Q:誤所からのプレー(規則20-7c)の適用について 2014.12.26

度々同じような質問をして申し訳なく思っております。
「パットをしようとしてうっかり球に触れてしまい30cm動いてしまったが、リプレースすることなくそのまま打ってしまった」
この違反に関して適応されるのは「規則18」とのことですが、「規則20-7」を適応しない理由、両規則の使い分けがよくわかりません。 宜しくお願い致します。

Kamacyoさん

回答
ご質問ありがとうございます!
12/22の質問・回答に関する追加のご質問ということで、私も掘り下げて考えることで勉強になるので、ありがたいです。
さて、ストロークプレーでの誤所からのプレー(規則20-7c)ですが、規則では以下に当てはまる場合に誤所からのプレーになるとしています。
(i)ストロークを行ったり球をドロップしたりプレースすることを規則が許していないコース上の場所で、プレーヤーが自分のインプレーの球に対してストロークを行った場合。
(ii)ドロップした球の再ドロップや、動かされた球のリプレースを規則が求めているときに、プレーヤーが自分のインプレーの球に対してストロークを行った場合。

ということは、ご質問にある「パットをしようとしてうっかり球に触れてしまい30cm動いてしまったが、リプレースすることなくそのまま打ってしまった」、このケースは(ii)に当てはまるため、誤所からのプレーであることは間違いありません。 ただ、規則20-7cの中では”〜競技者は該当する規則に基づいて2打の罰を受ける”といった表記をしています。ですので、正確には『規則20-7cに従い、規則18に基づく2打罰を受ける』といった捉え方になると思います。ただ、ゴルフ規則裁定集を見る限り、「動かしたり動かされたりされた球をリプレースすべきところリプレースしなかった場合などの違反は規則18の違反により2打罰を受ける」といっただけの表記の仕方になっており、あえて規則20-7cは出てきません。規則18の違反であっても、もしその違反が重大である場合は”規則20-7cに従い誤りを訂正しなければならない”ということになってくるはずです。ちなみに、動かせない障害物やウオーターハザードからの救済を受けて誤った場所からプレーした場合は、「誤所からのプレー」という表記が出てきますが、これも厳密には、誤所からプレーしたことについて規則20-7cに従い、規則24-2(動かせない障害物からの救済)や規則26(ウオーターハザードからの救済)の一般の罰(2打罰)を受ける、といった解釈になってくると思います。
これらは非常にややこしく、また、必ずしも適用出来る規則が一つとも限りませんので、私もケースによって適用できる規則を的確に裁定集と同じように当てられるかどうか、と言われると自信はありませんが、ゴルフ規則裁定集を端から端まで何度も読み返せば、どのような状況の時どの規則を適用すべきか、ということは分かってくるようになると思います。JGAのホームページで閲覧もできますし、英語版であればスマートフォンのアプリもあるので(有料)、お時間のある時に見ていただくと良いかと思います。

Mr.golfbaka