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Q&A規則8.1dと規則14.2dの違い

規則5.7d「プレーを中断する場合の球の拾い上げ;プレーの再開の時のリプレースと球の取替」の解釈についてご教授ください。
(1)プレーを中断するとき、またはプレーを再開する前の球の拾い上げ・・・中略 いずれの場合も:・球を拾い上げた結果、球のライが変えられた場合、プレーヤーは規則14.2dに基づいてその球か別の球をリプレースしなければならない。・球を拾い上げた後でその球をリプレースする前にその球のライが変えられた場合、規則14.2dは適用しない。:*元の球か別の球を元の個所にリプレースしなければならない。*しかし、ストロークに影響を及ぼすライや他の状態がこの間に悪化した場合、規則8.1dを適用する。とありますが、具体的に14.2dと8.1dの使い分け方が理解できません。可能であれば実例を挙げて教えていただければ助かります。
アキチャンさん
ご質問ありがとうございます!
確かにややこしい部分ですね。
まず、規則8.1dについてですが、これは球が止まった後にプレーヤー以外の人や動物によって状態が悪化された場合に状態を復元することを認めている規則です。例を挙げると・・・

例1・プレーヤーの球がカラーに止まり、他のプレーヤーがバンカーからプレーしたらプレーヤーの球の周りに砂が飛び散り、パターでプレーする際の邪魔になった
→プレーヤーはその飛び散った砂を取り除くことができる
例2・2人のプレーヤーの球がフェアウエイで近くに止まり、片方のプレーヤーがそのままプレーしたら、もう片方のプレーヤーの球のすぐ近くを削りライを変えた
→ライを変えられたプレーヤーはライを復元するか、それが出来ない場合は元の箇所からホールに近づかない1クラブレングス内のジェネラルエリアで元のライに最も似ていて最も近い場所にプレース(規則書ではリプレースとしている)することができる

一方、規則14.2dは、球を拾い上げたり動かしたりした時、または拾い上げている時に、球のライが変えられた場合を扱っています。例えば、ラフで捜索中に球を踏んで地面にくい込ませてしまったとします。この場合、球を動かした時に球のライを変えていますので規則14.2dが適用となり、元の箇所からホールに近づかない1クラブレングス内のジェネラルエリアで元のライに最も似ていて最も近い場所にプレースとなります。また、例2のような状況で、プレーヤーAの球がプレーヤーBのプレーの障害になるという理由でプレーヤーAが球を拾い上げ、その間にプレーヤーBがプレーしたところ、プレーヤーAの球のライが変えられた場合は、球を拾い上げているときにライが変えられたので規則14.2dを適用することになります(つまりプレーヤーAは復元ではなく元の箇所からホールに近づかない1クラブレングス内のジェネラルエリアで元のライに最も似ていて最も近い場所にプレースする)。

基本的に8.1dは球を拾い上げていない状態で起こった場合、14.2dは拾い上げるときや動かしたとき、拾い上げているときに起こった場合の規則といった違いがありますが、ややこしくしているのは規則5.7のプレーの中断中の扱いです。プレーの中断中は大抵の場合、選手は球を拾い上げるものですが、中断中で球を拾い上げている間に球のライが変えられた場合は、規則14.2dは適用しない、といった規則になっています。この意図は、中断の場合、長時間に渡る場合もあり、その間に雨や風などの自然現象で球のライが変えられてしまう可能性も十分考えられるのですが、自然に変えられた状態はそのまま受け入れてプレーしてください、ということだと思います。ですから、他の人や動物によって変えられた場合は8.1dによって復元することができますが、そうでない自然現象の結果はあるがままでプレーする、ということになります。
2023.10.27回答 Mr.golfbaka
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