Q:同伴競技者に初めの球を探してもらっている間に戻って打ち直す場合 2016.01.22

ティーショットを打ったところ球がなかなか見つかりません。そこで皆に捜してもらっている間(5分経ってから戻って打ち直すのでは時間がかかり過ぎるので)にティーグランドに戻って打ち直すことにしました。ところがティーグランドに戻る間に仲間が球を見つけてくれました。大声で「見つかったぞ」と叫んで知らせてくれたのですが、何分距離が有り声が届きません。結局すでに初めの球が見つかっているのにそれがわからず、打ち直しの球を打ってしまいました。皆の所に戻ると「初めの球がここにあるぞ」と言う事でした。こんな場合どうなるのでしょうか?

t.takahashiさん

回答
ご質問ありがとうございます!
まず、同伴競技者に探してもらっている間に戻って打ち直す準備をすることについては何ら問題ありません。もし、捜索開始から5分以内に同伴競技者が球を見つけて知らせてくれたら、プレーヤーは球の位置に戻って自分の球であるかどうか確認するための時間を持つことが許されます。例えば、捜索開始から4分50秒で同伴競技者が球を見つけてくれて、それをプレーヤーに知らせた時、プレーヤーが200ヤード戻った場所にいれば、その球を自分の球と確認するのは5分以内には不可能なわけですが、このような場合は5分以内に球が見つかっているものとして、球の位置に戻って自分の球であることを確認できれば紛失球とはならない、というわけです。これは規則書では分かりませんが裁定例27/5.5でその考え方を示しています。ご質問のケースでは、距離が離れていたために声が届かなかったとのことですが、何とかしてプレーヤーに知らせる、あるいはプレーヤーが気付く、または最初から5分間の捜索が終わるまで戻りに向かわない、など、ご質問の状況になることを防ぐ方法がいくつかはあったものと思います。そうせずにプレーヤーが最初の球を見つけることなしに別の球をティーグラウンドからプレーしたのですから、ストロークと距離に基づく処置(規則27-1)でプレーしたということになります。つまり、ティーグラウンドから別の球を打ち直した瞬間、その別の球がインプレーとなり、最初の球は紛失球としてプレーを続けなければならない、ということになります。ちなみに、このような場合は暫定球として扱われることもありません。暫定球はその目的が時間節約のためであり、原則として球探しを始める前にプレーしなければならないからです。
最初の球は紛失球となるわけですから、その後誤ってプレーした場合、誤球の違反(規則15-3)となりますが、どちらの球でプレーすべきか分からず、2つの球でプレー(規則3-3)していくことにした場合は罰はありません。
プライベートゴルフでプレー進行のためを思えばマナー的には良いことかと思いますが、競技ゴルフでは慎重になったほうが良いかもしれませんね。

Mr.golfbaka