Q:ラテラルウオーターハザードに入ったかもしれない球の処置 2014.06.02

ゴルフ場のローカルルールでコース左右に赤抗が有りOBが無し。赤抗を越えた時1罰で越えたと思われる所より1クラブ及び打てる場合無罰にて(ソールNG)。320Yミドルホール。Aさんが打ったボールは右端270Y辺りのフェアウエーと思われたがボールが見つからず250Y赤抗付近より打ち直しをしました。ボールはグリーン手前。グリーンに行くと一打めのボールが乗って居ました。どちらのボールでプレーするべきですか?

板橋栄一さん

回答
ご質問ありがとうございます!
まず、コース左右に赤杭がある点についてですが、コース左右に池やクリークなどがない限り、赤杭を設置するのはゴルフ規則の考え方からすると適切ではありません(参考裁定例・33-8/35)。これはコース側の問題ですが…。
Aさんの取った処置ですが、Aさんがどのように判断して処置したかにより裁定は異なってきます。まず、Aさんの球が見当たらない状況で「探している付近で見当たらない場合はラテラルウオーターハザードに入ったことが間違いない」という状況であればラテラルウオーターハザードに入ったものとして処置することになります。この場合、ラテラルウオーターハザードの境界を最後に横切った場所が250Y付近と推測して処置したのであればその処置は正しかったことになり、打ち直した球が1打罰でインプレーとなり、その後、最初の球が見つかってもその球でプレーすることはできません。もしラテラルウオーターハザードの境界を最後に横切ったと推測した場所と異なる場所からプレーした場合は誤所からのプレーで更に2打罰が課されることになります。
また、最初の球が見当たらないが、ラテラルウオーターハザードに入ったのかどうか定かではない場合は、5分間の球探しの間に見つけることができなければ紛失球として扱わなければなりません。この場合は1打罰で元の場所からプレーしなければなりません。ご質問のケースはティーショットのことと思いますので1打罰で3打目をティーグラウンドから打ち直さなければならない、ということになります。しかし、ティーグラウンドから打ち直すべきところを250Y地点からプレーしたことにより誤所からのプレーの2打罰が加わります。さらに、ティーグラウンドからプレーすべきところを250Y先もプレーしたことは重大な違反とみなすのが普通ですので、次のホールをプレーする前に誤りを訂正し、3打罰(紛失球の1打罰と誤所からのプレーの2打罰)のもと、ティーグラウンドから5打目をプレーし直さなければストロークプレーでは競技失格ということになります。
ご質問内容から察すると、Aさんの球はグリーンにあったとのことですので、恐らく、球がラテラルウオーターハザードに入ったことを確信できるような状況ではなかったのではないかと考えられます。従って5分間の内に見つからなければ紛失球として処置しなければならなかった、ということになります。Aさんはスーパーショットを打ったにもかかわらず、残念な結果となってしまうわけです。球の行方はしっかり確認しておくことが大事、ということですね。

Mr.golfbaka