Q:打ち上げ打ち下ろしを教えること 2014.12.10

アドバイスについての質問です。2点間の距離についてはアドバイスとはならないと思いますが、打ち上げ打ち下しについてはアドバイスとなると思いますがいかがでしょう。打ち上げ打ち下しをアドバイスするということは、2点間の距離にプラスまたはマイナスのクラブを使わないといけないことを教えることになり、プレーの判断に影響すると思うからです。

藤井政嗣さん

回答
ご質問ありがとうございます!
藤井さんのおっしゃる通り、2点間の距離については情報を得たり教えたりすることが認められますが、打ち上げや打ち下ろしなど傾斜を含めた情報は単純に2点間の距離ということにはならないので認められず、他のプレーヤーに聞いたり教えたりするとアドバイスの違反になります。例えば他のプレーヤーに距離を聞かれた時に「残り150ヤード丁度だけど打ち上げを考慮すると160ヤードだね」といった言い方は違反になります。風についても同様のことが言えます。
ちなみに、ゴルフ規則・用語の定義『アドバイス』の中では”周知のこと”はアドバイスとはならないとしています。英語原文では”public information”となっており、公の情報であることを意味しています。ゴルフ場によってはショートコースでティーグラウンドからグリーンまでの打ち上げや打ち下ろしが何ヤードかコースガイドに明示しているところもあり、そのような場合、コースガイドに記載されいている情報は公の情報として扱っても良いことになります。コースガイドに詳しく書いてあると、あまり行ったことがないゴルフ場では助かるものですが、詳細すぎる情報を提示するのはゴルフ規則的にはあまりお勧めできない、ということが言えるかもしれません。
ところで、ゴルフ規則裁定集では、2014年度版で方位磁石の取り扱いが変わりました。2013年までの裁定では人工の機器の扱いで違反(競技失格)となりましたが、現在は単に方角を見るだけの道具ということで認められるようになっています。技術の進歩でコース内の打ち上げや打ち下ろしなどの情報が簡単に正確に分かるようになれば、それらを提示するゴルフ場も多くなるかもしれません。そうなれば、距離に関するアドバイスの定義も変わる時が来るかもしれません。

Mr.golfbaka