Q:浮島になったショートホールでのプレーについて 2014.03.04

スコアカードのローカルルールで「ラテラルウオーターハザードに入った球は黄色の特設エリアから3打でプレーしなければならない。違反の場合はマッチプレーは負け、ストロークプレーは2打罰」と記載されています。Aさんが打ったボールは赤線と水の中間あたりでプレーは可能でした。キャディーさんは3打で特設からプレーを促しましたが、Aさんはそのままプレーし3打でホールアウトしました。この場合は有効なのでしょうか? ローカルルールでは2打罰でスコアは5になりませんか。

加藤隼さん

回答
ご質問ありがとうございます!
スコアカードのローカルルールでは「〜しなければならない」という表現をしているとのことですので、それに従えば、2打罰を付加し、Aさんのそのホールのスコアは5ということで良いと思います。
しかし、そもそも「あるがままの状態」でプレーすることが原則とも言えるゴルフで、プレー可能な状態にもかかわらずプレーすることを認めない点と「次打を3打目としている」点からすると、そのローカルルールが前進4打や1ペナ区域などと同じ類のプレー進行の為のルール、または危険防止のためのルールである可能性が考えられます。ゴルフ規則では、環境保護区域などについては、その区域をプレー禁止の修理地やウオーターハザードなどとしてローカルルールで定めることは認めています。しかしそのような理由がなく、単純にプレー禁止区域とするのはゴルフ規則の考え方からすると難があります。また、ご質問には「特設エリア」とありますが、規則では、ウオーターハザードの救済などを受ける際に地形的に難しい場合にローカルルールで「指定ドロップ区域」を設けることを認めています。救済を受ける際は「指定ドロップ区域を選択できる」あるいは「指定ドロップ区域からプレーしなければならない」と定めることもできます。しかし、これはあくまで救済を受ける場合の話であって、『救済を受けないでプレーすることを認めないルール』を定めることを認めているわけではありません。
私の知っているゴルフ場でも水が無い空池内からのプレーを禁止しているコースがあります。その空池は石が敷き詰めてあるので、恐らく危険防止のためにそうしているものと思われますが、それでもプレー禁止とするのはゴルフ規則の考え方からするとあまり奨められるものではありません。このような場合はプレーする際に充分に注意することを喚起するか、絶対にプレーさせたくないのであれば水を張るようするべきではないかと思います。『危険防止』という観点から言えば、例えばスズメバチの巣が近くにあるとか、毒蛇が多くいるとか、そのような類の異常な状況であれば、その区域を避けてプレーすることを認めることはできますが、「ライが悪い」とか「石がたくさんある」といった状況は異常とは言えないので、球はあるがままの状態でプレーするのがゴルフ規則の考え方に沿ったルールになるものと思います。

Mr.golfbaka