカーショット跡があることになるかもしれませんが、それを均しても良い、ということです。またバンカーからプレーした球がOBに行ってしまった場合も、その球はバンカーの外に出ているので球をドロップする前に無制限に均すことができます。

【例外3】
三つ目はハザードから球が出たらそのハザード内のテストをしても良い、という例外です。規則13-4aではハザード内に球がある場合に、同じようなハザード内でのテストも認めていませんが、この例外3によって、例えばバンカーAからプレーしたところ、バンカーAから出て別のバンカーBに球が止まったような場合に、規則13-4aに優先してこの例外規定によりプレーヤーはバンカーA内で練習スイングをしてバンカーA内の地面を試しても罰は無い、ということになります。

Mr.golfbaka