Q:ニアレストポイントについて 2015.05.29

時々拝読しております。今回はニアレストポイントについて2つ質問があります。
質問(1)ニアレストポイントは最も近いコース上の1点と定義されてますが、偶々2ヶ所(プレー方向に対して横と後が同じ距離)あった場合はどちらが優先されますか? または2ヶ所あることが測定に問題アリですか?
質問(2)状況の設定は以下の通りです。
カート道路上にボールがある。プレー方向の数メートル先に数本の木立がある。カート道路とプレーの方向は並行している。プレー方向に対して道路の左側にニアレストポイントを決めれば目の前の木立も邪魔にならずプレーが可能。また道路上でそのままプレーすると仮定すれば木立の左側を狙って打つことも可能。問題は道路の右側にニアレストポイントを決めると木立が邪魔になって木立の右側を狙うしかない。それを前提に最初から右側にずらしてニアレストポイントを決めることが出来るか? 即ち左側のニアレスポントと道路上のボールと右側のニアレストポイントを線で結ぶと(へ)字みたいになります。

Ishida Takuyaさん

回答
ご質問ありがとうございます!
質問1についてですが、ニアレストポイント候補となる箇所は必ずしも1箇所とは限りません。規則書にある用語の定義では「救済のニヤレストポイント」は、救済を受けようとしている障害を避け、ホールに近付かず、元の球の位置に最も近い1点といった内容で記されていますが、カート道のように左右2つのサイドがある場合などでは、両サイドで元の球の位置から同距離で障害を避けられる場所が2つ存在することも起こり得ます。この場合、プレーヤーはいずれか好きな場所を選んでニアレストポイントとして処置することが認められます。これは裁定集25-1b/2の中で『「救済のニヤレストポイント」が等距離に2箇所ある場合は別として、プレーヤーの選択で修理地の左右のどちらか好きな側に球をドロップするようなことは許されない』といった一文により、逆に等距離に2箇所ある場合はどちらか好きな側にドロップすることが許されるということを意味しているからです。
質問2については詳細な状況が分からないのですが、まずカート道路上にある球について、もしカート道路がなくそのままプレーしようとするなら、どのようなスイングをするか、プレーの方向をとるか、といったことを考慮しなければなりません。例えばご質問のケースでは『道路上でそのままプレーすると仮定すれば木立の左側を狙って打つことも可能』とありますので、木立の左側を狙う場合のスイング・スタンス向きなどを考慮し、それをカート道路の横にずらしてニアレストポイントを定める、といった手順になります。救済を受けた後に木立がどのように影響するかは救済を受ける前は考慮すべきではありません。つまり、右側がニアレストポイントになると木立が邪魔になると分かっていても、右側の方が左側より元の球の位置に近ければそこをニアレストポイントとして定めなければならない、ということになります。救済を受けた後、木立が邪魔になるからという理由で、救済を受ける前のスイングやスタンスとは別の方向をとった時にスタンスなどが再びカート道路にかかる場合、それは「新たに別の障害が生じた」ということになります。この場合、そのままプレーすることもできますし新たに救済を受けることもできます。

Mr.golfbaka