Q：他の人の球がグリーン外にある時に自分のグリーン上の球をマークすること 2016.10.12
初めまして、ご回答よろしくお願い致します。グリーンでのマークに関する質問です。
通常のストロークプレーにおいて、グリーンオンしたボールのマークは同伴プレーヤー全員がグリーンに乗るまでマークしてはいけないのでしょうか。私どもは、通常は、同組のプレーヤーの妨げにならない程度にグリーンオンしてグリーン近くまで行ったプレーヤーは順次、及び適宜、マークをしておりました。そのほうが、全体のプレー進行にも良いし、後からアプローチするプレーヤーにボールをぶつけられることを防ぐことにもなるからです。ところが、仲間の一人が、前述のこと（全員乗るまでマークしてはいけない）を言い出し、勝手にマークするのは重大なルール違反（マナー違反？）であるとも言いました。グリーン外からアプローチする人が「マークして下さい」とお願いしない限り、マークしてはいけないとのこと。しかしながら、ルールブックを見てもそのような記述は無く、またマナーの観点からも合理的な理由が見あたりません。自分のボールはいつでもマークして良いのではないですか？
この方の言うルール（マナー？）が正しいのかどうか、正しいとすればゴルフ規則集のどの条文がそれに当たるのか？ ご教示下さい。どうぞよろしくお願い致します。
回答
ご質問ありがとうございます！
全員がグリーン上に乗るまでマークしてはいけないといった規則はありませんし、マナー的にもそのようなことはありません。野崎さんのおっしゃる通り、プレー進行を踏まえた上で適宜にマークするのは良いことかと思います。また、規則的には、プレーヤーは『自分の球が他のプレーヤーのプレーの援助になると考えられる場合はマークして拾い上げることができる』（規則22-1）といったものがあります。例えば、プレーヤーAの球がホールの下に止まり、プレーヤーBが下りのアプローチをした際の歯止めになると考えられる場所に止まった場合、Aは自分の球を拾い上げることができます。その際、Bの（Aに対する）『拾い上げないように要求する権利』といったものはありません。もしBが拾い上げないように要求したとしてもAはそれに従う必要はなく、逆にBの要求に従った場合はBのプレーの援助になる球を拾い上げないことに合意したことになり、ストロークプレーではAB共に規則22-1の違反で競技失格の罰が課せられることになります。これは、他の多くのプレーヤーと競い合っているストロークプレーというゲーム形式での利害関係を考えた時に、特定のプレーヤーだけが有利になるというようなことが認められないことを意味しています。また、Aがマークして拾い上げる旨を伝えたにもかかわらず、Bがそれを無視してAが拾い上げる前にプレーした場合は、Bは規則3-4により競技失格となります。
参考裁定：裁定3-4/1