Q:厄介な場所に行った球を確認せずにアンプレヤブルの処置をとる 2014.12.12

いつもありがとうございます。
ボールを確認しないでもアンプレアブルは可能とありますが、例えば厄介な場所(ひどいブッシュや谷底)に打ち込んだと思ってボールを確認せずアンプレアブルの処置で元の場所から打ちなおしたところ、最初のボールが厄介な場所の近くのバンカーで見つかった場合です。悪意で考えると「厄介なバンカーに入った可能性があるので、ボールを確認せずにアンプレアブルの処置をした」とも言える状況です。
ご教授のほど宜しくお願い致します。

Kamacyoさん

回答
ご質問ありがとうございます!
アンプレヤブルの処置は3つの選択肢の中から選ぶことができ(規則28・アンプレヤブルの球参照)、選択肢の中の『最後にプレーした場所からプレー』することを選んだ場合に限り球を確認しなくてもアンプレヤブルの処置をとることができます。その他の選択肢を選ぶ場合、球の位置が基点となるので球の確認なしではアンプレヤブルの処置をとることはできません。
ご質問のケースのような場合、プレーヤーがどのような意図を持っていようと、球の確認をせずに前回プレーした場所からプレーすることは認められます。ただし、この場合、打ち直した球は即インプレーとなり、最初の球は紛失球となります。後で運よくライの良い場所に最初の球が残っていることが分かったとしても、その球でプレーすることはできません。
ちなみに、ゴルフ規則を知る上でかなり重要でありながら、あまり知られていないと私が感じている規則に規則27-1があります。これはOBや紛失球などの時に1打罰で最後にプレーした場所から打ち直すことを定めた規則ですが、OB、紛失球の他に「ストロークと距離に基づく処置」という項目があります。ここでは”プレーヤーはいかなるときでも1打罰で最初の球を最後にプレーした場所(のできるだけ近く)からプレーすることができる”と定めています。つまり、ただ単にショットが気にくわなかったから打ち直す、といったことも認められるわけです。また、バンカーショットが凄く苦手なプレーヤーがバンカー手前からダフってしまいバンカーに入れてしまった時に、1打罰を課してバンカー手前の元の場所からプレーすることも何ら問題ありません。『前回プレーした場所から1打罰でプレーすること』については、ウオーターハザードの救済(規則26-1)とアンプレヤブルの処置の選択肢の中にもあります。これらは処置方法と罰打に関しては全く同じものです。ただ、その状況によって適用する規則を使い分ける、といった感じになります。例えば、ウオーターハザードに球が入った時に前回プレーした場所から打ち直したら「規則26に従い1打罰で…」となりますし、ご質問のケースのようにプレーヤーがアンプレヤブルの意図を持って処置したのなら「規則28に従い1打罰で…」といった表し方になります。ウオーターハザードの救済でもなく、アンプレヤブルの処置の意図もない、そのような場合に前回プレーした場所からプレーしたとなると「規則27-1に従いストロークと距離に基づく処置をとった」とみなされることになります。

Mr.golfbaka